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- 関節外科 2025年9月号 膝関節疾患の外来診療テクニック
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内容
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序文
introduction
言うまでもなく,すべての医療は外来診療から始まる。軽症であれ重症であれ,患者はまず外来を訪れる。外来診療医は,それが軽症なのか重症なのか,自らの診療テクニックで対応可能な範囲か否かを,的確に見極めなければならない。一見軽症に見えても,実は自らの対応可能な範囲を超えた傷病であることもある。端的に言えば「誤診・見逃し・判断の誤り」であり,時にその誤りに本人が気付いていないケースも少なくない。
また,診断が正確であっても,それが自らの診療範囲であるか,あるいは専門医に紹介すべきか迷うことも多い。これは外来診療テクニックのなかでも「診療判断の決定」にかかわる部分であり,外来診療における最も重要なポイントであるといえる。判断を誤れば,患者に多大な不利益を与えかねない。
本特集の前半では,この「診療判断の決定」に焦点を当て,5つのテーマを設定した。スポーツ障害に対して保存療法が適切となる状態とは何か。多くの医師が不得手とする小児疾患や腫瘍は,誤診や見逃しが最も懸念される領域であり,知識の不足が将来的に大きな問題となることもある。異常に気付いていても,適切な判断が難しい場合もある。とはいえ,すべての症例を専門医に紹介するのは現実的ではない。今一度,知識の整理が必要であろう。
また,日常診療で頻繁に遭遇する膝関節のcommon diseaseである半月板損傷や変形性膝関節症も,実は保存療法と手術療法の選択が難しい領域である。なんとなく保存療法を続けているうちに,気付かぬうちに患者の日常生活動作を損なっていることはないだろうか。誰しも手術は避けたいと考えるが,最新の手術適応や臨床成績を常にアップデートしておかなければ,患者に対して適切なガイダンスを示すことはできない。
一方で,保存療法の技術も近年大きく進歩している。鎮痛薬や関節内注射だけに頼る外来診療では,患者からの信頼を得ることは難しい。特集の後半では,こうした外来で可能な診療技術のアップデートを紹介した。エコー技術は肩や手足にとどまらず,膝関節診療にも有用であり,診断からエコーガイド下インターベンションまで大きな進歩を遂げている。薬物療法や運動療法も,新しい知識を取り入れることで,明日からの診療にすぐに活かすことが可能である。
多血小板血漿(platelet-rich plasma;PRP)療法などの細胞治療についても,自由診療だからといって安易に行うのではなく,しっかりとエビデンスを押さえたうえで患者に説明することで,信頼の構築に役立つであろう。さらに,体外衝撃波治療やラジオ波神経焼灼術といった新しい治療法についても,その使用法と効果を知ることで,診療の幅を広げることができる。
これらの診療テクニックを身に付けることにより,冒頭で述べた「自らの診療範囲」を広げることができる。そして,患者の信頼を集めるクリニックが増えることで,日本の整形外科外来診療全体の質の向上につながれば,企画者としてこれに勝る喜びはない。
東京女子医科大学整形外科
岡崎 賢
目次
膝関節疾患の外来診療テクニック
企画・編集:岡崎 賢
introduction 岡崎 賢
スポーツ傷病:保存か手術か? 木村由佳
小児の膝診療のための基礎知識 坂本優子
見逃さない膝周囲の骨軟部腫瘍 菅谷 潤
知らないうちに骨壊死?:内側半月板後根損傷を見逃していませんか? 桑島海人
変形性膝関節症に対する手術を勧めるタイミング:骨切り術と人工関節 秋山武徳
早期変形性膝関節症に対する超音波診療 中瀬順介
変形性膝関節症の疼痛管理 阿漕孝治
膝に効くリハビリテーションの実際 大見頼一ほか
PRP療法が効く人って? 大鶴任彦ほか
膝周囲スポーツ障害に対する体外衝撃波治療の有用性 堤 亮介ほか
新しい治療・末梢神経ラジオ波焼灼療法はどう使う? 山村拓也ほか
連載
すっきりわかる 骨折の分類使い方講座(肩~肘関節編 第4回)
「上腕骨外側顆骨折(小児)」 友利裕二
人工膝関節 ~大切なのに誰も教えてくれない基本~(第11回)
「キャリアを設計するということ~“整形外科医としてどう働くか”を収入から考える~」 格谷義徳
おもしろ 医人 ヒストリー(第38回)
「北の地に生まれた赤十字:高松凌雲の献身」 小橋由紋子
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書籍情報
- ISBN:9784008204409
- ページ数:100頁
- 書籍発行日:2025年8月
- 電子版発売日:2025年8月19日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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