どうする緊急内視鏡 現場で役立つ知識と基本手技

  • ページ数 : 216頁
  • 書籍発行日 : 2025年5月
  • 電子版発売日 : 2025年6月21日
¥7,920(税込)
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商品情報

内容

緊急内視鏡の「どうする」を解説!

出血,静脈瘤,異物,軸捻転,狭窄,閉塞,穿孔,胆管炎,胆囊炎,胆汁漏,膵液漏・・・緊急内視鏡の「どうする」(適応,施行タイミング,手技)を解説.困難例に対するIVRや外科手術も考慮しつつ,「こうする!」へと導くエキスパートの25項目,現場で役立つアドバイス・コツ・Tips,ポイント整理.Web動画もあり.

序文

序文

消化器領域において,吐下血や急性腹症,異物誤嚥など緊急内視鏡を要する場面にしばしば遭遇します.吐下血に対する内視鏡的止血術は緊急内視鏡のなかで最も頻度が高くみられますが,近年ではヘリコバクター・ピロリ感染率の低下から上部消化管出血は低下傾向で,一方,大腸憩室出血など下部消化管出血が増加傾向です.さらには増加しております内視鏡処置に伴う出血もみられます.消化管領域では消化管出血以外にも異物誤嚥に対する異物除去術,結腸軸捻転症に対する捻転解除術,消化管狭窄に対するステント留置術やイレウス管留置術などがあります.胆膵領域においては胆管炎や胆囊炎に対するドレナージのみならず,感染性膵周囲液体貯留,胆汁瘻・膵液瘻,内視鏡処置後偶発症などに対する緊急内視鏡治療も病態を改善しうる重要な役割を担っております.しかし,患者さんはさまざまな併存疾患を有していることも多く重篤な全身状態となっている場合もしばしばみられ,緊急内視鏡の適応や施行するタイミングとともに感染対策,鎮静などの前投薬や前処置なども慎重に検討する必要があります.内視鏡手技は確立されてきておりますが,いまだに困難例もみられ,IVR や外科手術を要することもあり,救命が極めて困難となる場合もまれにみられます.

本書では小児科領域も含めたさまざまな緊急内視鏡について,その適応やタイミング,周術期管理とともに,各疾患に対する内視鏡治療の実際や工夫とその限界,緊急内視鏡に伴う偶発症,さらには困難例に対するIVR や外科手術に関してエキスパートの先生方に動画もまじえてわかりやすく解説していただいております.この場をお借りしまして,ご執筆していただきました諸先生方に厚く御礼申し上げます.また,今回このような成書を作成する機会を与えてくださいました克誠堂出版株式会社編集部の金丸秀昭様,企画の内容についてご助言をいただきました埼玉医科大学国際医療センター消化器内科の良沢昭銘先生に深謝いたします.

本書が,日常診療でご多忙のなか,緊急内視鏡にたずさわっておられます先生方に少しでもお役にたちましたら幸いに存じます.


2025年5月

埼玉医科大学消化管内科
今枝博之

目次

第 1 章 総 論

❶ 消化管領域における緊急内視鏡の周術期管理

 1.鑑別疾患 2 2.CTの位置づけ 3 3.緊急内視鏡の適応・タイミング

 4.インフォームド・コンセント(IC) 5 5.感染対策

 6.緊急内視鏡における前処置・前投薬 6 7.処置中の管理

 8.処置後の管理

❷ 胆膵領域における緊急内視鏡の周術期管理

 1.適応 11 2.タイミング 13 3.体制 14 4.患者およびその家族への説明

 5.術中の管理 15 6.救急対応 16 7.感染対策

第 2 章 各 論

I.消化管領域

❶ 非静脈瘤性出血

 1.緊急内視鏡の適応 22 2.緊急内視鏡の実際 22 3.内視鏡的止血の適応

 4.各種内視鏡的止血法の特徴とコツ 24 5.内視鏡的止血の偶発症

 6.治療後のフォロー 27 7.内視鏡的止血困難の因子

❷ 食道胃静脈瘤出血

 1.EVとGVの内視鏡治療適応 30 2.EVの内視鏡治療

 3.EV内視鏡治療時の使用機材 31 4.EV治療のコツとトラブルシューティング

 5. GVの内視鏡治療 33 6.GV内視鏡治療時の使用機材

 7.GV治療のコツとトラブルシューティング

❸ 異所性静脈瘤

 1.直腸静脈瘤 37 2.十二指腸静脈瘤 39 3.その他の異所性静脈瘤

❹ 上部消化管異物

 1.緊急内視鏡的摘出術の適応 42 2.内視鏡的摘出術の準備

 3.内視鏡的摘出術の実際 43 4.術後管理 45 5.症例提示

❺ 大腸出血

 1.適応 48 2.内視鏡前のCTと前処置 50 3.内視鏡検査・治療と工夫

 4.偶発症 54 5.内視鏡治療の限界

 6.治療後のフォロー(保存治療と食事再開)

 7.急性出血性直腸潰瘍など直腸肛門病変の対応

❻ 結腸軸捻転症

 1.疫学・病態 59 2.診断 60 3.大腸内視鏡の適応

 4.内視鏡手技,工夫 61 5.偶発症 62 6.内視鏡治療の限界

 7.治療後のフォロー,予後

❼ 腸閉塞

 1.小腸閉塞 64 2.大腸閉塞

❽ 小腸出血

 1.診断・治療のアプローチ 72 2.緊急バルーン内視鏡の適応

 3.緊急カプセル内視鏡の適応 74 4.機器の選択 74 5.挿入ルートの選択

 6.内視鏡手技と工夫 75 7.偶発症とその対策 76 8.内視鏡治療の限界

 9.出血源が見つからなかった場合 77 10.治療後のフォロー

❾ 下部消化管異物

 1.異物除去の適応 79 2.診断 80 3.臨床症状と特徴

 4.異物回収の実際 81 5.異物回収における偶発症と対応

 6.治療後のフォローアップ 83 7.症例

❿ 消化管内視鏡治療後(上部・下部消化管)

 1.内視鏡治療後出血に対する内視鏡治療の工夫 86 2.内視鏡治療後穿孔に対する内視鏡治療の工夫

⓫ 緊急内視鏡治療対応困難例に対するIVR(上部・下部消化管)

消化管動脈性出血

 1.適応疾患と禁忌 95 2.術前準備 95 3.解剖 95 4.手技

 5.治療の限界

消化管静脈性出血

 1.胃静脈瘤に対するBRTO 98 2.直腸静脈瘤に対するPTS

⓬ 緊急内視鏡治療対応困難例に対する外科手術(上部消化管)

 1.上部消化管疾患の緊急内視鏡治療 102 2.胃十二指腸潰瘍出血

 3.Mallory-Weiss症候群による出血 103 4.毛細血管形成異常による出血

 5.出血性上部消化管腫瘍 105 6.内視鏡治療後出血・穿孔

 7.外科手術後吻合部出血 108 8.外科手術後の大動脈腸管瘻による消化管出血

⓭ 緊急内視鏡治療対応困難例に対する外科手術(下部消化管)

 1.大腸憩室出血 110 2.EMR/ESD後穿孔

II.胆膵領域

❶ 急性胆管炎,胆石性膵炎

 1.病態 119 2.診断 119 3.重症度判定 122 4.初期治療

 5.内視鏡治療の適応とタイミング 123 6.内視鏡治療の手技 124 7.偶発症

 8.内視鏡治療の限界 125 9.治療後のフォロー

❷ 切除胃や胆管空腸吻合における急性胆管炎

 1.胆管ドレナージの適応と治療選択 127 2.BE-ERCP 128 3.EUS-BD

❸ 急性胆囊炎

 1.急性胆囊炎の診断・重症度判定 136 2.急性胆囊炎に対するドレナージ法

 3.治療前評価 137 4.ETGBD 138 5.EUS-GBD

❹ 膵周囲液体貯留に対する内視鏡治療

 1.PFCの成り立ち 144 2.EUS-PFDの適応とステップアップ・ドレナージ

 3.EUS-PFDのタイミングと治療戦略 146 4.EUS-PFDにおける事前確認事項

 5.EUS-PFDの実際 147 6.EUS-PFDの偶発症

 7.ステント留置後も感染コントロールが困難な際の対応

❺ 術後胆汁漏・膵液漏

 1.術後胆汁漏 152 2.術後膵液漏

❻ 外傷性胆道・膵管損傷

 1.外傷性胆道損傷 159 2.外傷性膵管損傷

❼ 内視鏡処置後

 1.ERCP処置後の偶発症に対する緊急内視鏡

 2.EUS-interventionに伴う合併症

❽ 緊急内視鏡治療対応困難例に対するIVR(肝胆膵領域)

 1.総論 175 2.Vascular IVR 175 3.Non-vascular IVR

❾ 緊急内視鏡治療対応困難例に対する外科手術(胆膵領域)

 1.ERCP関連手技における偶発症と外科的治療

 2.ERCP関連手技に伴う穿孔の診断と初期対応

 3.ERCPによる穿孔の分類とマネジメント 182 4.選択術式 183 5.症例提示

III.小児

❶ 小児における緊急内視鏡

 1.疫学 190 2.小児の特有性 191 3.小児の消化器内視鏡検査の実際

 4.小児消化器内視鏡治療の実際

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書籍情報

  • ISBN:9784771961456
  • ページ数:216頁
  • 書籍発行日:2025年5月
  • 電子版発売日:2025年6月21日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
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