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- 脊椎脊髄ジャーナル37巻10号 転移性脊椎腫瘍治療大全
商品情報
内容
序文
特集にあたって
日本におけるがんの新規患者数は年々増加しており,2023年には約100万人が新たにがんと診断されていて,がんによる年間死亡者数は全死亡者の約30%にあたる約37万人に達し,いまだに死因第1位の座にある.転移性脊椎腫瘍に関する正確な疫学的データはないようだが,「骨転移診療ガイドライン(改訂第2版)」によれば日本での骨転移年間患者数は8,400人から16万人と見積もられていて,乳がんや前立腺がん患者の約75%,肺がんや甲状腺がん患者の約50%,消化器がん患者の約20% に剖検で胸椎や腰椎に転移があったという日本からの論文も紹介されている.
化学療法や手術の進歩によりいわゆるがんサバイバーも増えてきた.しかし,これらの治療適応には患者のPerformance Status(PS)も指標として使われていて,PSが2以上になると合併症リスクが高くなることから,化学療法の適応ではないとされることも多い.転移性脊椎腫瘍は,痛みや麻痺などを生じさせることでこのPSに大きな影響を与えるため,化学療法などを導入するためにはこれらの症状に対して適切かつ迅速な介入が必要となり,手術を行うことも多くなってきた.長期予後が見込めない患者には手術を選択しない施設も多かったように思うが,この10年で転移性脊椎腫瘍の治療戦略が根本から変わったと感じている.
このような背景に加えて,1人ひとりの状態に応じた個別化医療の発展も近年目覚ましいことから,今回「転移性脊椎腫瘍治療大全」を企画した.本号では,転移性脊椎腫瘍の診断から治療計画,具体的な治療手技まで幅広く取り上げた.たとえば,血液・尿検査や腫瘍マーカーを用いた診断法から始まり,画像診断や病理診断,原発不明がん脊椎転移の診断まで,さらには予後判定や不安定性の判定など治療計画に必要なスコアと分類,化学療法・放射線療法・手術療法の適応と有効性についても包括的に網羅し,最新の知見を交えた内容となっている.
日進月歩の医学の進歩は,がん患者の未来に希望の光をもたらしつつある.このような希望の架け橋となり,転移性脊椎腫瘍に苦しむ患者の治療に携わる医療従事者の知識と技術向上の一助となればと,さまざまな診療科のエキスパートに多様な視点から転移性脊椎腫瘍に対するアプローチを解説いただいた.今後もさらなる研究と技術革新が進む中で,われわれがこの分野の知識を深め続けることができるように,本号で転移性脊椎腫瘍診療について現時点での立ち位置を理解できることになればと願ってやまない.
鳥取大学整形外科 永島英樹
目次
特集 転移性脊椎腫瘍治療大全
企画 永島英樹,筑田博隆,髙見俊宏 『脊椎脊髄ジャーナル』編集委員会
特集にあたって・・・永島英樹
第1章 診断
転移性脊椎腫瘍の診断アプローチ・・・和佐潤志,他
転移性脊椎腫瘍の画像診断・・・落合諒也,他
転移性脊椎腫瘍の病理・・・内藤 裕,他
がん遺伝子パネル検査・・・小林 寛
原発不明がん脊椎転移の診断・・・今西淳悟
転移性脊髄硬膜外腫瘍による脊髄障害の病理・病態―静脈性循環障害の重要性・・・亀山 隆,他
第2章 治療計画に必要なスコアと分類
骨転移の予後予測―その変遷と臨床応用・・・片桐浩久
脊椎転移における不安定性および脊髄圧迫の評価・・・高澤英嗣
手術計画に有用な分類(SCST,WBBなど)・・・上田明希
第3章 治療の適応と手技
化学療法に任せられる原発がん・・・奈良江梨子
放射線治療に任せられる原発がん ・・・中村直樹
転移性脊椎腫瘍の標準的放射線治療の適応と効果・有害事象・・・中村和正,他
体幹部定位放射線治療(SBRT)の適応と効果・・・伊藤 慶
溶骨性脊椎腫瘍に対する経皮的椎体形成術の適応と限界・・・戸川大輔
腫瘍脊椎骨全摘術・・・出村 諭,他
転移性脊椎腫瘍に対する姑息的手術に求められているものとは・・・中西一夫,他
脊椎転移に対する最小侵襲脊椎安定術・・・角谷賢一朗,他
転移性脊椎腫瘍―除圧固定術vs. 徹底手術(TES)・・・森田友安,他
転移性髄内腫瘍に対する手術適応と現状・・・岩﨑素之
第4章 治療の工夫と問題点
切迫麻痺の患者が来た.さてどうする?・・・大島和也
今朝麻痺になった患者が搬送.さてどうする?・・・古矢丈雄,他
がんの種類に応じた,転移性脊椎腫瘍の治療戦略―NOMS frameworkの重要性と今後の課題・・・松本嘉寛
転移性脊椎腫瘍手術における術前血管塞栓術の有用性・・・山本和宏
放射線治療後の脊椎手術の工夫・・・藤原正識
Separation surgeryとは何か―そのコンセプトと実際・・・灰本章一
脊椎転移手術における合併症の回避策・・・横川文彬,他
第5章 マネジメント
ガイドラインでみる転移性脊椎腫瘍のマネジメント・・・酒井良忠
転移性脊椎腫瘍のマネジメント・・・原 仁美
がんゲノム医療・・・渡邊清高
転移性脊椎腫瘍のリハビリテーション治療・・・篠田裕介
がんロコモ・・・平畑昌宏,他
骨転移キャンサーボードの取り組み・・・馬場一郎
第6章 他診療科からみた脊椎転移
原発担当科からみた脊椎転移―肺がん・・・安藤健樹,他
原発担当科からみた脊椎転移―乳腺科・・・渡邉純一郎
原発担当科からみた脊椎転移―泌尿器科・・・川合剛人,他
造血器腫瘍に伴う脊椎病変・・・前垣雅哉,他
脊椎外科医に期待すること・・・柴田浩行
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書籍情報
- ISBN:9784013003710
- ページ数:271頁
- 書籍発行日:2024年12月
- 電子版発売日:2024年12月27日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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