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- 医学のあゆみ294巻8号 リン代謝研究の最新動向と臨床的意義
商品情報
内容
・リン代謝に関する研究は2000年代に大きく進展したが,近年,ふたたび転機を迎えつつある.骨細胞や尿細管細胞によるリン感知機構,テナパノルの登場により注目を集める腸管細胞間リン輸送,ブロスマブ登場により新時代を迎えたくる病・骨軟化症の治療など,新たな知見が相次いでいる.
・本特集ではリン代謝研究の最新知見を紹介し,日々の診療や今後の研究への関心を深める機会としたい.
序文
はじめに
リンは生命の営みに欠かせない元素であり,その重要性は生物の進化を振り返ることでもわかる.たとえば,7 億年前の地球は“全球凍結(スノーボールアース)”とよばれる氷河時代にあり,地球全体が氷に覆われていたことが知られている.その後,火山活動が活発化し,二酸化炭素が大気中に放出されて急速に温暖化が進み,爆発的な生物の多様化が起こった.これは“カンブリア爆発”とよばれ,火山活動によって海洋に豊富なリンが供給され,海水中のリン濃度が上昇したことが一因とされる.
リンはカリウムや窒素と並ぶ植物の三大栄養素のひとつであり,肥料の成分として農業の発展にも深い関わりがある.19 世紀には,海鳥などの糞が長期間堆積して化石化した“グアノ”がやせた土地を劇的に改善することがわかり,その所有権をめぐって戦争が起きたこともあるそうだ.その後,リン鉱石を原料にした肥料が登場し,農業で広く利用されるようになった.地球規模での人口増加と食糧生産の増加に伴い,肥料としてのリンの需要はますます高まっており,将来的にリン資源をめぐる争奪戦も懸念されている.
リンという物質の存在がはじめて明らかになったのは1669年,ドイツの錬金術師ヘニッヒ・ブラントによるもので,彼は大量の尿を煮詰めて発光する物質を発見し,ギリシャ語の“phos(光)”と“phoros(運ぶもの)”から“phosphorus”と名づけた.このエピソードで注目すべきは,リンは尿から発見されたという点である.まさに,腎臓がリンの調節機構の中心を担っていることを示すエピソードと思われる.
リン代謝に関する研究は,FGF23(fibroblast growth factor 23;線維芽細胞増殖因子23)-Klotho系の解明などを契機に2000 年代に大きく進展したが,近年,ふたたび新たな転機を迎えつつある.骨細胞や尿細管細胞によるリン感知機構,テナパノルの登場により注目を集める腸管細胞間リン輸送,ブロスマブの登場により新時代を迎えたくる病・骨軟化症の治療など,新たな知見が相次いでいる.
本特集ではリン代謝研究の最新知見を紹介し,日々の診療や今後の研究への関心を深める機会としたい.
駒場大峰
東海大学医学部 腎内分泌代謝内科学
目次
特集 リン代謝研究の最新動向と臨床的意義
はじめに
駒場大峰
尿細管リン酸イオン再吸収機構の最新知見
小池 萌・他
腸管リン酸吸収機構の最新知見
松井 功
生体のリン感知機構
髙士祐一
高リン血症が骨代謝に及ぼす影響─ 二次性副甲状腺機能亢進症を伴う慢性腎臓病における骨病態
長谷川智香・他
高リン血症と血管石灰化・生命予後
後藤俊介
改定版ガイドラインと透析患者の高リン血症治療
山田俊輔・他
腎移植後低リン血症の病態と自然経過
岡田 学
FGF23関連低リン血症性くる病・骨軟化症の病態と最新治療
今西康雄
TOPICS
生理学
褐色脂肪組織におけるMAFBの役割:マクロファージを介した交感神経と熱産生の調節
濱田理人・他
腎臓内科学
IgA腎症の新病態:メサンギウム細胞を標的としたIgA型自己抗体の発見
二瓶義人
連載
ケースから学ぶ臨床倫理推論19
子どもの自己決定をいかに尊重するか
笹月桃子
イチから学び直す医療統計11
相関と回帰
長島健悟・他
医療分野におけるブロックチェーンとNFTの活用
はじめに
山田憲嗣
医療分野におけるブロックチェーンとNFTの活用❶
医療DXを支えるWeb3技術の基礎
宮西七海・山田憲嗣
FORUM
司法精神医学への招待 ─ 精神医学と法律の接点14
ドメスティック・バイオレンスと精神医療
森田展彰
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書籍情報
- ISBN:9784006029408
- ページ数:70頁
- 書籍発行日:2025年8月
- 電子版発売日:2025年8月19日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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