小説みたいに楽しく読める睡眠医学講義

  • ページ数 : 464頁
  • 書籍発行日 : 2025年3月
  • 電子版発売日 : 2025年3月18日
¥3,850(税込)
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内容

睡眠障害の患者さんを診るためのサイエンスが楽しく身につく!
睡眠研究と睡眠障害診療の双方に長年携わってきた筆者による書き下ろし!睡眠のメカニズムと,睡眠障害の患者さんを診るための基礎知識が楽しく学べます!夢と睡眠との関係や,動物の睡眠,最適な睡眠環境など,気になるテーマが盛り沢山!眠りにまつわるさまざまな悩みや疑問を抱える人にも役に立つ,読む睡眠薬!

序文

はじめに

小説みたいに楽しく読める睡眠医学講義にようこそ。睡眠は生活の中でとても大切な役割を果たしています。睡眠に問題のない人は、その役割をさほど意識はしないかもしれませんが、いったん睡眠がうまくいかなくなると、生活全体が大きな影響を受けてうまく回らなくなります。そう考えると、睡眠は睡眠時間帯だけのものではなく、毎日の24時間の生活の中でとても大切な役割をしていることがわかります。そして、その役割は、よく眠れれば昼間眠くないというような眠気だけではなく、さまざまな精神活動や身体活動とも関連しています。そしてそのような精神や身体の活動はまた睡眠にも大きく影響を与えます。このような相互の関係があるため、睡眠を考えるときには日中のさまざまな精神や身体の状態も考えなければなりません。

また、睡眠には個人差も大きいことが知られています。ですので、一般的に言われる睡眠の常識は誰にでも当てはまるとは限りません。病院に行くほどでなくても睡眠で困っている人はいると思いますし、そういう人が一般的な常識を読んでそのとおりにしても、必ずしもうまくいかないことも多くあると思います。この本では、そういうことも想定しながら、なるべく、睡眠についての考え方が身につくように工夫しています。もちろん、親しみやすくわかりやすい表現も心がけて、小説みたいに楽しく読めるようにしています。

この本を読んでいただきたい一番の読者は、睡眠に興味をもっている医療関係者です。このような方々は基礎的な知識についても十分理解することができるのではないかと思います。また、日々の医療業務の中で役に立つ部分が見つけられるとよいと思います。睡眠に興味のある学生さんたちにも読んでいただきたいと思います。睡眠や睡眠研究の面白さを知り、さらにこれを探求する仕事へ進むきっかけになるとよいと思います。その仕事は、医療だけでなく、睡眠環境に関わる寝具の開発、住居、あるいは社会環境なども関わってくると思います。さらには、実際に睡眠の問題で悩んでいる方々にも読んでいただき、これが睡眠へのより深い理解や、よい治療者との出会いにつながるとよいとも思っています。

私は、精神科の医者ですが、20歳代の後半から睡眠研究に関わっているので、もう40年あまり睡眠研究をしています。医者になったあと大学病院での睡眠研究を経て、アメリカの大学や日本の研究所で睡眠研究をし、その後はスポーツ科学や健康科学の分野で睡眠研究をしました。それぞれの施設では、さまざまな視点での研究をしましたが、対象は常に人間でした。自分自身は動物実験の経験はありません。ですので、人間の睡眠の専門家であると思います。動物や、動物を使った実験のことは論文を読んだり、ほかの研究者の話を聞いたりして勉強をしましたが、やはり自分は人間の睡眠についてずっとやってきたという自負があります。

60歳でクリニックを開業し、もう68歳になりました。この本は私の睡眠研究と睡眠医学の実践の私小説みたいなものです。もちろん、事実(エビデンス)に基づいた科学的な説明が、睡眠に限らず医学あるいは自然科学の基本になるので、ただ随筆のように書き進めることはできないのですが、睡眠医学が実践される睡眠臨床は、必ずしも神経科学や脳科学だけでは説明できないさまざまな要素が入り組んでいて、まだ解明されていない部分もたくさんあります。そのようなことについても紹介していきたいと思います。

そして、そういうものの中には、私の経験から「私はこう思う」ということがあります。しかし、それは必ずしもエビデンスに基づいているわけでもないこともあるので、「オピニオン」や「Tips」として区別して述べています。科学的な説明をする一方で、そういう内容を読んで、まだはっきりはわからないけれどもそういうこともあるのかと思っていただいたり、さらにはこれから研究をしていこうと思う人にとってはヒントになったりすればよいと思っています。

例えば、朝なかなか起きられない人がいるとします。その理由を説明するときの考え方の1つに、朝型夜型があります。きっとその人は夜型で、夜型は体質的に生物リズムが遅い方向にずれていて、活動できる状態になるのがより遅い時間帯になる、つまり朝は遅くならないと起きられない、というような説明です。また、長時間睡眠者としての説明も可能かもしれません。睡眠時間が長い体質だから朝起きにくいということです。場合によっては、睡眠時無呼吸症候群があるかもしれません。睡眠時無呼吸症候群があると、睡眠の質が悪化し十実践の私小説みたいなものです。もちろん、事実(エビデンス)に基づいた科学的な説明が、睡眠に限らず医学あるいは自然科学の基本になるので、ただ随筆のように書き進めることはできないのですが、睡眠医学が実践される睡眠臨床は、必ずしも神経科学や脳科学だけでは説明できないさまざまな要素が入り組んでいて、まだ解明されていない部分もたくさんあります。そのようなことについても紹介していきたいと思います。

そして、そういうものの中には、私の経験から「私はこう思う」ということがあります。しかし、それは必ずしもエビデンスに基づいているわけでもないこともあるので、「オピニオン」や「Tips」として区別して述べています。科学的な説明をする一方で、そういう内容を読んで、まだはっきりはわからないけれどもそういうこともあるのかと思っていただいたり、さらにはこれから研究をしていこうと思う人にとってはヒントになったりすればよいと思っています。

例えば、朝なかなか起きられない人がいるとします。その理由を説明するときの考え方の1つに、朝型夜型があります。きっとその人は夜型で、夜型は体質的に生物リズムが遅い方向にずれていて、活動できる状態になるのがより遅い時間帯になる、つまり朝は遅くならないと起きられない、というような説明です。また、長時間睡眠者としての説明も可能かもしれません。睡眠時間が長い体質だから朝起きにくいということです。場合によっては、睡眠時無呼吸症候群があるかもしれません。睡眠時無呼吸症候群があると、睡眠の質が悪化し十


目次

第1部 睡眠医学の基礎

第1章 睡眠とは

第2章 睡眠研究の歴史

第3章 睡眠の神経メカニズム

第4章 生物時計とサーカディアンリズム

第5章 正常の睡眠:睡眠構築と睡眠生理学2

第6章 動物の睡眠

第7章 睡眠時間と睡眠負債

第8章 発達と老化による睡眠の変化

第9章 睡眠と記憶

第10章 夢と睡眠

第11章 運動と睡眠

第2部 臨床睡眠医学

第12章 睡眠障害の分類

第13章 睡眠ポリグラフィー検査

第14章 その他の睡眠医学検査法

第15章 不眠症

第16章 中枢性過眠症

第17章 睡眠関連呼吸障害

第18章 概日リズム睡眠・覚醒障害

第19章 睡眠時随伴症

第20章 睡眠関連運動障害

第21章 睡眠環境

第22章 睡眠と社会

第23章 睡眠専門資格について

おわりに

睡眠の疑問やお悩み 早見表

文献


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書籍情報

  • ISBN:9784758121347
  • ページ数:464頁
  • 書籍発行日:2025年3月
  • 電子版発売日:2025年3月18日
  • 判:四六判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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