小児看護ケアマニュアル<ケアマニュアルシリーズ>

  • ページ数 : 360頁
  • 書籍発行日 : 2015年12月
  • 電子版発売日 : 2025年8月19日
¥5,060(税込)
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商品情報

内容

小児に特徴的・代表的な疾患・症状を取り上げ、各々に求められる看護についてわかりやすく解説している。
「観察」や「看護ケア」の記述も具体的で、かつ、なぜそれを行うのかという「根拠・エビデンス」も多数収載されている。
シリーズの特色である、“看護の流れが一目でわかる”病態関連図(フローチャート)に加え、本書では、症状別のアセスメントのポイントを示した症状別フローチャートも掲載。

◆その他のケアマニュアルシリーズ:循環器(第2版)呼吸器消化器透析脳卒中

序文


『小児看護ケアマニュアル』を今回上梓することができ,とても嬉しく思っております.

わが国の小児医療・小児保健は現在,大きな変革期を迎えています.かつてのわが国では,小児期に発症した血液悪性腫瘍,先天性心疾患,神経筋疾患,低出生体重児などの慢性疾患の多くは有効な治療法が少なく,生命予後も悪く,成人にまで達することのできない子どもが多数を占めていました.しかしながら,医療の進歩は着実にこれらの疾患の生命予後を改善しています.小児の急性リンパ性白血病の患者の約8割が,左心低形成症候群の患者の約6割が成人を迎えることができるようになっています.

一方で,治療による障害や新たな合併症に悩む子どもも少なくありません.また,低出生体重児だった子どもは生存しても人工呼吸器から離脱できないことも少なくありません.慢性的に身体・発達・行動・精神状態に障害をもち,何らかの医療や支援が必要な子どもや青年はchildren and youth with special health care needsと呼ばれ,現在これらの患者への治療・支援が多くの先進諸国において共通した課題となっています.

さらに,自閉症スペクトラムなどの発達障害の患者も増加しています.

これまで小児医療の現場では,急性感染症に罹患する子どもへの対応が大きな比重を占めていました.しかしながら先進諸国に比べ遅れていたわが国の予防接種体制も漸く整備され,細菌性髄膜炎,敗血症,難治性中耳炎,重症下痢症などによる子どもの入院患者が減少しています.

わが国では学校検診を中心とした子どもの健診体制が充実しており,疾病の早期発見に大きな貢献をしてきました.しかしながら,子どもの健診はわが国では集団検診であることが多く,子育てをする親御さんの育児に対する様々な不安や疑問,思春期の子どもが抱える悩みに適切に対応するのが難しいことが明らかになっています.米国における子どもや青年の健診のように,わが国でも健診は個別健診にすべきであるとの指摘も出てきています.

小児医療・小児保健の大きな変革の中にあっても,様々な疾患に罹患する子どもへの医療の重要性が変わることはありません.小児医療・小児保健は成人のそれらとは大きく異なっており,子どもの発達を意識した高度の専門性が要求されます.本書『小児看護ケアマニュアル』では,子どもや青年の看護に必要な専門的知識と技術が初学者にも理解できるように極めて丁寧に解説されています.現場で活躍する小児看護の専門家が心をこめて執筆しているため,科学的で心のこもった看護の在り方を理解することが可能です.

これからは,小児医療を子どもや青年という枠内で捉えるのではなく,周産期・小児期・思春期を経て次世代を育成する成人期までの成育過程というライフサイクルの中で生じるこころとからだの問題に対応する成育医療として,より広い時間軸の見地から捉えることが求められています.成育医療を担う看護師・保健師・助産師などの専門職の方に,本書が有益な情報を提供することを願っています.


2015年10月

国立成育医療研究センター理事長 五十嵐 隆



はじめに


国立成育医療研究センターは“健全な次世代を育成する”ことを目的として,平成14年3月に開院しました.受精に始まり,胎児期,新生児期,小児期,思春期を経て,次世代を育む成人期に至るリプロダクションサイクルにある人々を対象とした医療と研究を行っています.そしてライフステージとライフサイクルを視野に入れて,その人らしい生き方ができるよう,子どもと家族を包括的,継続的に支援する“成育看護”を実践しています.

成育看護の基準として,前身である国立小児病院,国立大蔵病院の看護基準を見直し,新たに看護基準を作成し,平成21年に『小児&周産期の疾患とケア』(中山書店)を出版しました.この『小児&周産期の疾患とケア』をもとに,小児病棟で働く看護師の皆様に活用していただくことを想定し,構成したのが本書です.小児に特徴的な疾患と症状から看護を展開するかたちでまとめています.臨床においては,まず疾患を理解すること,または症状から病態生理を理解することから始まり,子どもの発達段階を捉え,アセスメントし看護が実践されると思います.本書ではその流れでまとめています.

看護技術については基本的なものは割愛し,小児看護を実践するうえで特徴的な看護技術に重点を置いて,環境調整,スキンケア,栄養管理,安静・安楽,排便管理,コミュニケーションの技術を掲載しました.ケアの目的や意味が理解できるよう,エビデンスがあるものについてはできる限り盛り込み,看護の流れがわかるように図表などを多く用いて解説しています.

『看護TOPICS』では国立成育医療研究センターで取り組んでいる,摂食障害,事故,虐待,肝移植での対応,チャイルドライフスペシャリスト(CLS)の役割と支援の実際について紹介しました.また『付録』では,小児看護において成長と発達を理解する意義,安全にケアするためのポイント,成長曲線の活用について述べています.

国立成育医療研究センターでは“子どもと家族の憲章”を定めています.憲章とは病院を訪れる人々と職員との約束であり,職員には憲章を守る責任があります.

憲章には,以下のことがあげられています.

1. 子どもとその家族は,いつでも適切なケアを継続的に受けられる

2. 子どもとその家族は,いつでも身体的・精神的苦痛を軽減するために必要なケアが受けられる

適切なケアを実践することで,子どもと家族の身体的・精神的苦痛を軽減することができます.本書は,長年にわたり小児看護に携わってきた看護師長,小児看護専門看護師を中心に臨床現場で看護実践を行う看護師が執筆しました.本書が子どもと家族に適切なケアを提供するためのマニュアルとして活用していただけることを願っています.

また,企画の段階から完成に至るまで,わかりやすいマニュアルにするための示唆に富んだご助言と温かいご支援をいただいた中山書店編集部の皆様に深く感謝いたします.


2015年10月

国立成育医療研究センター副院長・看護部長 石井由美子

目次

1章 疾患別看護

2章 症状別看護

3章 小児の看護技術

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書籍情報

  • ISBN:9784521742977
  • ページ数:360頁
  • 書籍発行日:2015年12月
  • 電子版発売日:2025年8月19日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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