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- 医療経営学概論
商品情報
内容
公定価格の診療報酬に基づいて経営する医療機関では、経営戦略やマーケティング、組織マネジメントといった、一般企業では常識となっている経営手法がまだ浸透していないのが現状です。しかし、医療費の抑制や少子高齢化などを背景に医療関連制度は複雑さを増し、体系立った経営論を身につけた人材が医療経営に当たることが重要になりつつあります。本書は、その医療経営論を学問的にまとめた“教科書”です。
経営戦略やマーケティング、会計・ファイナンス、組織マネジメント、交渉・コミュニケーション術など、70項目に及ぶ経営手法について医療をベースに概論。現場でよく遭遇する医療経営の課題をケース仕立てで紹介し、考えるヒントを提示しながら読者に思考を促すパートも盛り込みました。実効性のある医療経営人材の育成を図りたい医療機関経営者だけでなく、医療関連の分野を専攻する大学の学部生・大学院生などに役立つ一冊と言えます。
序文
刊行に寄せて
医療現場で長く勤務していると、多くの医療職がある日突然、管理職や経営を担う立場に立たされる場面に遭遇する。そのとき初めて、「経営を学ばなければならない」と痛感するものの、いざ勉強を始めようとしても、何から手をつけたらよいのか分からず戸惑う医療職は多いのではないだろうか。私自身も、かつて外科医として臨床に携わっていた。これまで働いてきた多くの病院では日々、現場職員が汗水を垂らし現場を走り回っていたが、上からは「経営が厳しいから頑張れ」と言われ続けてきた。ただ、「何を、どう頑張ればよいのか?」といった方法論は教えてもらえなかった。
患者の命を救うために奔走する日々の中で、組織運営や集患、会計、モチベーションマネジメントなどの経営的な知識がなければ、病院の持続的な成長は困難であることを痛感し、私は経営の世界に足を踏み入れた。そして、経営コンサルタントとして、また複数の大学院で教員として医療経営に特化した人材育成に携わりながら、医療機関の経営課題に向き合っている。
医療機関で働く人が経営に興味を持つきっかけは人それぞれだが、多くの場合、それは「管理職になった」「病院の経営状況が悪化している」「組織の運営に疑問を感じた」といった切実な事情からであろう。とはいえ、医療現場での日々の業務に追われる中で、体系的に経営を学ぶ時間を確保するのは容易ではない。さらに、MBA(経営学修士:Master of Business Administration)の教科書や経営学の専門書を開いてみても、一般的な企業経営を前提とした内容が多く、医療機関の経営にすぐ生かせるものは多くない。加えて、世の中にある経営学関連・MBA関連の書籍は、多くが複雑で理論的なものが多く、医療職にとってはとっつきにくいのが現状である。また、医療経営に特化し、初学者が体系立ててかつ網羅的に学ぶことができる書籍は決して多くはない。そのため、医療経営に関心を持ったとしても、どこから手を付ければよいのか迷ってしまう人が多いのではないだろうか。
医療経営は、医療現場と経営のバランスを取りながら、限られた資源を最大限に活用し、質の高い医療を持続的に提供することが求められる。財務管理、人事戦略、マーケティング、組織マネジメントなど、医療経営には多岐にわたる経営学の知識が必要であり、それらを総合的に理解し、現場に応用できる力を養うことが重要である。
医療現場で長く勤務していると、多くの医療職がある日突然、管理職や経営を担う立場に立たされる場面に遭遇する。そのとき初めて、「経営を学ばなければならない」と痛感するものの、いざ勉強を始めようとしても、何から手をつけたらよいのか分からず戸惑う医療職は多いのではないだろうか。私自身も、かつて外科医として臨床に携わっていた。これまで働いてきた多くの病院では日々、現場職員が汗水を垂らし現場を走り回っていたが、上からは「経営が厳しいから頑張れ」と言われ続けてきた。ただ、「何を、どう頑張ればよいのか?」といった方法論は教えてもらえなかった。
患者の命を救うために奔走する日々の中で、組織運営や集患、会計、モチベーションマネジメントなどの経営的な知識がなければ、病院の持続的な成長は困難であることを痛感し、私は経営の世界に足を踏み入れた。そして、経営コンサルタントとして、また複数の大学院で教員として医療経営に特化した人材育成に携わりながら、医療機関の経営課題に向き合っている。
医療機関で働く人が経営に興味を持つきっかけは人それぞれだが、多くの場合、それは「管理職になった」「病院の経営状況が悪化している」「組織の運営に疑問を感じた」といった切実な事情からであろう。とはいえ、医療現場での日々の業務に追われる中で、体系的に経営を学ぶ時間を確保するのは容易ではない。さらに、MBA(経営学修士:Master of Business Administration)の教科書や経営学の専門書を開いてみても、一般的な企業経営を前提とした内容が多く、医療機関の経営にすぐ生かせるものは多くない。加えて、世の中にある経営学関連・MBA関連の書籍は、多くが複雑で理論的なものが多く、医療職にとってはとっつきにくいのが現状である。また、医療経営に特化し、初学者が体系立ててかつ網羅的に学ぶことができる書籍は決して多くはない。そのため、医療経営に関心を持ったとしても、どこから手を付ければよいのか迷ってしまう人が多いのではないだろうか。
医療経営は、医療現場と経営のバランスを取りながら、限られた資源を最大限に活用し、質の高い医療を持続的に提供することが求められる。財務管理、人事戦略、マーケティング、組織マネジメントなど、医療経営には多岐にわたる経営学の知識が必要であり、それらを総合的に理解し、現場に応用できる力を養うことが重要である。
2025年3月31日
慶應義塾大学大学院 健康マネジメント研究科/経営管理研究科 特任教授
裴 英洙
目次
はじめに
第1章 医療経営とは
医療経営の必要性
医療経営者の資質
経営と管理の違い
第2章 理念
理念
病院経営における理念
第3章 経営戦略
経営戦略の意義と目的
戦略レベル
戦略策定プロセス
コアコンピタンス
事業ポートフォリオ ほか
第4章 マーケティング
マーケティングの考え方
マーケティングのプロセス
マーケティング組織
STP分析①「セグメンテーション」と「ターゲティング」
STP分析②「ポジショニング」
購買決定プロセス ほか
第5章 会計・ファイナンス
会計の目的と必要性
病院の管理職にとっての会計
財務諸表
財務分析①収益性分析
財務分析②安全性分析
財務分析③生産性分析
財務分析④機能性分析
減価償却 ほか
第6章 人・組織
人・組織マネジメントの必要性
組織行動論
人的資源管理
リーダーシップ①、②
エンパワーメント
モチベーションとインセンティブ
パワー
集団メカニズム
チーム医療とチームビルディング
コンフリクト
組織文化 ほか
第7章 交渉・コミュニケーション
交渉とは
利害関係者
交渉の構造とプロセス
心理バイアス
コミュニケーション
コンテンツとコンテキスト
第8章 地域連携
地域連携の目的
連携部門のあり方
連携データマネジメント
おわりに
巻末資料 経営学者・理論一覧
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書籍情報
- ISBN:9784296207541
- ページ数:204頁
- 書籍発行日:2025年3月
- 電子版発売日:2025年4月29日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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