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- 高齢者理学療法学<15レクチャーシリーズ理学療法テキスト>
商品情報
内容
超高齢社会が進む日本では,高齢者の医療・福祉(介護予防)に対するニーズはますます高まり,疾病や再発予防だけでなく介護予防などにも幅広く介入できる理学療法士の役割は非常に大きい.
高齢者の特徴(身体機能,認知機能,口腔機能,排泄機能,服薬状況など)を理解したうえで,各病態・疾患および病期別に理学療法の評価・介入方法について症例を踏まえつつ具体的に学習する.
序文
序文
日本における65歳以上の高齢者人口は2040年ころまで増え続けますが,少子化の影響で65歳未満の人口が減り続けていくため,高齢化率は今後さらに増加します.
また,医療費は,65歳以上の占める割合が6割を超えています.そのため,高齢者に対する疾病予防や治療,健康寿命の延伸は喫緊の課題です.日本は,最も平均寿命の高い国です.世界全体で高齢化が進んでいるため,世界中が日本の高齢化対策に注目をしています.人は誰でも歳を取るため,高齢者を治療対象としてだけでなく,「自分が将来歳を取ったら,どうしてもらえばうれしいだろう」といったことを想像して,理学療法を提供することが大切ではないでしょうか.
加齢に伴い人は,細胞,臓器,身体・精神機能,社会的役割など,個人や社会環境が大きく変化してきます.良い方向への変化であればよいのですが,個人のなかでは体調の悪化や,できないことが増えてきます.一方で,加齢に伴う変化は等しく起こるわけではなく,個人差があり,かつ(疾病の発生を除き)急激に起こるわけではなく緩やかに起こります.そのため,変化(さまざまな機能の低下)に早く気づき,対策を立てることで自立して生活をする期間を長くできることが,多くの研究からわかってきています.このことは,病院を受診する前に地域において加齢により起こる“低下”に気づく機会,“低下”に対して介入を行うことの必要性を示しています.また,病気になって治療のために入院をしている高齢者においては,入院による環境の変化,身体活動量の低下に伴って,加齢によって起こる変化が加速度的に進行する可能性があります.さらに,治療を終えて自宅に戻っても,生活場面での対策を立てなければ,どんどん加齢により起こる“低下”が出てきます.理学療法士は地域での活動,病院での活動を通じて,高齢者のさまざまな生活場面に関わることができます.
そのため,病気の知識だけでなく,加齢に伴う変化や高齢者を取り巻く社会環境についても,理解する必要があります.
日本の高齢化対策において理学療法士は,疾病の治療だけでなく,地域での活動を通じた疾病予防,重症化予防を通じた健康寿命の延伸に大きな役割を担っています.
本書が,今後の理学療法士の活躍の幅を広げる一助になることを願っています.
2025年3月
責任編集 小野 玲
目次
LECTURE 1 高齢者理学療法学 総論 (小野 玲)
1.超高齢社会の現状
2.超高齢社会における課題
3.心身の老化
4.高齢者リハビリテーションの考え方
5.健康的な老いと身体活動
Step up 日本の社会保障制度
LECTURE 2 高齢者の特徴(1)フレイル,ロコモティブシンドローム (上村一貴)
1.フレイルおよびロコモティブシンドロームとは
2.フレイルの評価方法
3.予防方法(一次予防)
Step up (山極春子)
1.ポリファーマシーとは
2.ポリファーマシーの要因
3.ポリファーマシーによる影響
4.ポリファーマシー対策として医療従事者にできること
LECTURE 3 高齢者の特徴(2)サルコペニア (山田陽介)
1.サルコペニアとは
2.評価方法
3.予防方法(一次予防)
Step up (南里妃名子)
1.高齢者の低栄養
2.フレイル予防のための食事
LECTURE 4 高齢者の特徴(3)栄養・口腔機能 (井上達朗)
1.加齢に伴う低栄養,摂食嚥下機能の変化
2.評価方法
3.予防方法(一次予防)
Step up (中村純也)
1.オーラルフレイル
2.口腔機能低下症
3.リハビリテーション,口腔,栄養の一体的な取り組み
LECTURE 5 高齢者の特徴(4)排尿機能 (森野佐芳梨)
1.加齢に伴う排尿機能の変化
2.評価方法
3.予防方法(一次予防)
Step up 薬剤と下部尿路機能障害(大内みふか)
LECTURE 6 高齢者の特徴(5)認知機能 (沖侑大郎)
1.加齢に伴う認知機能の変化
2.評価方法
3.予防方法(一次予防)
Step up
1.薬剤による認知機能障害
2.アルツハイマー病疾患修飾薬
3.認知症で使用される抗精神病薬と嚥下障害
LECTURE 7 高齢者の特徴(6)精神・心理機能 (井手一茂)
1.加齢に伴う精神・心理機能と社会との関係
2.評価方法
3.予防方法(一次予防)
Step up 知的障害者の高齢化とその対策
LECTURE 8 運動器疾患(1)急性期~回復期 (岡 智大)
1.加齢と運動器疾患
2.急性期~回復期における代表的な運動器疾患
3.急性期~回復期における運動器疾患の理学療法
Step up 疼痛管理
LECTURE 9 運動器疾患(2)慢性期 (田中克宜)
1.慢性期における運動器疾患の病態と症状
2.慢性期における代表的な運動器疾患
3.慢性期における運動器疾患の理学療法
Step up 症例紹介:両変形性膝関節症と診断され,外来でのリハビリテーション開始となった症例
LECTURE 10 内部障害疾患(1)急性期~回復期 (小川真人)
1.加齢と内部障害疾患
2.急性期?回復期における代表的な内部障害疾患
3.急性期?回復期における内部障害疾患の理学療法
Step up 服薬管理
LECTURE 11 内部障害疾患(2)慢性期 (三谷有司)
1.慢性期における内部障害疾患の疫学
2.慢性期における代表的な内部障害疾患
3.慢性期における内部障害疾患の理学療法
Step up 症例紹介: 繰り返す誤嚥性肺炎に対し,MI-Eを導入し,改善がみられた症例
LECTURE 12 中枢神経疾患(1)急性期~回復期 (久保宏紀)
1.急性期~回復期における中枢神経疾患の病態と症状
2.急性期~回復期における代表的な中枢神経疾患
3.急性期~回復期における中枢神経疾患の理学療法
Step up 脳卒中での入院と身体活動促進の目的と方法
LECTURE 13 中枢神経疾患(2)慢性期 (金居督之)
1.慢性期における中枢神経疾患の病態と症状
2.慢性期における代表的な中枢神経疾患
3.慢性期における中枢神経疾患の理学療法
Step up 症例紹介:自宅での転倒が続き,内服調整と短期集中リハビリテーションのため入院となった,姿勢反射障害の みられる症例
LECTURE 14 悪性腫瘍(1)急性期~回復期 (牧浦大祐)
1.悪性腫瘍(がん)の疫学
2.高齢期の悪性腫瘍の特徴
3.代表的な悪性腫瘍
4.急性期?回復期における悪性腫瘍のリハビリテーション
Step up プレハビリテーション
LECTURE 15 悪性腫瘍(2)慢性期 (石井 瞬)
1.慢性期における悪性腫瘍(がん)の病態と症状
2.慢性期における代表的な悪性腫瘍
3.慢性期における悪性腫瘍の理学療法
4.終末期における悪性腫瘍の理学療法
Step up 症例紹介:ロコモティブシンドローム,骨粗鬆症,サルコペニア,フレイルを合併した高齢肺がん患者に対する外来理学療法
巻末資料
TEST 試験 (小野 玲)
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書籍情報
- ISBN:9784521751290
- ページ数:216頁
- 書籍発行日:2025年4月
- 電子版発売日:2025年5月2日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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