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- 理学療法超音波学 vol.1
商品情報
内容
序文
序文
―本書出版の経緯と理学療法士としての運動器エコーへの期待―
運動器に対する解像力が著しく進化した超音波診断装置(以下、エコー)の活用は、確実に理学療法の質を向上させています。この運動器エコーをキーワードとして、日本運動器理学療法超音波フォーラムは、わが国における運動器理学療法分野の研究を活発化し、より良質な理学療法を提供するための情報交換の場として発足しました。本フォーラムは林典雄先生(運動器機能解剖学研究所)が主催された2019年の第1回大会を皮切りに、コロナ禍による延期を経た第2回は2021年に村木孝行先生(東北大学)を大会長として開催されました。過去2回の大会後にはその成果として「運動器理学療法超音波フロンティアvol.1、vol.2(文光堂)」が出版され、いずれも好評を博しました。そしてこのたびその志を引き継ぎ、「運動と医学の出版社」のご協力を得て、新たに本書「理学療法超音波学」を出版することとなりました。本書は2022年3月に小生が大会長を拝命した第3回大会(ウェビナー開催)において、依頼した御講演を基に編集しました。いずれも、運動器エコーの臨床、教育、研究に造詣の深い理学療法士の方々に、豊富な図表と動画を用いて執筆いただきました。
運動器の構造と機能の可視化が、理学療法における正確な評価と効果的な治療に有用であることは言を俟ちません。運動器に対するエコーは皮下組織の構造とともに、関節運動や筋収縮に伴う組織の動態を非侵襲的に直視できます。骨と軟部組織の位置(移動)や形状(変形)などから、過去には想像する他なかった関節の拘縮や不安定性、嵌頓や癒着を含む様々な病態をリアルタイムに描出し、機能障害に対する客観的な原因追及と治療効果の検証を可能としました。理学療法士がエコーを武器として、これまで評価が困難であった軟部組織のモビライゼーションをはじめ、新たな評価や運動療法、物理療法、補装具など様々なアプローチを飛躍的に発展させています。
理学療法士をはじめその恩恵を享受するすべての人々にとって、医療や保健の領域で運動器エコーの重要性が今後ますます高まることは疑いありません。本書の出版がわが国における運動器エコー、そして理学療法の発展に貢献することを心より願っています。
末筆ではありますが、第3回日本運動器理学療法超音波フォーラムの開催および本書の出版にご協力をいただいた執筆者ならびに世話人の皆様、協賛をいただいた企業各社、運動と医学の出版社の園部俊晴様に深く感謝申し上げます。
2024年5月
第3回日本運動器理学療法超音波フォーラム大会長
大阪電気通信大学 医療健康科学部 理学療法学科
小柳 磨毅
目次
Chapter 1: 肩・股関節
1.肩3rd肢位の内旋における上腕骨頭の動態評価(鳴尾 龍一郎)
2.末梢神経を基軸に考える肩関節拘縮治療(中川 宏樹)
3.投球障害肩に対する3方向Scapular Assistance Testと超音波(小林 弘幸)
4.関節運動に伴う股関節内転筋群の力学的な特性評価(加藤 拓也/谷口 圭吾)
5.超音波で見る股関節不安定性とその意義(河合 誠)
Chapter 2: 組織弾性
1.膝関節屈曲角が膝蓋腱の組織弾性に及ぼす影響(三谷 保弘)
2.鏡視下Bankart修復術後肩における烏口上腕靭帯の組織弾性 ―超音波診断装置を用いた経時的評価と外旋可動域の関係―(麻田 昌彦)
3.肩内旋運動中の肩後方軟部組織の弾性変化(相馬 章吾)
4.変形性膝関節症における膝蓋下脂肪体の硬度計測と組織酸素計測(堤 真大/工藤 慎太郎)
Chapter 3: 神経・血行
1.いわゆる坐骨神経痛に対する理学療法評価―大腰筋の深層を科学する―(岡本 光司)
2.腕神経叢牽引刺激に伴う腋窩動脈血流速度変化の検討―臨床応用を交えて―(二村 涼)
3.末梢神経から考える肩肘の運動機能障害―肘内側部痛を有する尺骨神経障害―(河端 将司/宮武 和馬)
4.頚髄血行動態と不良姿勢における関係(井上 彰/小林 凌)
Chapter 4: 評価・リハビリテーション
1.ジュニア期バスケットボール選手に対する超音波を用いたメディカルチェック―OBA医科学委員会スポーツ外傷・障害予防事業―(沼澤 俊)
2.トラッキング手法を用いた動態解析評価(二村 英憲)
3.手の狭窄性腱鞘炎に対してエコーを活用したリハビリテーション(杉浦 史郎)
4.エコーだからこそ見える、体幹機能評価―体幹筋厚と下肢障害の関係―(村本 勇貴)
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書籍情報
- ISBN:9784904862667
- ページ数:238頁
- 書籍発行日:2024年5月
- 電子版発売日:2025年2月6日
- 判:B5変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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