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- J. of Clinical Rehabilitation34巻6号 パーキンソン病のリハビリテーション診療update
商品情報
内容
●パーキンソン病は運動症状だけでなく非運動症状も多く,その多彩な症状と障害の進行に対応するために医療・介護・福祉をまたぐ多職種連携や,長期的な介護者支援が求められている.
●本特集では,6名の専門家が病態,薬物・外科治療,リハビリの実際などについて解説し,ADLや嚥下障害への対応も含め,包括的にパーキンソン病の診療を取り上げる.チーム医療の実践を促す内容となっている.
序文
特集にあたって
世界全体でパーキンソン病患者は急増しており,パーキンソンパンデミックとよばれ警鐘が鳴らされている.わが国でもアルツハイマー病に次いで2 番目に多い神経変性疾患であり,約29 万人が罹患している.有病率は65 歳以上人口の約1% といわれており,高齢化が進行する中,今後の急増は免れない.
パーキンソン病は運動症状の他,自律神経障害,睡眠障害,認知機能障害等,さまざまな非運動症状が出現する.中脳黒質のドパミン細胞の進行性の脱落が特徴であり,ドパミン補充療法が代表的な薬物療法である.罹患期間は一般的に20年間といわれ,診断後治療開始となり,薬物療法の効果が良好なハネムーン期を経て,進行期では運動合併症の出現とともに薬剤抵抗性の臨床症状が徐々に進行していく.
日本神経学会による『パーキンソン病診療ガイドライン2018』には「リハビリテーションは,内科的かつ外科的な治療に加えて行うことで,症状のさらなる改善やQOL の向上が期待できる治療法である」と明記され,早期から進行期までどのステージにも有効とされている.多彩な症状と障害の進行に対し,各種治療とリハビリテーション治療を適切に組み合わせる.つまり多科・多職種による,医療・介護・福祉を跨いだチームアプローチが極めて重要である.経過中,加齢やその他の疾患の合併により問題がさらに複雑化し,対応に苦慮することが少なくない.対患者だけでなく,長年にわたる介護者の介護負担にも十分な配慮が必要である.今回,臨床のcommon disease であるパーキンソン病の診断から治療まで,豊富な臨床経験をもつ6 名の先生方に,病態,薬物療法,外科的治療,リハビリテーション治療のポイント等についてご執筆いただいた.植木美乃先生には病態と診断,重症度に応じた治療方針について,乙宗宏範先生には各種薬物療法の特徴と注意点,服薬アドヒアランス向上について,下 泰司先生には外科的治療の実際と最近のトピックスについてご解説いただいた.さらに市川 忠先生には歩行障害の評価,歩行練習・訓練の実際と効果について,中馬孝容先生には患者アンケート調査を交え,ADL・IADL 障害の特徴とリハビリテーション治療について,巨島文子先生には嚥下障害の特徴,評価・治療・対応について幅広くご解説いただいた.
通読いただければパーキンソン病の全般的な知識がupdate されることだろう.本特集が他科・他職種とのコミュニケーションのきっかけとなり,長きにわたるチームアプローチの一助となることを願っている.
(編集委員会 企画担当:小口和代)
目次
特集 パーキンソン病のリハビリテーション診療update
特集にあたって(小口和代)
パーキンソン病の診断とリハビリテーション診療(植木美乃)
パーキンソン病の薬物療法(乙宗宏範 服部憲明)
パーキンソン病の外科的治療(下 泰司)
歩行障害に対するリハビリテーション治療(市川 忠)
パーキンソン病のADL障害に対するリハビリテーション治療(中馬孝容)
嚥下障害に対するリハビリテーション治療(巨島文子)
新連載 巻頭カラー デジタルフロンティア:次世代技術の展望
1.ウェアラブルデジタルヘルスによる身体活動の評価と促進(難波秀行)
新連載 回復期リハビリテーション病院・チームでキャリアアップ―私たちの院内研修
1.ADL評価:FIMを用いた評価について(西村温子)
新連載 リハビリテーション関連学会に行ってみよう!
1.日本生活期リハビリテーション医学会(水間正澄)
連載
リハなひと
一級建築士 簾藤麻木さん
ニューカマー リハ科専門医
(知野俊文)
知っておきたい! がんサポーティブケア
6.骨転移と運動器のマネジメント(髙木辰哉)
最新版! 摂食嚥下機能評価―スクリーニングから臨床研究まで
13.Penetration-Aspiration Scale(PAS)(谷口裕重)
障害福祉サービスとリハビリテーション
10.就労継続支援B型(非雇用型)(山口創生)
おさえておきたい転倒・転落予防の基本知識と現場での応用
9.セッティング別の転倒・転落の予防と対策:(1)ICU(せん妄等)(藤原 大)
“こんなときどうする?” リハビリテーション臨床現場のモヤモヤ解決! 令和版
形態変更・スキルアップ編 (4)在宅ケアを中心に開業したい(神山一行)
臨床研究
回復期リハビリテーション病棟退院後の脳損傷患者の自動車運転再開状況(松下 巧 永田智子)
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書籍情報
- ISBN:9784006203406
- ページ数:100頁
- 書籍発行日:2025年6月
- 電子版発売日:2025年6月5日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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