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- 日本集中治療医学会 専門医テキスト 第4版
商品情報
内容
日本の集中治療医学の標準的教科書を作ることを目的に,集中治療専門医を目指す医師が習得すべき基本的な知識から新しい知見を提供するために作成されたテキスト.
著作権上の都合により,紙版の紙面と異なり割愛された箇所がございます(p.554 図3は未収載です).
序文
日本集中治療医学会専門医テキスト 第4版出版にあたって
専門医テキスト第4版が完成しました。前回の第3版は2019年3月発行ですので,6年ぶりとなります。テキスト作成はコンテンツ依頼内容の決定,投稿原稿の修正・校正,著作権チェックなど,膨大な作業です。執筆された皆様に感謝申し上げますとともに,編集を担当された教育委員会の皆様には長期間にわたりご尽力いただき厚くお礼申し上げます。
この間の2022年4月には,集中治療科(領域)が日本専門医機構サブスペシャルティ領域に認定されました。機構認定集中治療科専門医制度はカリキュラム制(2年間)であり,集中治療室の専従/ 専任は不要で,集中治療室の連続勤務も不要となり,さらに集中治療室だけでなく研修施設内のどの部署でも研修は可能になるなど,いままでの学会認定集中治療専門医制度とは大きく異なります。
集中治療科整備基準(2023年7月28日)の客観的能力評価 (試験)の項では,集中治療科専門研修カリキュラムを修了した専攻医に対して専門医筆記試験の受験資格が与えられ,専門医筆記試験は,重篤な臓器不全の病態に対する,臨床的判断能力,問題解決能力,さらには病態を考慮した適切な治療を行うための知識,技能などについて問う,多選択肢問題を使用し問題数は100問とする,と記載されています。
機構認定集中治療科専門医制度になって初めての専門医試験は2025年10月に実施する予定です(学会認定集中治療専門医制度の専門医試験も併せて実施されます)。受験生および試験問題作成委員は専門医テキスト第4版を大いに活用してください。専門医試験問題は集中治療における基本的な問題に加え最新のアカデミックな研究成果を含めて出題されます。その意味で専門医テキストは今後も定期的,計画的に改訂する予定です。
2025年2月
一般社団法人 日本集中治療医学会 理事長
黒田 泰弘
日本集中治療医学会専門医テキスト 第4版出版にあたって
多くの方々のご協力を頂き,集中治療専門医テキスト第4版を皆様にお届けすることができますことを大変喜ばしく思います。
私が教育委員長を拝命いたしました2021年4月より企画編集を進めておりました。本来は新たな専門医制度(日本専門医機構サブスペシャルティ領域専門医)による集中治療科専門医が開始された2024年4月の出版を目指しておりましたが,編集期間がコロナ禍の時期に一致してしまったこと,図表などを中心とする著作権認可が厳格となったことなどにより,約1年の遅れとなりましたことをお詫び申し上げます。またこの原材料価格高騰のため発行部数の少ない書籍の出版が困難な中,契約に応じていただいた株式会社Gakken様に感謝申し上げます。
第4版ではこれまでのテキスト内容を基礎として,新しく専攻医となられた皆さんに求められる知識をお示しし,試験問題の担保となることを目標として編集を行ってまいりました。生理,解剖,概念,病態に関しては,2023年5月に出版された「集中治療医学」に記述を譲り,主として実際に病院内で行われる集中治療に関する記載を中心としております。著者は全国の新進気鋭の実際に診療のリーダー格の先生方,また本学会の各種ガイドライン作成委員の先生方などに筆を執っていただき,手に取っていただけるギリギリの厚みである1000ページ以内に納めることを目安にいたしました。
著者の先生方から頂いた原稿を査読チームが通読し,同一章内の他項目の記述内容との整合性や重複をチェックするとともに,標準的でコンセンサスの得られた内容と新規的だが議論のある内容を盛り込みつつ,専攻医の皆さんが専門医たるための必要な知識を明示する教科書となっているかを検討いたしました。著者の皆さんには図表の著作権取得と合わせて何度もお手間をとっていただいたことに感謝いたします。
第5版への課題も明確になりました。編集開始から3年を要しては少なくともupdateな内容とは言えません。完全電子書籍化,1年周期での改訂版の発行,パブコメの集積など,時代に合った形のテキスト編集出版が望まれます。課題として次版の編集に生かしたいと思います。
最後に査読チームの先生方,編集に関わっていただいた教育委員の先生方,担当理事の藤谷茂樹先生に感謝申し上げます。また学会事務局でご担当いただいた高橋様,榎本様の支援なくては出版まで至りませんでした。重ねて御礼申し上げます。
2025年2月
一般社団法人 日本集中治療医学会 教育委員会 委員長
七戸 康夫
目次
総論
1 集中治療・集中治療医学
2 集中治療科専門医制度~専門医機構における集中治療科専門医の位置づけ,役割など~
3 集中治療における侵襲と生体反応
4 集中治療における医療倫理
5 集中治療における感染管理
6 集中治療における医療安全
7 ICU 機能評価
Ⅰ 救急蘇生
1 一次救命処置
2 二次救命処置
3 蘇生場面における医療倫理
Ⅱ 呼吸
1 基礎
2 呼吸不全 病態生理・診断・治療
3 酸素療法・非侵襲的呼吸補助
4 気道確保,difficult airway,気管切開
5-1 人工呼吸基礎
5-2 モニタリング
5-3 非同調
6-1 腹臥位療法,筋弛緩薬
6-2 ECMO
7-1 その他の処置:胸腔ドレナージ
7-2 その他の処置:気管吸引
7-3 その他の処置:気管支内視鏡
Ⅲ 循環
1 基礎
2 モニタリング
3 心不全
4 ショックの診断と管理
5 各種心血管疾患の診断と管理
6 薬物管理
7 補助循環装置の適応と管理,合併症
8 電気的治療
9 心臓外科術後管理(成人)
IV 中枢神経
1 総論
2 神経筋疾患と神経所見
3 てんかん重積状態と脳波モニタリング
4 くも膜下出血と遅発性脳虚血の予防と治療
5 心停止後症候群と体温管理療法
6 敗血症に関連する脳障害(バイオマーカー)
7 せん妄
8 鎮痛・鎮静
9 重症頭部外傷と頭蓋内圧亢進対策
Ⅴ 腎
1 基礎 解剖・生理
2 急性腎障害(AKI)
3 慢性腎臓病(CKD)
4-1 尿路感染症
4-2 溶血性尿毒症症候群
4-3 腎移植
5 急性血液浄化法
6 腎機能低下時の薬剤投与
VI 肝胆膵
1 基礎 解剖・生理
2 肝不全
3 肝硬変
4 急性肝不全
5 重症急性膵炎
VII 消化管
1 基礎
2 出血・虚血・穿孔・イレウス・下痢
3 腹水・腹腔内出血・abdominal compartment syndrome
VIII 血液凝固線溶系
1 基礎
2 血液凝固線溶系の管理
3 播種性血管内凝固症候群(DIC)
4 肺血栓塞栓症/深部静脈血栓症
IX 代謝・内分泌系
1 糖代謝異常
2 甲状腺機能異常(甲状腺クリーゼ,粘液水腫性昏睡)
3 副腎機能異常
X 感染
1 基礎
2 敗血症
3 集中治療におけるとくに注意すべき感染症
4 院内感染
XI 多臓器障害
1 多臓器障害(MODS)
XII PICS
1. 集中治療後症候群(PICS)
2. 理学療法(早期リハビリテーション)
ⅩⅢ 外傷
1. Primary survey,secondary survey
2. 多発外傷患者の集中治療管理
ⅩIV 熱傷
1. 熱傷患者の評価
2. 熱傷患者の管理
ⅩⅤ 急性中毒
1. 急性中毒の診断と分析
2. 中毒起因物質に対する安全確保~化学災害の認知,防護,除染を中心に~
3. 急性中毒の標準治療
XVI 体温異常
1. 体温の測定と評価
2. 低体温症
3. 高体温症
XVII妊産婦
1. 妊産婦の生理学的特徴
2. 適切なICU 管理
3. 緊急疾患
XVIII小児
1. 新生児・乳児・幼児・学童の生理学的特徴
2. 小児の循環不全
3. 心臓外科術後管理(小児)~先天性心疾患の解剖と生理~
4. 適切な呼吸循環管理
5. 小児集中治療
6. 新生児集中治療
XIX 移植
1.終末期医療と臓器提供
2.脳死判定基準
3.ドナー管理
4.レシピエントの周術期管理
XX 輸液・輸血,水・電解質
1.輸液
2.輸血
3.水・電解質(ナトリウム,カリウム)
XXI 栄養
1.栄養(経腸栄養と経静脈栄養)
XXII 画像診断
1.集中治療における胸部X線画像の見方
2.集中治療におけるPOCUS
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書籍情報
- ISBN:9784059888932
- ページ数:688頁
- 書籍発行日:2025年3月
- 電子版発売日:2025年5月28日
- 判:A4判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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