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- 病理と臨床 2025年12月号(43巻12号)遺伝性腫瘍
商品情報
内容
特集テーマは「遺伝性腫瘍」.病理医のための遺伝性腫瘍総論/遺伝性乳癌卵巣癌症候群/APC関連ポリポーシス/多発性内分泌腫瘍症(1型・2型)/遺伝性びまん性胃癌/過誤腫性ポリポーシス/腎腫瘍易罹患性症候群/遺伝性腫瘍症候群に関連した骨軟部腫瘍 等を取り上げる.連載記事として[マクロクイズ],[がん薬物治療選択に関わるバイオマーカー検査],[鑑別の森]口腔の良性病変と疣贅状癌,[今月の話題] 他を掲載する.
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序文
遺伝性腫瘍
かつて病理医が診断の場で関わる遺伝性腫瘍症候群は,家族性大腸腺腫症やPeutz-Jeghers症候群(過誤腫性ポリポーシス),神経線維腫症1型など,臨床的および病理形態学的に明瞭な特徴を示すものが中心であった.これらの多くは常染色体顕性遺伝形式と高い浸透率(がん発症率)を示し,家族内集積性や若年性腫瘍の形成など,臨床的所見から比較的容易に診断が可能である.
一方,近年は腫瘍に対する治療法選択のための遺伝子関連検査を契機として遺伝性腫瘍症候群が診断される機会が増えている.その代表として,PARP阻害薬適応判定に用いられるBRCA1/2遺伝学的検査をきっかけに診断される遺伝性乳癌卵巣癌 hereditary breastand ovarian cancer(HBOC)や,免疫チェックポイント阻害薬適応判定のために実施されるマイクロサテライト不安定性(MSI)検査およびミスマッチ修復タンパク免疫染色(MMR-IHC)を経て診断に至るLynch症候群が挙げられる.さらに,がん遺伝子パネル検査における二次的所見として,様々な遺伝子の生殖細胞系列病的変異が同定され,遺伝性腫瘍症候群の診断につながるケースも増えている.
これらの遺伝子関連検査の導入に伴って診断されるようになってきた遺伝性腫瘍症候群の多くは臨床所見のみでは診断が困難であったが,病理医もゲノム医療の普及に伴ってその診療に関わる機会が増加し,病理学的な知見も徐々に蓄積されてきた.一部の遺伝性腫瘍では特有の病理組織所見が明らかにされており,病理医が診断上重要な役割を果たすことが可能である.また,病理医が同時性・異時性に多発した腫瘍のスペクトラムを通じて,遺伝性腫瘍症候群の可能性に気づくこともある.
本特集では,まず,総論として遺伝性腫瘍症候群の基本的事項について,病理および臨床それぞれの側面から解説をお願いした.各論(疾患別)では,代表的な遺伝性腫瘍症候群で認められる特徴的な腫瘍(疾患関連腫瘍)について,特にその病理学的特徴に焦点を当て,臓器横断的に概説いただいた.続く各論(臓器別)では,消化管過誤腫性ポリポーシス,腎腫瘍,骨軟部腫瘍について,それぞれの臓器に認められる代表的な遺伝性腫瘍の特徴を解説いただいた.
今後のゲノム医療のさらなる普及に伴い,病理医が遺伝性腫瘍症候群の診断に関わる機会は一層増加すると予想される.本特集が遺伝性腫瘍症候群診療の現状,そしてこれらに関わる腫瘍の病理学的特徴についての知見を整理するうえでの一助となることを期待したい.
関根茂樹 [慶應大学医学部 病理学教室]
桑田 健 [国立がん研究センター東病院 遺伝子診療部門]
目次
【特 集】
病理医のための遺伝性腫瘍総論……桑田 健
本邦における遺伝性腫瘍症候群診療の現状と将来展望……平沢 晃
遺伝性乳癌卵巣癌症候群……三上芳喜
Lynch症候群……外岡暁子 他
APC関連ポリポーシス……橋本大輝 他
多発性内分泌腫瘍症(1型・2型)……川井久美 他
遺伝性びまん性胃癌……山田真善
過誤腫性ポリポーシス……藤原美奈子
腎腫瘍易罹患性症候群……古屋充子
遺伝性腫瘍症候群に関連した骨軟部腫瘍……西野彰悟 他
【連 載】
マクロクイズ[200]
宮居弘輔
《新連載》がん薬物治療選択に関わるバイオマーカー検査:いまとこれから[1]
治療効果予測関連バイオマーカー検査の薬事上の取り扱いと規制の合理化
木村俊成
病理トレンド[10]
日本病理学会からの令和8(2026)年診療報酬改定要望
佐々木 毅
【今月の話題】
前立腺癌における「篩(ふるい)」の精度管理……宮居弘輔
窮すれば通ず?……関本隆太郎 他
【ひろば】
リンパ腫治療とHodgkin リンパ腫……中峯寛和
【Information】
【総目次】
【執筆者名索引】
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書籍情報
- ISBN:9784011204312
- ページ数:120頁
- 書籍発行日:2025年12月
- 電子版発売日:2025年12月8日
- 判:B5変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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