透析患者の糖尿病治療ガイド2025

  • ページ数 : 86頁
  • 書籍発行日 : 2025年6月
  • 電子版発売日 : 2025年7月18日
¥2,970(税込)
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商品情報

内容

日本透析医学会ブックシリーズ待望の第2作!
糖尿病に携わるすべての透析・腎臓内科の医療従事者へ。
運動療法や腹膜透析患者の糖尿病管理など最新情報も網羅した必携書!

序文

序文

わが国において新規に維持透析に導入となる患者での糖尿病性腎症の比率が1998年度に第1 位となり,現在まで続いている。全透析患者数に占める糖尿病性腎症の割合は2022年末には39.5% となっており,最多である。また,慢性糸球体腎炎や腎硬化症などによる末期腎不全でも糖尿病を合併している透析患者がみられる。さらに維持透析患者のなかで新たに糖尿病を発症する患者も認められる。このように,透析医療の現場では糖尿病患者が増加している。通常,維持血液透析は週3回行われているため,月に12~14回程度透析施設へ通院し,数時間,透析医療従事者により管理されている。血糖コントロールをはじめとした糖尿病管理は,患者の日常生活と密接に関連しており,透析医療従事者は患者と頻繁にしかも長時間接している。したがって,透析医療従事者は単に透析治療だけを行うのではなく,糖尿病管理も行っていく必要がある。このような状況下において,透析患者の糖尿病治療は糖尿病専門医とも連携のうえで透析医療従事者も積極的に担っていくべきと考えられる。したがって,透析医療従事者は糖尿病管理の知識と技術を持つ必要がある。こうした背景のもとに,一般社団法人日本透析医学会では2013年に「血液透析患者の糖尿病治療ガイド2012」を発刊するに至った。

初版は「血液透析患者の糖尿病治療ガイド2012」であったが,その発刊から現在まで約12年が経過した。この間,透析患者の高齢化が進行し,糖尿病透析患者の臨床学的な背景も変化し,現在では透析患者の栄養障害やフレイル・サルコペニア対策などが注目されている。また,さまざまな新しい治療薬やデバイスが登場し,血糖管理に関する成績もいくつか報告されてきた。本書では,運動療法や腹膜透析患者の糖尿病管理なども新たに取り入れ,「透析患者の糖尿病治療ガイド2025」として作成した。本書は基本的には糖尿病を専門としないが糖尿病の診療に携わっておられる透析・腎臓内科の先生方や医療スタッフの方に役立つように,現時点での糖尿病透析患者の診療を行ううえでの標準コンセプトを示すことを目的としている。したがって,本書では現時点で必ずしもエビデンスが十分でないことについても,診療上必要なことに関しては,わが国の診療実態などを勘案したうえで専門家のコンセンサスとして掲載していることに留意していただきたい。


一般社団法人日本透析医学会
 透析患者の糖尿病治療ガイド改訂ワーキンググループ
委員長 阿部 雅紀

目次

Ⅰ 血糖管理

1 透析患者の血糖コントロールの意義

 1)一般的な糖尿病患者における血糖コントロールの意義

 2)糖尿病透析患者の血糖コントロールの意義

2 糖尿病血液透析患者の血糖変動の特徴

 1)糖尿病血液透析患者の糖代謝の特徴

 2)透析起因性低血糖   (hemodialysis-inducedhypoglycemia)

 3)透析関連高血糖   (hemodialysis-associated hyperglycemia)

 4)血液透析中の血漿グルコース濃度と血糖調節ホルモンの動態

3 血糖コントロール指標と目標値

  (1)血糖値

  (2)HbA1c と GA

1)ヘモグロビン A1c   (HbA1c)

2)グリコアルブミン   (GA)

4 血糖管理指標の測定方法と測定頻度

 1)血糖値の測定   (SMBG を含めて)

 2)GA の測定頻度

 3)CGM

 4)透析患者における糖尿病のスクリーニングと診断

5 透析液ブドウ糖濃度

 1)血液透析中の血糖値の変化

 2)透析液ブドウ糖濃度

6 血液透析施行中の高血糖,低血糖への対処

  (1)血液透析開始時の高血糖

  (2)血液透析前後の低血糖

Ⅱ 糖尿病治療薬

 1)透析患者における糖尿病治療薬

 2)透析患者における薬物療法

1 経口血糖降下薬

 1)DPP-4 阻害薬

 2)α -グルコシダーゼ阻害薬

 3)速効型インスリン分泌促進薬   (グリニド薬)

 4)経口 GLP-1 受容体作動薬

 5)透析患者に投与が推奨されていない,または禁忌の経口血糖降下薬

2 GLP-1 受容体作動薬   (GIP/GLP-1 受容体作動薬)   (注射薬療法)

 1)作用機序・特徴

 2)透析患者における GLP-1 受容体作動薬

 3)透析患者への処方

 4)持続性 GIP/GLP-1 受容体作動薬

3 インスリン療法

 1)インスリン療法の適応

 2)インスリン製剤

 3)インスリン療法

 4)透析患者におけるインスリン療法

Ⅲ 栄養療法

 1)エネルギー収支バランスの指標としての BM

 2)エネルギー必要量

 3)サルコペニア・フレイルとの関連

 4)三大栄養素の配分

Ⅳ 運動療法

 1)透析患者における運動療法の必要性

 2)透析患者における運動療法の効果

 3)糖尿病透析患者に対する運動療法の効果と留意点

 4)透析患者に対する運動療法の実際

Ⅴ 合併症管理

1 血管合併症予防のための血圧・脂質管理

 1)血圧管理

 2)脂質管理

2 大血管症

  (1)冠動脈疾患 

 1)病態

 2)診断

 3)心筋バイオマーカー

 4)治療

  (2)脳出血

 1)病態

 2)診断・評価

 3)治療

  (3)脳梗塞

 1)病態

 2)診断・評価

 3)治療

  (4)末梢動脈疾患   (peripheral arterial disease:PAD)

 1)診断・評価

 2)治療

3 細小血管症

  (1)糖尿病網膜症

 1)糖尿病網膜症の疫学および病期分類

 2)糖尿病網膜症の治療

 3)透析導入時および導入後の糖尿病網膜症

 4)糖尿病透析患者における網膜症の管理

  (2)糖尿病性神経障害

 1)感覚障害

 2)透析関連低血圧

Ⅵ 腹膜透析患者の糖尿病管理

 1)腹膜透析患者における糖尿病の特徴

 2)血糖管理指標   (HbA1c,GA)と評価における注意点

 3)持続血糖測定

 4)血糖管理の目標値

 5)腹膜透析患者の糖尿病治療

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書籍情報

  • ISBN:9784865176384
  • ページ数:86頁
  • 書籍発行日:2025年6月
  • 電子版発売日:2025年7月18日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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