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- 看護の実践で役に立つ 基本からわかる、抗菌薬適正使用
商品情報
内容
★耐性菌をなるべく生じさせない抗菌薬の効果的な投与方法や、感染症の診断法までをわかりやすく解説。
★ICT(感染対策チーム)、医療チームの看護の立場から実際のアプローチの仕方、相談・介入のタイミングを具体的に紹介。
序文
はじめに
私が抗菌薬の臨床試験に関わっていた1980年代後半、日本は経済バブル期にあり、抗菌薬の新薬開発ラッシュでもありました。第三世代セフェム薬、β―ラクタマーゼ阻害薬、ニューキノロン系薬、そしてカルバペネム系薬と次々に新しい抗菌薬が開発され、承認、市販されていた時代でした。これで細菌感染症は制圧されるのではないかとも思いました。しかし、その思いは見事に裏切られ、新しい抗菌薬に対する耐性菌が次々に検出され、抗菌薬の開発スピードをあっという間に追い抜いていきました。今となって考えれば、地球上の歴史から見ても生物の生存戦略と捉えれば、当然の事と思い知らされます。
しかしながら、このような抗菌薬の開発も、開発期間や費用が多くかかることから、2010年以降、開発、上市された新規抗菌薬は数えるくらいと激減し、人類は耐性菌の脅威にさらされている状況にあると言われています。このような現状を踏まえてWHO は薬剤耐性(AMR)対策アクションプランを発表し、具体的取り組みのひとつとして、「抗微生物薬の持続的な開発、安定供給の強化」を挙げていますが、いまだに抗菌薬開発のスピードは鈍化した状況にあるのが現実です。
日本は超高齢化社会をむかえ易感染宿主の増加など感染症のリスクはより高まっています。そのため、限られた抗菌薬を適切に使い、耐性菌を抑制しながら効果的に治療する必要があります。すなわち、科学的根拠に基づいた“抗菌薬の適正使用”です。抗菌薬の適正使用は、医師や薬剤師に限られたことではなく、現場において患者に直接かかわることが多い看護師も共にチームで取り組む必要があります。
今まで抗菌薬適正使用に関する書物は、どちらかと言えば専門書に近いものであり、なかなか手にするのも垣根があったのではないかと思います。本書は看護の現場で活躍している医療従事者にとってできるだけわかりやすく、実践で活用できるよう書き下ろしたものです。是非とも日常の看護の現場で役立てていただければ幸いです。
2025年3月吉日
東邦大学看護学部感染制御学教授
小林寅喆
目次
Chapter 1 なぜ重要?『耐性菌』と『抗菌薬の適正使用』
1.『耐性菌』はどのように生じ、何が問題か?
2.『抗菌薬の適正使用』とは、どのような考え方か?
3.なぜ、感染対策(感染制御)において『耐性菌』と『適正使用』が重要か?
Chapter 2 これだけは知っておこう!『抗菌薬の適正使用』に必要な基礎事項
1.病原体と感染症の関係をおさえよう
2.抗菌薬の特性を理解しよう
3.耐性菌と耐性機序を知ろう
4.感染症治療のための診断法を知っておこう
5.主な感染症の細菌学的診断と注意点
Chapter 3 こうやります 『抗菌薬の適正使用』の監視・管理の具体的な進め方
1.どんな情報が必要か?
2.情報はどうやって集めるか?
3.抗菌薬感受性結果はどう考えるか?
4.集めた情報をどう整理するか?
5.フィードバックはどうするか?
Chapter 4 やってみよう(ケーススタディ・Let’s Try) 耐性菌の監視と抗菌薬の適正使用管理 ケース1~4
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書籍情報
- ISBN:9784860921545
- ページ数:96頁
- 書籍発行日:2025年4月
- 電子版発売日:2025年5月14日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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