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- 胆と膵 2021年4月号(Vol.42 No.4)【特集】 EUS-BDのすべて
商品情報
内容
EUS-BDの歴史:その草創期を中心に/EUS-BDの種類と使い分け/EUS-BDに用いるデバイスの選択 ほか
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序文
序文:EUS‒BD:Twenty Years Anniversary !
Giovannini 先生らにより超音波内視鏡下胆道ドレナージ術(EUS‒BD)が報告されてから今年で20 年目になる1)。筆者がERCP 不成功となった十二指腸乳頭部癌に対し,初めてEUS‒BD を施行したのが2004 年のことである。それから17 年も経ったのかと思うと感慨深いものがある。本症例は2005 年の第41 回日本胆道学会のビデオセッションで報告した2)。その時の抄録を抜粋する。【症例は80 歳,男性。肺炎にて入院。入院後の上部消化管検査で十二指腸下行脚を充満する巨大な乳頭部腫瘤を認めた。T‒Bil は13.2 mg/dL であり,ERCP を考慮するも,スコープの腫瘤肛門側への挿入および主乳頭の正面視は困難であった。PTBD も考慮したが,腹水の存在と患者のQOL を考慮して,十分なインフォームドコンセントの後に十二指腸下行脚よりEUS‒BD を施行した。使用スコープはUCT2000,穿刺針はZimmon needle を使用した。胆管造影後ガイドワイヤー下にSoehendra 拡張カテーテルで拡張後,10 Fr,5 cm のストレート型プラスチックステントを留置した。手技に伴う合併症はなく,術後すみやかに黄疸も改善した。】(図1) 当時の筆者はまだ若く,血気盛んで,“なんでもやってみたい”盛りであった。当時は保険収載されていない手技を適応外のデバイスを用いて行うことは,施設の研究倫理審査の承認が得られれば可能であった。今でも覚えているが,初めての行う手技であり十分なIC 後,トラブルが起こった時の対処法(例えばこの場合,Zimmon needleによる通電穿刺がうまくいなかなった場合)を想定・準備して,緊張しながら行ったことが昨日のようである。その当時を考えると現在のEUS‒BD の発展・普及は本当に目を見張るものがある。ちなみに筆者が行ったEUS‒BD 手技は愛知県がんセンター中央病院の山雄健次先生らが前年の日本消化器内視鏡学会総会において本邦で初めて報告3)した方法である。以降,EUS‒guided choledochoduodenostomy(EUS‒CDS)は愛知県がんセンターの原和生先生4),EUS‒guided hepaticogastrostomy(EUS‒HGS)は大阪医科大学の小倉健先生5),EUS‒guided rendezvous technique は岐阜大学の岩下拓司先生6),そしてEUS‒guided antegradeintervention(EUS‒AI)は同じく岩下拓司先生7)と東京医科大学の向井俊太郎先生8)と,本邦の若手内視鏡医が世界を代表するそれぞれの手技のauthority として活躍してくれている。
こうした多くのエビデンスと手技やデバイスの開発改良により,EUS‒BD は患者さんにも術者にも大分優しい手技となったと思う。しかしこの“優しい”は手技が“易しい”ことではない。Interventional EUS は消化管を介して,すなわち消化管外に一旦出たのちに行われる治療であり,EUS‒BD においてもさまざまなトラブルが起こり得る。最近では,こうしたトラブルシューティングに関する学会セミナーや雑誌の特集が組まれており,EUS‒BD を始める先生方にはとても良い環境ができている。是非こうした中で勉強したのちに手技を行うことをお勧めしたい。
本特集では,EUS‒BD 開発20 周年という記念すべき年に,“EUS‒BD のすべて”の領域について,第一線の先生方に微に入り細に入る素晴らしい内容を執筆していただいだ。本特集はEUS‒BD の現在の到達点を示したものであり,今後しばらくEUS‒BD のバイブルになると確信している。
糸井 隆夫
目次
特集 EUS-BDのすべて 企画:糸井 隆夫
序文:EUS-BD:Twenty Years Anniversary!
糸井 隆夫
EUS-BDの歴史:その草創期を中心に
山雄 健次ほか
EUS-BDの種類と使い分け
北村 勝哉
EUS-BDに用いるデバイスの選択
石井 重登ほか
EUS-BDのトレーニング
塩見 英之ほか
EUS-HGS・HJSの手技とコツ
岩崎 栄典ほか
肝門部悪性胆道閉塞に対するEUS下右肝内胆管ドレナージ術の手技とコツ
小倉 健ほか
EUS-CDSの手技とコツ
原 和生ほか
EUS-ASの手技とコツ
土屋 貴愛ほか
EUS下ランデブー法の手技のコツ
岩下 拓司ほか
ERCPおよびEUS-BD困難例に対するEUS-GBDの可能性
今井 元ほか
EUS-BD施行時のとっておきのコツ
中井 陽介ほか
EUS-BDにおけるトラブルシューティング:出血,穿刺困難例,拡張困難例,ステント逸脱迷入
潟沼 朗生ほか
EUS-BDステント閉塞・機能不全時のreintervention
河上 洋ほか
十二指腸閉塞および胆管閉塞症例におけるダブルステンティング
佐々木 隆ほか
座談会
EUS-BDは胆道閉塞のパラダイムチェンジとなり得るか?
司 会 糸井 隆夫
討論者 竹中 完,菅野 良秀,石渡 裕俊,向井俊太郎
症例
長期生存が得られた遠隔転移を有する十二指腸乳頭部神経内分泌癌の1例
高田 厚ほか
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書籍情報
- ISBN:9784865174113
- ページ数:120頁
- 書籍発行日:2021年4月
- 電子版発売日:2022年7月22日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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