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- ⑧最新 眼科診療トラブルシューティングーケーススタディで学ぶ対応策・予防策<眼科診療エクレール>
商品情報
内容
序文
序
『眼科診療エクレール』シリーズは,「外来診療の現場で,必要な情報に直ちに手が届く書籍」というコンセプトのもとに,多彩な執筆陣によるさまざまなテーマの書籍を刊行し,読者の期待に応えるシリーズへと成長してきたように感じている.
本書のテーマは「眼科診療トラブルシューティング」である.外来,病棟,手術室―どの場面においても,私たちは突然のトラブルに直面する可能性がある.診療中など,専門書を紐解く時間があればよいが,緊急の判断を迫られる場面も少なくない.レジデント時代,頼れる指導医(オーベン)が近くにいれば心強いものの,入局半年ほどで一人当直を任されるようになると,不意のトラブルに直面した際すぐに相談できず,心細い思いをした経験のある方も多いだろう.私自身,自分の手術中に経験したトラブルを振り返ると枚挙にいとまがない.また,トラブルは診療行為に限らず,患者対応や家族対応にまで及ぶ.さらに,外来業務や病棟業務では,各種書類の準備やレセプト対応などさまざまな業務があって問題が発生する.本書は,こうした多岐にわたるトラブルを網羅し,読者が素早く解決につながる情報にアクセスできる心強いパートナーとなる書籍を目指した.
本書の企画に当たっては,まず自己の専門分野にとらわれずに,眼科診療のあらゆる場面で起こりうるトラブルを思いつく限り列挙し,それらを救急外来,一般外来,病棟,手術室という場面ごとに整理した上で,各トラブルに対応できる最適な執筆者を選定して,ご執筆をお願いした.執筆に際しては,具体的なケースを可能な限りご提示いただき,真に迫る内容を盛り込んでいただいた.トラブルの背景や原因,その場での対応策だけでなく,トラブルを回避する予防策や事後のフォローアップまで言及いただいた.
診療分野としては分散しており,しかもトラブルに関する内容で,たいへん書きにくいテーマであったと思われるが,多くの先生方が執筆をご快諾くださり,玉稿をお寄せくださったお蔭で,本書が完成したのである.数ある眼科関連書籍の中でも異色の一冊であるが,読者が直面するさまざまなトラブルに対し,「かゆいところに手が届く」情報を提供できているのではないかと自負している.本書が,日々の眼科診療の場で手元に置いておきたい一冊となれば,編者として望外の喜びである.
2025年3月
担当編集 園田康平
目次
Chapter 1 救急外来での急性期トラブルシューティング
1.1 感染性角膜炎 (戸田良太郎)
1.2 高眼圧 (金子 優)
1.3 眼内炎 (山下耀平,田中 寛)
TOPICS Klebsiella pneumoniaeによる侵襲性肝膿瘍症候群(ILAS)
1.4 異物 (細谷友雅)
1.5 外傷 (長谷川英一)
1.6 ぶどう膜炎 (田中理恵)
1.7 急性眼球運動障害 (中馬秀樹)
1.8 虚血性視神経症,視神経炎,うっ血乳頭・偽性うっ血乳頭 (前久保知行)
1.9 眼窩蜂巣炎 (戸所大輔,松井 遼)
Chapter 2 一般外来でのトラブルシューティング(1)検査
2.1 屈折・調節検査 (久保真衣,瀬戸寛子)
2.2 眼位・眼球運動検査 (荒木俊介,三木淳司)
2.3 瞳孔検査 (後藤克聡,三木淳司)
2.4 色覚検査 (杢野久美子)
2.5 視野検査 (歌村圭介,白石ゆかり)
2.6 涙道検査 (鶴丸修士)
2.7 隅角検査,UBM検査 (大鳥安正)
2.8 OCT(前眼部・後眼部)検査 (濵 佑樹,村岡勇貴)
2.9 眼底検査,眼底撮影 (吉田武史)
2.10 蛍光眼底造影検査 (平山公美子)
2.11 網膜電図(ERG) (鈴村文那)
2.12 小児の検査 (畦間美里)
Chapter 3 一般外来でのトラブルシューティング(2)疾患対応
3.1 ドライアイ (田川義晃)
3.2 ウイルス性結膜炎 (原田一宏)
3.3 アレルギー性結膜疾患 (福田 憲)
3.4 ぶどう膜炎 (山名智志)
3.5 ロービジョンケア (斉之平 真弓)
ADVICE ロービジョンケアのトラブル回避のために
3.6 加齢黄斑変性 (塩瀬聡美)
3.7 糖尿病網膜症(DR),糖尿病黄斑浮腫(DME) (平野隆雄)
Chapter 4 一般外来でのトラブルシューティング(3)処置
4.1 角膜検体採取 (井上英紀)
4.2 霰粒腫切開 (三戸秀哲)
4.3 レーザー虹彩切開術,YAGレーザー後囊切開術 (酒井 寛)
4.4 網膜光凝固 (永井紀博)
4.5 抗VEGF薬硝子体内注射 (永井由巳)
4.6 結膜下注射,後部テノン囊下注射 (朝䕃正樹)
Chapter 5 一般外来でのトラブルシューティング(4)患者対応
5.1 不定愁訴対応 (宮井尊史)
5.2 白内障術後患者対応 (野田和宏)
5.3 緑内障術後患者対応 (生杉謙吾)
5.4 硝子体術後患者対応 (重枝崇志,出田隆一)
Chapter 6 病棟でのトラブルシューティング(1)業務
6.1 電子カルテ,クリティカルパス (子島良平)
6.2 レセプト作成 (樋田太郎,西村知久)
6.3 献眼対応 (森重直行)
Chapter 7 病棟でのトラブルシューティング(2)検査・処置
7.1 眼内液検査 (中野聡子)
7.2 髄液検査 (坪田欣也)
7.3 眼圧日内変動 (田中健司,三木篤也)
7.4 処置室での眼内ガス注入 (向野利一郎)
7.5 レーザー切糸,ニードリング (丸山勝彦)
Chapter 8 病棟でのトラブルシューティング(3)治療
8.1 ステロイド全身投与 (谷川 彰,中井 慶)
8.2 免疫抑制薬全身投与 (眞下 永)
8.3 TNF 阻害薬全身投与 (長谷敬太郎)
8.4 抗菌薬・抗ウイルス薬の全身投与 (鴨居功樹)
Chapter 9 手術室でのトラブルシューティング(1)外眼部手術
9.1 眼瞼内反症手術 (野田実香)
ADVICE 老人性内反の確認の仕方
9.2 眼瞼下垂手術 (出田真二)
9.3 翼状片手術 (加瀬 諭)
9.4 斜視手術 (古森美和)
9.5 眼瞼腫瘍切除手術 (小出遼平)
9.6 涙小管断裂の手術 (鎌尾知行)
9.7 涙囊鼻腔吻合術 (園田真也,田松裕一)
Chapter 10 手術室でのトラブルシューティング(2)前眼部手術
10.1 全層角膜移植術(PKP) (山田直之)
10.2 深部層状角膜移植術(DALK) (加山結万,山口剛史)
10.3 角膜内皮移植(DMEK,DSAEK) (横川英明,小林 顕)
10.4 羊膜移植,輪部移植 (家室 怜,相馬剛至)
10.5 LASIK (脇舛耕一)
Chapter 11 手術室でのトラブルシューティング(3)白内障手術
11.1 手術準備,麻酔 (森 洋斉)
11.2 術開始~前囊切開 (柴 琢也)
11.3 ハイドロダイセクション~水晶体乳化吸引 (西村栄一)
11.4 皮質吸引~術終了 (塙本 宰)
11.5 IOL二次挿入 (松田泰輔)
ADVICE ダブルニードル法に適したデバイス
11.6 IOLの選定(多焦点IOL,トーリックIOL),度数計算 (中村邦彦)
Chapter 12 手術室でのトラブルシューティング(4)緑内障手術
12.1 線維柱帯切除術 (滝澤菜摘,芝 大介)
12.2 線維柱帯切開術,低侵襲緑内障手術(MIGS) (金森章泰)
12.3 チューブシャント手術 (岩﨑健太郎)
Chapter 13 手術室でのトラブルシューティング(5)後眼部手術
13.1 バックル手術 (中間崇仁)
ADVICE 双眼倒像鏡下,仰臥位での眼底診察の修練
13.2 黄斑円孔手術 (今永直也)
13.3 黄斑上膜手術 (寺﨑寛人)
13.4 裂孔原性網膜剝離(RRD)硝子体手術 (伴 紀充)
13.5 増殖糖尿病網膜症(PDR)手術 (大内亜由美)
13.6 増殖硝子体網膜症(PVR)手術 (厚東隆志)
ADVICE PVR手術におけるタンポナーデ物質の選択
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書籍情報
- ISBN:9784521750583
- ページ数:416頁
- 書籍発行日:2025年4月
- 電子版発売日:2025年6月10日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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