Heart View 2025年7月号 高血圧学を再考する

  • 電子版発売日 : 2025年6月10日
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商品情報

内容

高血圧学を再考する


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序文

企画にあたって


日本国内の患者数が4,300万人にも上る高血圧症であるが,家庭血圧計や,いわゆるキオスク血圧を測定できる環境が広がり,医療機関だけでなくさまざまな場所と環境で自分の血圧を知ることができるようになっている。また,治療の観点でも,さまざまな薬理機序を有し臨床的な有効性も証明されている降圧薬が豊富に存在し,保険診療で活用することができる。しかし,「高血圧治療ガイドライン2019」で推奨されている高圧目標を達成できているのは高血圧患者のわずか30%弱であり,高血圧症の管理が十分にできているとは言い難く,何より高血圧治療の目的である脳心腎血管イベントの抑制が十分ではないことは周知の事実である。そのような現状においてわれわれに必要なのは,改めて原点に立ち返り,高血圧の成因や治療の考え方である「高血圧学」を再考したうえでガイドラインを活用していくことであろう。

高血圧学は古典的で確立したイメージをもたれがちであるが,実際はその逆である。なぜ高血圧になるのか? の命題はまだ完全には解明できていない。また,個別の高血圧要因分析はまだ可能ではないがゆえに,高血圧の個別最適化治療はできていない。さらに,二次性高血圧や妊娠高血圧症の定義や診断・治療は,最新の学問・知見をアップデートする必要がある。そのような現状において,デジタル技術や人工知能の活用による高血圧診療である「Digital Hypertension」の最近の進歩は凄まじく,これまでできなかった医療ができるようになる可能性が高まっている。そして,新しい概念であるOnco-Hypertension は,世界的にトピックである。

本特集のすべての稿を読んでいただければ,古典的な領域から最新の知見まで網羅的に高血圧学を再考することでき,まもなく公開される日本高血圧学会の「高血圧管理・治療ガイドライン2025」(JSH2025)をどう活用するかを意識することができると確信している。そして,日本の高血圧診療がガイドラインに基づくさらに良質なものとなり,脳心腎血管イベントがさらに減る未来を期待している。


岸 拓弥(国際医療福祉大学大学院医学研究科循環器内科教授)

目次

特集:高血圧学を再考する  企画・構成/岸 拓弥

【識る】

1 高血圧診療に携わる全員が知っておくべき高血圧の疫学  三浦克之

2 2025年の今,高血圧学はもう完成していると考えていいのか?〜基礎研究者の立場から〜  北田研人,西山 成

3 二次性高血圧の知識はちゃんとアップデートしよう  尾関良則,柴田洋孝

4 Onco-Hypertension:高血圧とがんを繋ぐ臨床的視座と今後の展望  畔上達彦,金子英弘

5【Expertise】高血圧を循環生理学で考える必要はない,という意見への反論  岸 拓弥

【診る】

6 日本のこれまでの高血圧治療ガイドラインを振り返る  平和伸仁

7 日本高血圧学会のこれからに期待してください:早朝高血圧徹底制圧プロジェクトの展開  苅尾七臣

8 尿ナトリウム/カリウム比を活用すると視えてくる未来  崎間 敦

9 NO JSH2025, NO 循環器診療  後藤礼司

10【Expertise】妊娠高血圧症候群:内科側からの管理  三戸麻子

【治す】

11 高血圧症の生活習慣修正はJSH2025でどう変わるか?  荒川仁香

12 JSH2025を見据えて高血圧薬物治療を再考する  甲斐久史

13 開業医としてJSH2025をどう活用するか  勝谷友宏

14 腎臓内科医として高血圧症をどう治療するか  伴光幸大 ,柴田 茂

15【Expertise】Digital Hypertensionへの期待と課題  野村章洋

連載

・大切なことはすべて山下先生が教えてくれた 教え子達が伝えたい,心房細動診療の極意

第6回 心房細動とβ遮断薬  有田卓人

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書籍情報

  • ISBN:9784008102907
  • ページ数:0頁
  • 電子版発売日:2025年6月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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