脊椎脊髄手術の出血コントロール[Web動画付]

  • ページ数 : 160頁
  • 書籍発行日 : 2025年6月
  • 電子版発売日 : 2025年6月13日
¥9,900(税込)
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商品情報

内容

脊椎脊髄手術が上手になる秘訣,それは止血である。本当に手術のうまい脊椎脊髄外科医は,例外なく止血テクニックに優れているといえる。出血マネジメント達人への第一歩は,解剖の教科書には出ていないサージカルアナトミーとよばれる手術を安全かつ確実に行うために必要な個別の血管解剖やその術前評価方法を知ることである。また、そこから得られた出血コントロールや止血のためのテクニックが本書では豊富に解説されている。メジャーな手術から,低侵襲手術における止血のテクニック,近年選択肢が増えた止血剤の種類やその適切な使用法などについてもまとめられており、日頃の手術における出血予防や止血に役立つにちがいない。

序文

“脊椎脊髄手術が上手になる秘訣”のひとつは間違いなく止血にあります。脊椎脊髄外科手術をはじめたばかりの若手のみならず,中堅からエキスパートまで,どの段階にある医師でも,だれでも“手術が上手くなるために”止血のコツを追い求めているはずです。著者の主観ですが,“本当に手術のうまい脊椎脊髄外科医”は,例外なく止血テクニックに優れており,安全で効果的な手術を実施できます。

最近ではご献体を用いたサージカルトレーニングが国内でも可能となり,若手医師は展開や神経除圧,インストゥルメンテーションの技術を手術室外で習得できるようになっています。しかし,実際の手術では勝手が違うという声をよくききます。この理由のひとつは出血のコントロールがうまくできないことが原因と思われます。

出血マネジメント達人への第一歩は,サージカルアナトミーと呼ばれる手術を安全かつ確実に行うために必要な個別の血管解剖やその術前評価方法を知ることです。解剖の教科書に描いてある図と,実際の手術で経験する解剖“サージカルアナトミー”には少し違いがあることが少なくありません。これは解剖の教科書が必ずしも手術を想定したものではないためです。解剖学的あるいは機能的にそれほど重要でない血管でも,脊椎脊髄手術においては重要かつ危険なものもあります。

本書は,一般的な手術手技書ではなく,脊椎脊髄外科の止血に関する知識や技術を集約することに特化したテキストです。多くの方が知りたい内容にするため,株式会社クオトミーのご協力による全国アンケート調査で得られた若手からの疑問に応えることを意識し作成していますので,手術がうまくいかなかったときに役立つパールがつまっています。大きな手術から,時代が求める低侵襲手術における止血のテクニック,近年選択肢が増えた止血材の種類やその適切な使用法などについてもまとめています。すべての術式を網羅しているわけではありませんが,本書で述べられた止血あるいは出血予防テクニックはさまざまな術式に応用できるはずです。

編者,執筆者一同,このテキストが,日本の脊椎脊髄外科技術の向上に少しでも貢献できることを願っております。


2025年4月

獨協医科大学整形外科学准教授
高畑雅彦

目次

Ⅰ 止血の基本

脊椎脊髄手術に必要な各種止血操作  高畑雅彦

 脊椎脊髄外科における適切な出血マネジメントの目的

 各種止血法

  機械的止血/焼灼止血/局所止血材

 機械的止血(圧迫止血,血管結紮)

  筋層,骨周囲の出血/神経周囲の出血/骨からの出血/血管の剥離,結紮止血

 焼灼止血,電気凝固法(electrocautery)

  電気メス/バイポーラー/エネルギーデバイス(ベッセルシーリングシステム)/超音波骨メス

 局所止血材

  綿,シートタイプ/フローアブルタイプ/パウダー状・噴霧タイプ

術前,術中の出血対策  高畑雅彦

 輸血

  血小板輪血/自己血貯血/術中自己血回収(セルセーバー法)

 体位

 低血圧麻酔

 抗線溶薬トラネキサム酸

 抗血小板薬,抗凝固薬の休薬基準について

  ブリッジング療法/経皮的冠動脈インターベンション(PCI)後の患者の手術タイミングについて

脊椎・脊髄血管解剖  高畑雅彦

 脊柱管内操作における止血に必要な硬膜外静脈叢の特性を知る

  解剖学的特徴/出血しやすい理由

 致命的な合併症となる椎骨動脈(VA)損傷を避けるための知識

  横突孔へのVA進入レベル/ VAの径の左右差/ C1高位での走行バリエーション/Willis脳底動脈輪

 脊髄栄養血管と脊椎分節動脈

 脊椎に近接する大血管

 血管脆弱性

術後血腫の予防  高畑雅彦

 術後硬膜外血腫の特徴

 血腫予防策1:ドレーン留置

 血腫予防策2:術後の血圧管理

Ⅱ 疾患別・部位別の出血コントロール

1. 腰椎

腰椎椎体間固定術,腰椎椎間板ヘルニア  海渡貴司

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  単純X線を用いた動的因子の評価

 体位による出血マネジメント

 アプローチにおける出血マネジメント

 手術手技における出血マネジメント

腰椎前方・側方手術における出血対策  野尻英俊

 LLIFに必要な血管走行の解剖学的理解

  大血管損傷/腰動脈損傷

 術前の評価

 手術手技における出血マネジメント

 手術後の出血管理

腰椎全内視鏡手術(FESS)の止血・出血対策  長濱 賢,山田勝久

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

 体位による出血マネジメント

 アプローチにおける出血マネジメント

 手術手技における出血マネジメント

 手術後の出血管理

2. 頚椎

環軸椎固定術,後頭頚椎固定術  高畑雅彦

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  椎骨動脈(VA)の評価/出血させず安全にインプラントを設置するための骨形態評価

 体位による出血マネジメント

 アプローチにおける出血マネジメント

 手術手技における出血マネジメント

  血管損傷を起こさないためのインストゥルメンテーションテクニック

 手術後の出血管理

頚椎後方除圧術(椎弓形成術,椎間孔除圧)・固定術  高畑雅彦

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  深頚静脈,深頚動脈/椎骨動脈(VA)

 体位による出血マネジメント

 アプローチにおける出血マネジメント

 手術手技における出血マネジメント

  頚椎後方椎間板ヘルニア摘出術/頚椎椎弓根スクリュー

 手術後の出血管理

頚椎前方除圧固定術  高畑雅彦

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  椎骨動脈(VA)の評価/前方除圧術で必要な硬膜外静脈叢の解剖/前方除圧固定術に必要な頚長筋展開の解剖

 体位による出血マネジメント

 アプローチにおける出血マネジメント

 手術手技におけるの出血マネジメント

 手術後の出血管理

3. 胸椎

転移性脊椎腫瘍に対する除圧固定術  加藤仁志

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  腫瘍の進展範囲と性状の画像評価

 術前血管塞栓術による出血マネジメント

 手術室における準備(体位,麻酔など)

 手術における出血マネジメント

 手術後の出血管理

腫瘍脊椎骨全摘術  加藤仁志

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  分節動脈(SA)の評価/腫瘍の進展範囲と性状の画像評価

 術前血管塞栓術による出血マネジメント

 手術室における準備(体位,麻酔など)

 前方手術における出血マネジメント

 後方手術における出血マネジメント

 手術後の出血管理

4. 脊柱変形手術

脊柱変形後方手術  髙田知史,森平 泰,種市 洋

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  後方矯正固定術に必要なサージカルアナトミー/術前評価

 体位による出血マネジメント

 アプローチにおける出血マネジメント

 手術手技における出血マネジメント

  脊椎骨切り術の分類と特徴/ Grade 2(Ponte osteotomy)の出血対策/Grade 4, 5(PSO, VCR)の出血対策

 手術後の出血管理

  基本的な管理/高度骨切り症例への対応

脊柱変形前方手術  髙田知史,森平 泰,種市 洋

 脊柱変形手術における前方手術

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  脊柱変形前方手術に必要なサージカルアナトミー/術前画像評価のポイント

 体位による出血マネジメント

 アプローチにおける出血マネジメント

 手術手技における出血マネジメント

 手術後の出血管理

5. 脊髄腫瘍

硬膜内髄外腫瘍  名越慈人

 MRIによる術前評価と鑑別

  硬膜内髄外腫瘍の頻度/画像的特徴

 アプローチにおける出血マネジメント

 手術手技における出血マネジメント

 腫瘍切除後から閉創まで

 手術後の出血管理

ダンベル型脊髄腫瘍  大久保寿樹,名越慈人

 出血マネジメントに必要なサージカルアナトミーと術前評価

  腫瘍周囲血管の評価/腫瘍進展による椎体scallopingの評価

 体位による出血マネジメント

 アプローチにおける出血マネジメント

  頚椎ダンベル型脊髄腫瘍摘出術(後方アプローチ)/胸椎・腰椎ダンベル型脊髄腫瘍摘出術(後方アプローチ)

 手術手技における出血マネジメント

  頚椎ダンベル型脊髄腫瘍摘出術(後方アプローチ)/胸椎・腰椎ダンベル型脊髄腫瘍摘出術(後方アプローチ)

 手術後の出血管理

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書籍情報

  • ISBN:9784758323208
  • ページ数:160頁
  • 書籍発行日:2025年6月
  • 電子版発売日:2025年6月13日
  • 判:B5変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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