Crosslink 理学療法学テキスト 高齢者理学療法学

  • ページ数 : 404頁
  • 書籍発行日 : 2020年2月
  • 電子版発売日 : 2025年8月1日
¥5,280(税込)
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内容

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理学療法学専門科目に対応したテキストシリーズ。
第1章「総論」では高齢者の特徴や加齢に伴う心身機能の変化についての基礎知識をおさえ,第2章「各論」では身体機能から社会活動に至るまでの評価,各種トレーニングから転倒・骨折,認知症予防のポイントまでを学べる構成となっている。

序文

編集の序


わが国では世界に例をみない速さで高齢化が進行しており,高齢者の医療・保健福祉に対するニーズはさらに高まっています。複数の多様な問題を抱える高齢者の理学療法においては,身体機能や認知機能,精神・心理機能,生活機能,さらに社会環境にまで及ぶ広い視点が必要です。つまり,高齢者の健康寿命の延伸とQOL 向上のためには,高齢者の諸問題を包括的な視点から捉え,機能向上だけでなく,予防の視点も含めた多角的なアプローチを展開することが求められます。

そこで本書では,まず「第1 章 総論」において,高齢者に対する理学療法を実践するにあたり,特に十分な理解が必要と考えられる内容に重きを置いて解説いたしました。具体的には,「高齢者の特徴」として老年症候群,フレイル,サルコペニア,認知症,転倒,低栄養,尿失禁,嚥下障害,「加齢に伴う心身機能の変化」として生理機能,体力,姿勢・歩行機能,精神・心理機能,認知機能の変化について取り上げています。

「第2 章 高齢者の機能評価」では,高齢者を取り巻くさまざまな問題を網羅的に評価することを目的として,身体機能,生活活動,認知機能,精神・心理機能,QOL・社会活動の評価に関して基礎知識と絡めて詳しく説明しています。また,「第3 章 高齢者に対する理学療法」では,質の高い系統的理学療法が実践できることを目的に,筋力・バランストレーニング,持久力・歩行トレーニング,身体活動促進や転倒・骨折予防および認知症予防に対するアプローチについて根拠を示しながら解説しています。さらに,現時点での高齢者研究の最前線を理解し,科学的根拠(エビデンス)に基づいた臨床実践を展開できることを目指して,高齢者に対する運動や理学療法のエビデンスについて論述した第4章も設けました。最後に具体的な症例提示を行い,高齢者に対する理学療法の実際についてわかりやすく説明しています。

本書がこれから理学療法学を学ぶ学生だけでなく,高齢者にかかわるすべての理学療法士に有効に活用されることを期待するとともに,わが国の健康寿命の延伸につながることを祈念しております。

最後に,執筆いただいた皆様方に感謝申し上げるとともに,本書を企画・出版するにあたりご尽力いただいたすべての方々に深謝いたします。


2019年12月

池添冬芽

目次

第1章 総論

1 高齢者の特徴

【1】 高齢者の基礎的理解  池添冬芽

1 高齢者の定義

2 高齢化の現状

3 加齢に伴う変化

まとめ

【2】 老年症候群  古名丈人,木原由里子

1 老年症候群とは

2 老年症候群の分類と意義

3 老年症候群予防の重要性

4 老年症候群とフレイル

まとめ

【3】 フレイルとサルコペニア  牧迫飛雄馬

【3-1】 フレイル

1 フレイルの概念・定義

2 フレイルの評価

3 フレイルの有病率と弊害

4 フレイルに対する治療・予防介入

【3-2】 サルコペニア

1 サルコペニアの概念

2 サルコペニアの評価

3 サルコペニアの有病率と弊害

4 サルコペニアに対する治療・予防介入

まとめ

【4】 認知症  堤本広大

1 疾患の病態

2 代表的な認知症

まとめ

【5】 転倒  永井宏達

1 高齢者の転倒の実態

2 転倒のリスク因子とその評価

まとめ

【6】 低栄養  鮎川恵美,若林秀隆

1 低栄養とは

2 栄養管理

まとめ

【7】 尿失禁  田舎中真由美

1 正常な排尿機能と尿失禁の症状

2 症候・障害

まとめ

【8】 摂食嚥下障害  鰕原賀子,菊谷 武

1 高齢者の摂食嚥下障害

2 誤嚥性肺炎

3 摂食嚥下機能評価

4 リハビリテーション

まとめ

2 加齢に伴う心身機能の変化

【1】 加齢に伴う生理機能の変化  宮本俊朗

1 呼吸器系の変化

2 循環器系の変化

3 内分泌代謝系の変化

4 感覚系の変化

まとめ

【2】 加齢に伴う体力の変化  木村みさか

1 体力の意義と構成要素

2 体力テスト

3 体力の加齢変化

4 介護予防と体力

まとめ

【3】 加齢に伴う姿勢および歩行機能の変化  土井剛彦

1 加齢に伴う姿勢制御の変化

2 加齢に伴う歩行機能の変化

3 姿勢制御機能および歩行機能の低下が及ぼす影響

まとめ

【4】 加齢に伴う精神・心理機能および認知機能の変化  中井雄貴

1 知能

2 記憶

3 加齢と人格

4 高齢者の心理社会的状況

まとめ

第2章 高齢者の機能評価

【1】 高齢者の身体機能評価  福元喜啓

1 筋量および筋の質的変化評価

2 運動機能の評価  池添冬芽

3 姿勢および歩行機能の評価  土井剛彦

まとめ

【2】 高齢者の生活活動能力評価

【2-1】 日常生活活動の評価  樋口由美

1 日常生活活動の評価の目的

2 評価方法

3 代表的な評価法

4 日常生活活動に影響を与える要因

【2-2】 生活機能の評価  樋口由美

1 生活機能とは

2 生活機能を評価するうえでの留意事項

3 代表的な評価法

【2-3】 身体活動の評価  福元喜啓

1 身体活動とは

2 身体活動量のパラメータ

3 身体活動の評価方法

まとめ

【3】 高齢者の認知機能,精神・心理機能評価  牧迫飛雄馬

【3-1】 認知機能の評価

1 認知機能の加齢による変化

2 全般的な認知機能の評価

3 各領域の認知機能評価

【3-2】 精神・心理機能の評価

1 意欲・気分の評価

2 うつの評価

3 自己効力感(セルフ・エフィカシー)

4 生活の質(QOL)

5 主観的な機能評価

まとめ

【4】 QOL,社会活動の評価

1 QOLの評価  尾川達也

2 社会活動の評価

3 介護負担の評価  石垣智也

4 介護負担の評価尺度

5 介護肯定感の評価尺度

まとめ

第3章 高齢者に対する理学療法

【1】高齢者に対する筋力トレーニング  池添冬芽

1 筋力トレーニングの基礎理論

2 筋力・筋パワートレーニングの実際

まとめ

【2】 高齢者に対するバランストレーニング  池添冬芽

1 バランストレーニングの基礎理論

2 バランストレーニングの実際

まとめ

【3】 高齢者に対する持久力・歩行トレーニング  永井宏達

1 持久力・歩行トレーニングの基礎理論

2 持久力・歩行トレーニングの実際

まとめ

【4】 高齢者の身体活動促進に対するアプローチ  上村一貴

【4-1】 身体活動促進に対する介入技法

1 身体活動促進の意義

2 身体活動の基準・指針

3 身体活動促進のための理論・モデル

【4-2】 身体活動促進に対する介入の実際

1 身体活動促進のための行動変容テクニック

2 地域住民主体の「通いの場」の創出

まとめ

【5】 高齢者の転倒・骨折予防

【5-1】 高齢者の転倒予防の実際  永井宏達

1 転倒予防介入のエビデンス

2 転倒予防介入の実際

【5-2】 住環境からみた転倒予防対策  鈴木英樹

1 高齢者の転倒の現状とわが国の住宅環境の状況

2 転倒予防を目的とした住環境の評価

3 転倒予防を目的とした住環境調整の実際

【5-3】 高齢者の骨折予防  坪山直生

1 高齢者の骨折の特徴

2 骨強度と生活習慣

3 骨粗鬆症の疾患概念と診断

4 骨粗鬆症の治療

5 リハビリテーション専門職の役割

まとめ

【6】 高齢者の認知症予防  堤本広大

1 認知症の危険因子

2 認知症患者に対する理学療法

3 MCIに対する理学療法

4 認知症予防のためにMCI高齢者に実施した運動教室

(多面的運動プログラム)の概要

まとめ

第4章 高齢者に対する運動および理学療法のエビデンス

【1】 低強度筋カトレーニング効果のエビデンス  松本大輔

1 根拠に基づく医療の実践

2 高齢者に対する低強度筋力トレーニングのエビデンス

3 筋力トレーニングと運動継続

【2】 ウォーキングの効果に関するエビデンス  松本大輔

1 ウォーキングの効果に関するエビデンス(総論)

2 ウォーキングの効果に関するエビデンス(各論)

3 ウォーキングの効果を出すための戦略

まとめ

【3】 施設利用高齢者・障害者に対する運動療法のエビデンス  岡前暁生

1 施設利用者の特徴と機能変化

2 日常生活活動向上に対する運動療法のエビデンス

3 歩行能力に対する運動療法のエビデンス

4 筋力に対する運動療法のエビデンス

5 バランス能力に対する運動療法のエビデンス

6 柔軟性に対する運動療法のエビデンス

7 精神心理機能・認知機能・QOLに対する運動療法のエビデンス

8 転倒・骨折予防に対する運動療法のエビデンス

9死亡率に対する運動療法のエビデンス

まとめ

【4】 訪問リハビリテーションのエビデンス  石垣智也

1 エビデンスの概要

2 脳卒中患者に対する訪問リハビリテーションのエビデンス

3 パーキンソン病患者に対する訪問リハビリテーションのエビデンス

4 運動器疾患に対する訪問リハビリテーションのエビデンス

5 心疾患・呼吸器疾患に対する訪問リハビリテーションのエビデンス

6 がんサバイバーに対する訪問リハのエビデンス

7 転倒予防に対する訪問リハビリテーションのエビデンス

8 訪問リハビリテーションの介入方法に関するエビデンス

まとめ

事例集

フレイル高齢者に対する多面的アプローチ  牧迫飛雄馬

転倒予防を目的とした二重課題トレーニング  永井宏達

大腿骨頸部骨折(訪問リハビリテーション)  尾川達也

運動継続を目指したアプローチ  上村一貴

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書籍情報

  • ISBN:9784758320085
  • ページ数:404頁
  • 書籍発行日:2020年2月
  • 電子版発売日:2025年8月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
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