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- MASLDの診療ガイド2027
商品情報
内容
日本肝臓学会編集のMASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)診療ガイドの最新版.大好評の前作をNAFLD/NASHからMASLD/MASHへの疾患名変更に伴い大幅改訂!『MASLD診療ガイドライン2026(改訂第3版)』に準拠しつつ,新薬などの最新知見や専門家の臨床知(expert opinion)を凝縮しました.概念から診断,併存疾患,治療,フォローアップまで全8章で構成し,図表を豊富に用いて実践的に解説.病理所見については,前版に引き続き,アトラス形式を用いてわかりやすく提示した.診療科を問わず,日常診療の現場で迷わず使える必携の一冊です.
序文
序文
代謝機能障害関連脂肪性肝疾患(MASLD)は,現在,最も頻度の高い肝疾患です.世界各地域からの報告によりその有病率には差がありますが,現代人の約30%がMASLDに罹患していると推計されています.また,その10〜20%が,より進行した病態である代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)に進展すると考えられています.MASLDは,将来的に心筋梗塞や脳卒中などの心血管イベントの発症リスクを高めることが知られており,さらにMASHへ進展すると,肝線維化の進行に伴って肝硬変や肝癌を発症するリスクも高まります.近年,非ウイルス性の肝硬変・肝癌が増加していますが,その背景にはMASHの増加が大きく関与しています.
本書は5年ぶりの改訂となりますが,この間にMASLDを取り巻く診療環境は大きく変貌しました.
一つ目は,2023年6月に,従来の非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)および非アルコール性脂肪肝炎(NASH)という病名が,それぞれMASLD,MASHへと変更されたことです.これにより,診断にあたっては,肥満,耐糖能異常,高血圧,脂質異常症などの心代謝系危険因子に,より一層留意することが明確にされました.また,脂肪肝を包括する概念として脂肪性肝疾患(SLD)が新たに定義され,そのなかには,MASLDとアルコール関連肝疾患(ALD)のいずれにも明確に分類されない,一定量の飲酒を伴う脂肪肝を対象とした代謝機能障害アルコール関連肝疾患(MetALD)という新たな疾患概念も位置づけられました.
二つ目は,2026年6月に,MASHに対する初めての治療薬としてセマグルチドが承認されたことです.日本人を含む国際共同臨床試験において,線維化ステージF2またはF3のMASH患者を対象として,炎症の改善と線維化の改善の双方において有効性が示され,これまで治療選択肢が限られていたMASHの診療に大きな転機をもたらしました.今後,MASHの薬物療法はさらに進展し,患者さんの長期予後の改善につながることが期待されます.
本書は,このように大きく変貌しつつあるMASLD/MASHについて,最新の知見を踏まえ,その診療に必要な情報をコンパクトにまとめたものです.日常診療に携わる多くの先生方に本書を手に取っていただき,MASLD/MASHの適切な診断・評価・治療にお役立ていただければ幸甚に存じます.
2026年9月
一般社団法人日本肝臓学会前理事長
独立行政法人労働者健康安全機構関西労災病院
竹原 徹郎
目次
第1章 MASLDの概念・定義
1 脂肪性肝疾患の新規分類
2 MASLDの診断
3 心代謝系危険因子(CMRF)
4 病名変更によって何が変わるのか
第2章 MASLDの疫学・自然経過
1 MASLDの疫学
1.MASLD/MASHの有病率
2.有病率と性別・年齢・地域との関連
3.小児におけるMASLD/MASHの有病率
4.非肥満(lean)におけるMASLD/MASHの有病率
5.有病率とBMIとの関連
6.肝線維化の進展
7.MASLDの予後
2 MASLDの肝関連イベント
1.総論
2.肝癌
3.Burned-out MASH
3 MASLDの肝関連以外のイベント
4 MASLDにおける肝外合併症リスク
1.逆流性食道炎
2.胆石
第3章 MASLDの病態
1 MASLDの基本的病因・病態
2 MASLDの発症機序
1.肝細胞傷害
2.肝内微小環境
3.臓器連関
4.腸内細菌叢変化の影響
5.アルコールの影響
6.遺伝的要因
3 MASLDからの発癌機序
第4章 MASLDの併存疾患
1 2型糖尿病
1.2型糖尿病とMASLDの関連
2.2型糖尿病とMASLDにおける双方向性リスク関係
3.2型糖尿病合併がMASLDの病態・予後に及ぼす影響
4.糖尿病患者におけるMASLDのスクリーニング管理
2 肥満
1.肥満とMASLDの関連
2.lean MASLD(非肥満者のMASLD)
3.体重減少と予後
3 脂質異常症
1.脂質異常症とMASLDの関連
2.MASLD発症・病態進展における脂質異常症の意義
3.MASLD病態進展に伴う脂質プロファイルの変化
4.肝硬変期の脂質パラドックス
4 高血圧
1.高血圧とMASLDの関連
2.高血圧とMASLDにおける双方向性リスク関係
5 その他の併存疾患
1.慢性腎臓病(CKD)
2.睡眠時無呼吸症候群(OSA)
3.内分泌疾患・高尿酸血症
第5章 MASLDの診断
1 肝脂肪化診断
1.腹部超音波
2.超音波減衰法
1)controlled attenuation parameter(CAP)
2)UGAP,ATI,iATT
3.MRI-PDFF
[MEMO]
2 肝線維化診断・肝病勢診断
1.血液バイオマーカー
1)血小板数
2)血清肝線維化マーカー
3)血清肝炎症マーカー
2.スコアリングシステム
1)FIB-4 index
2)FASTスコア・MASTスコア
3.超音波エラストグラフィ・MRエラストグラフィ
1)超音波エラストグラフィ
2)MRエラストグラフィ
4.その他
1)非侵襲的肝線維化・脂肪化定量の経時的変化と病態の変化
3 肝生検の適応
4 肝疾患ハイリスク症例のスクリーニング
第6章 MASLDの病理所見
1 はじめに
2 病理所見
1.肝細胞風船様変性の評価
2.マロリー・デンク小体の評価
3.脂肪化の評価
4.線維化の評価
3 所見の記載と総合評価
4 他疾患との鑑別および合併について
5 参考資料
6 まとめ
第7章 MASLDのフォローアップ
1 はじめに
2 MASLDからの肝硬変・肝癌のフォローアップ法
1.肝線維化評価とリスク層別化
2.肝硬変・肝不全のフォローアップ
3.肝癌のサーベイランス
3 MASLD併存疾患(脳心血管疾患および肝外悪性腫瘍)のスクリーニング法
1.基本的な考え方
2.脳心血管疾患リスク評価と対応
3.肝外悪性腫瘍のスクリーニング
4 MASLD介入における医療経済的視点
第8章 MASLDの治療
1 MASLDの治療方針
2 食事療法・運動療法
3 薬物療法
1.糖尿病治療薬(一部,肥満治療薬としての適応あり)
1)チアゾリジン系
2)SGLT2阻害薬
3)GLP-1受容体作動薬
4)GIP/GLP-1受容体作動薬
2.脂質異常症治療薬
1)スタチン系薬剤(HMG-CoA還元酵素阻害薬)
2)ペマフィブラート
3.降圧薬
4.抗酸化薬(ビタミンE)
5.抗肥満薬
6.肝庇護薬
7. 現在開発中の薬剤
4 外科療法
1.減量・代謝改善手術
2.肝移植
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書籍情報
- ISBN:9784830621277
- ページ数:80頁
- 書籍発行日:2026年10月
- 電子版発売日:2026年10月23日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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