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- HeartView 2026年5月号 30巻5号 心脳連関:脳と心臓・身体の不思議な関係
商品情報
内容
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序文
企画にあたって
心脳連関は,わが国・海外を含め,古くから研究されていますが(「心の臓器」と書いて,心臓と読みます),心腎連関のようなほかの臓器連関と比べると,心疾患・脳疾患を扱う医師の認知度が必ずしも高くないように思われます。
本特集は,当初そうした現状を踏まえ,心脳連関に詳しくない医師に向けて,特に診療に関わるような内容の概説を試みようと考えましたが,編者自身が最近の知見をreview するなかで「こんな研究が行われているのか!」と驚くような心脳連関関連の知見が,近年いくつもわが国から発信されていることに気付かされました。よって,心脳連関について,ここは押さえるべき,というポイントを含めつつ,心脳連関に関する最新知見を発表されたり,実際に汎用化を試みている先生方に執筆者に加わっていただき,心臓を脳から(逆に脳から心臓を)診る,ということについての現状の知識を得るに留まらず,将来展望を読者が抱けることを狙っていきたいと考えています。
なお,本特集では基本的に「心脳連関」という用語を用いましたが,一部の項目では文脈上「脳心連関」という用語を用いました。
残りの余白で,「何で鈴木先生は心臓の医者なのに脳を研究しているんですか?」という,しばしば聞かれる質問について,実例を交えて説明させていただければと思います。もともと自律神経調整の動物実験から研究活動をスタートし1),自律神経調整の変調をきたすストレス・痛みについて,脳の核医学検査からストレス・自律神経関連脳領域を検索する臨床研究2)に携わる経験を得ました。その後,循環器内科医として精神的・身体的ストレスが病態の主座にあるたこつぼ症候群(TTS)を経験した際,当時の診療医がストレスという言葉を漠然・曖昧に使用していることが気になりました。このような背景に基づき,TTS の急性期(診断後1~4日)に脳の核医学検査を行い,ストレス・自律神経関連脳領域が活性化していることを世界で初めて報告しました3)。幸いなことに,同研究は翌年のTTS の特徴に関するNEJM 誌を含め4),現在までに多くの引用を得ております。本研究について,下線を引いた実施過程を振り返っていただきたいのですが,検査から数日以内に脳の核医学検査を行うこと(もちろん私自身が立ち合いを行いました)は,循環器内科医でなければ決してできない脳研究かと思います。分野横断的な融合領域に心脳連関は位置しており,心臓・脳それぞれ単独の診療・研究にはない新規性や面白さが沢山あると私自身感じております。本特集をとおして1人でも多くの読者に心脳連関への興味をもっていただき,診療・研究を実践していただけるきっかけとなりましたら幸いです。
文献
1) Suzuki H, et al: Naunyn Schmiedeberg’s Arch Pharmacol 371: 99-106, 2005. PMID: 15735960.
2) Suzuki H, et al: Psychosom Med 71: 619-626, 2009. PMID: 19561165.
3) Suzuki H, et al: Circ J 78: 256-258, 2014. PMID: 24284957.
4) emplin C, et al: New Engl J Med 373: 929-938, 2015. PMID: 26332547.
鈴木秀明(東北大学病院循環器内科)
目次
特集:心脳連関~脳と心臓・身体の不思議な関係~ 企画・構成:鈴木秀明
【識る】
1 そもそも心脳連関とは何か? 鈴木秀明
2 たこつぼ症候群:歴史的背景と最新事情 明石嘉浩
3 冠微小血管障害(CMD)と脳 髙橋 潤
4 心脳連関における分子・生理機序 藤生克仁
5 Stroke-Heart Syndrome:脳卒中に合併する心病変について 石口博智
【診る】
6 たこつぼ症候群の臨床像と診断:The InterTAK Registry からの知見を踏まえて 加藤 賢
7 眼から脳と心臓をみる:心脳連関におけるより簡便な診断ツール 國方彦志,中澤 徹
8 術前の脳血流から術後せん妄を予測する 竹内雅史
9 脳からみる心臓サルコイドーシス 大槻 総
10 脳心連関と自律神経活動・心疾患:島皮質はどのように関わるか? 永井道明,土手慶五
【治す】
11 Neurocardiology:心臓外神経叢を介した不整脈治療の可能性 天満太郎
12 TAVIによる脳血流の改善:高齢者でも遅くない? 松本泰治,土屋 聡
13 IoTによる脳の改善:運動をすると脳はよくなる? 樋口 彰,曽我啓史,野口 毅,小林恒輝,瀧 靖之
14 心臓の治療から脳梗塞を予防する:ブレインハートチームの役割について 七里 守
15 心不全を治す試み:心脳連関の基軸で考える 岸 拓弥
連載
・病態から読み解く心不全診療のパラダイムシフト
第2回 慢性心不全の診療ガイドラインに基づいた標準治療(GDMT)の有効性をneurohumoralモデルを用いて考察する 安村良男
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書籍情報
- ISBN:9784008103005
- ページ数:10頁
- 電子版発売日:2026年4月10日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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