心エコー 2025年8月号（26巻8号）日常臨床で3D経胸壁心エコーをバンバン使おう！

巻頭言　日常臨床で3D経胸壁心エコー，使っていますか？

機器の進歩は目覚ましく，3D心エコー図の画像も，どんどんきれいになってきています．

しかし，本当に3D心エコー図は，日常臨床で普及しているといえるでしょうか？

皆さん，3D経胸壁心エコー，使っていますか？

3D心エコーといわれれば，多くの人は3D経食道心エコー図検査で弁膜症を評価することを思い浮かべるのではないかと思います．しかし，3D心エコー図が日常臨床で根づき，もっと広く使われるようになるには，経胸壁心エコー図検査（TTE）での3Dエコー図の有用性を知らなければならないのだと思います．

三次元のものを三次元で見る，そのほうがいいに決まっています．一方で，3D TTE画像ゆえの制限もあるでしょう．しかし，最初にいいましたように，技術はどんどん進歩しています．プローブもだいぶ小さくなりましたし，画像もきれいになりました．もう，研究目的にだけ使用している時代ではないと思います．

“ルーチン検査に3Dエコーっていってもなあ…”と，3Dエコーを敬遠していた方にも，“ちょっとやってみようかな”と思ってもらえる，そんなきっかけを与えることができたら，という思いでこの特集を企画しました．どんな工夫をしたらきれいな3D画像が撮れるのか？どうやって評価したらいいのか？を学び，まずは3Dエコーのプローブを握ってみてください．3D TTEを撮ってよかったよ，そう思える症例にきっと出会えると思います．

泉　知里