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- 入院医療のための保険診療ガイド 第3版
商品情報
内容
●保険診療とDPC/PDPSの基本を学ぼう!
本書では、診療報酬算定要件のルールや病棟と医事課連携のコツなど、医師、医療事務員、管理者それぞれの立場で、保険診療の実践から診療報酬請求までの見落としがちなポイントを患者の入院から退院後までの流れに沿って解説しています。病院で働く新人医師、医療事務員におすすめの1冊です。
序文
まえがき
患者さんにとって,自分の健康も大切ですが,懐具合も大切です。かつて医療保険の自己負担がゼロだったり1割だったりした時代には,患者さんは懐具合をあまり気にせず医療を受けることができました。現在はどうでしょう。自己負担が3割になり,庶民にとってはそれほど景気が良くなった実感がない状況下で,医療費は無視できない存在になりました。一方で,病棟で働く若手医師の多くは,自分の売り物の値段を知らないという,他業種ではあり得ない現状があります。それは医学生から研修医を経て専門医になっても,その間に医療保険制度を学ぶ機会も教材も乏しいからです。医療保険制度や保険診療についての解説書は従来からありますが,ほとんどは制度論が主役であり,医療現場での実践に活かすためには無理がありました。逆に臨床研修指定病院をはじめとした大病院では,計算担当の事務職員は医療用語や診療報酬点数は知っていても,病棟や手術室をはじめとした医療現場にはあまり足を踏み入れたことがないかもしれませんし,手術で使用する機器や医療材料の詳細を知らないかもしれません。適切な診療報酬請求には,臨床医と事務担当者の連携をはじめとして,指導医,医師以外の医療職,病院管理に携わる職種などによるチームワークが重要です。実際に生じている誤請求事例のほとんどは,このチームワークに問題があります。このような問題点を踏まえ,本書では現場目線を貫き,細かい制度論よりも病棟で働く医師や事務担当者の日常業務に沿って,保険診療の解説を試みました。患者さんの入院時,入院中,退院時,退院後に医師が行う病棟業務に沿って,それぞれの業務が保険制度上どのように評価されているのか,評価としての診療報酬を得るために守るべきルールについて,さらに診療報酬請求上の注意点を解説しています。本書を読み終える頃には,日頃面倒と感じている業務も診療報酬と結びついていることに気づかれることと思います。本書はもともと東京医科歯科大学医学部附属病院(現:東京科学大学病院)の診療科内で使うマニュアルでしたが,それを一般病院でも広く使えるように再編集しました。さらに医師をはじめとした医療者の視点だけでは適切な保険診療および診療報酬請求には結び付きませんので,請求事務担当者や病院管理者の視点も加えました。同じ対象でも視点が変わると見え方が違ってこれまで気付かなかった新しい発見があるかもしれません。
本書が,病棟医や医療事務担当者を含む病院職員の保険診療の理解に貢献できれば幸いです。また著者の趣旨に賛同し,出版を引き受けていただいたじほうの担当者の方々に,この場を借りて厚く御礼申し上げます。
2025年4月
藍 真澄
目次
第1章 保険診療とDPC/PDPSの基本
1.1 保険診療の基本事項
1.2 DPC/PDPSの基本事項
1.3 病棟医が知っておくべき病院経営に直結する病棟運営の基本事項
1.4 クリニカルパス
1.5 短期滞在手術など基本料3
第2章 患者さんの入院から退院、退院後までと診療報酬
2.1 入院から退院までの流れ
2.2 入院時のポイント
2.3 入院中のポイント
2.4 退院時のポイント
2.5 退院後:診療報酬請求のポイント
第3章 診療報酬点数表の見方
3.1 医療の値段
3.2 診療報酬点数表解読の必要性
3.3 病棟で必要となる診療報酬点数表、診断群分類点数表(DPC点数表)
3.4 診療報酬点数表と関連法令
3.5 医科診療報酬点数表の構成
3.6 流通している関連書籍
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書籍情報
- ISBN:9784840756532
- ページ数:224頁
- 書籍発行日:2025年4月
- 電子版発売日:2025年5月27日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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