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商品情報
内容
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の診療,看護,ケアのプロフェッショナルである東京都立神経病院の経験とノウハウが詰まった院内マニュアルをベースに最新の知見や情報を追記して新たに執筆された一冊.診療の基本からリハビリテーション,ケアにいたるまで,ALSに携わるすべての医療スタッフのための必読書.
序文
序文
東京都立神経病院が神経筋難病の専門病院として1980年に開院してからはや45年の歳月が過ぎました.筋萎縮性側索硬化症(ALS)を始めとする難治性神経疾患の診療を続けてまいりましたが,この45年の間,医学や看護学の急速な進歩と社会環境の変化により,難病医療も大きく変化してまいりました.いまだ根本的な治療が確立していないALSにおいても,進行を遅らせる薬剤が複数上市され,栄養療法や呼吸療法,緩和ケア,在宅医療なども著しい進歩を遂げました.以前はno hope,no cureと言われたALSですが,現在は多くの希望が垣間見える時代です.
ALSは希少疾患の一つではありますが,世界中に多くの患者さんがおられ,研究もさかんに行われております.基礎研究のみならず臨床研究においても毎年多くの新しいエビデンスが発表されており,神経難病にかかわる医療者は常に新しい知見を踏まえた医療を展開させていく必要があります.診療ガイドラインも複数の国や地域から発表されております.日本では2023年5月に日本神経学会監修の診療ガイドライン2023年版が発刊され,その英語版も2024年に発表されました.最近では,欧州神経学会がガイドラインを更新いたしました.
一方,ALS医療においては,エビデンスが確立されていない領域も多く,実際の診療現場においては私たち医療者の経験に基づいた技術で補っていく必要があります.本書は,おもにケアの領域において,診療ガイドラインには書かれていない,各エキスパートの経験と思いを,当院独自の視点からまとめたものです.今後さらなる検証をしていかなければならない内容も含まれているとは思いますが,それぞれの執筆者が,患者さんの療養生活に思いをはせながら,少しでも皆様のお役に立つことができればとの思いで書き上げました.いわば東京都立神経病院のALS医療の集大成とも言える内容になっております.
現代は,患者さんを中心とした多職種チーム医療の時代です.本書が,ALS患者さんやそのご家族,そしてALSにかかわる様々な職種の方々の一助となることを心から願っております.
2025年5月吉日
地方独立行政法人東京都立病院機構東京都立神経病院 顧問,
東京都立府中療育センター院長
清水俊夫
目次
CHAPTER 1 筋萎縮性側索硬化症とは
1. ALSの疾患概念,疫学,予後 〈清水俊夫〉
2. ALSの診断基準と診断技術 〈清水俊夫〉
3. ALSの鑑別診断 〈清水俊夫〉
4. ALSの認知機能障害 〈角南陽子〉
5. ALSの神経病理 〈林健太郎〉
Column なぜALSと分かっているのに剖検するのでしょうか? 〈林健太郎〉
6. ALSと遺伝・遺伝子変異 〈川添僚也〉
CHAPTER 2 協働意思決定
1. インフォームド・コンセントとは何か 〈清水俊夫〉
2. 病名告知の原則 〈木田耕太〉
3. 協働意思決定の原則 〈木田耕太〉
4. アドバンス・ケア・プランニング 〈多田啓恵〉
CHAPTER 3 薬物療法
1. 現在投与可能な薬剤 〈木村英紀〉
2. 治験中の薬剤 〈木村英紀〉
Column ドラッグリポジショニングと適応外使用の是非 〈木村英紀〉
CHAPTER 4 対症療法
1. さまざまな症状 〈堀越 桂 森島 亮 木村英紀〉
2. オピオイドの使い方 〈小林崇史〉
CHAPTER 5 嚥下障害と栄養障害
1. 嚥下障害の特徴と症状 〈原田明子〉
2. 嚥下障害の評価方法 〈原田明子 内藤理恵〉
3. 栄養障害の特徴 〈清水俊夫〉
4. 栄養療法とその効果 〈清水俊夫〉
Column 高脂血症,糖尿病を併発していたらどうするか 〈清水俊夫〉
5. 経管栄養について 〈木田耕太〉
6. 進行期(呼吸器装着期)の栄養障害 〈木田耕太〉
7. 誤嚥防止術 〈内藤理恵〉
CHAPTER 6 呼吸療法
1. 非侵襲的人工呼吸療法 〈木村英紀〉
2. 気管切開下人工呼吸療法 〈木村英紀〉
3. 気道クリアランスと排痰ケア 〈小野原孝〉
4. 人工呼吸器の導入についての意思決定 〈木村英紀〉
CHAPTER 7 リハビリテーション
1. リハビリテーションの意義 〈早乙女貴子〉
2. 理学療法(PT) 〈島田英則 雨宮壮太〉
3. 作業療法(OT) 〈西森太郎〉
4. 言語聴覚療法(ST) 〈原田明子〉
CHAPTER 8 コミュニケーション支援
1. ALSのコミュニケーション障害 〈西森太郎〉
2. コミュニケーション支援の意義 〈早乙女貴子〉
3. コミュニケーション支援の実際 〈本間武蔵〉
4. コミュニケーションツールの種類 〈本間武蔵〉
5. 補装具・日常生活支援用具について 〈本間武蔵〉
6. コミュニケーション支援における課題 〈本間武蔵〉
CHAPTER 9 難病看護と家族ケア
1. 療養行程各期における看護 〈松田千春 原口道子 中山優季〉
2. 機能障害に対する看護
1.運動障害のアセスメントと看護ケア 〈中村麻美〉
2.摂食栄養障害のアセスメントと看護ケア 〈村上未来〉
3.呼吸障害のアセスメントと看護ケア 〈新井玉南〉
4.コミュニケーション障害のアセスメントと看護ケア 〈小野?香苗〉
3. 緩和ケア
1.ALS患者の苦痛症状とALS緩和ケアスケール 〈新井玉南〉
2.身体的苦痛に対する看護 〈新井玉南〉
3.精神的苦痛に対する看護 〈小野?香苗〉
4.社会的苦痛に対する看護 〈小野?香苗〉
5.スピリチュアルペインに対する看護 〈多田啓恵〉
6.アドバンス・ケア・プランニング,意思決定支援 〈小野?香苗〉
4. 非侵襲的呼吸療法における看護 〈新井玉南〉
5. 気管切開下人工呼吸療法後の非運動症状と合併症 〈中山優季 原口道子 松田千春〉
Column 気管切開下人工呼吸療法下にあるALS患者の意思伝達能力 障害のステージ分類 〈中山優季 原口道子 松田千春〉
6. 多職種連携における看護師の役割 〈村上未来〉
7. 家族看護・家族支援 〈清水尚子〉
CHAPTER 10 心理的ケア
1. 患者面接の基本姿勢 〈井上眞里 日野慶子〉
2. 疾病受容について 〈井上眞里 日野慶子〉
Column スタッフサポート覚書き 〈井上眞里 日野慶子〉
CHAPTER 11 病院でのチーム医療
1. 多職種チームによるALS診療の意義 〈木田耕太〉
2. 多職種チーム医療の職種 〈多田啓恵〉
3. 栄養サポートチーム(NST) 〈木田耕太〉
4. 呼吸サポートチーム(RST) 〈木村英紀〉
5. 緩和ケアチーム(PCT) 〈木村英紀〉
6. 倫理コンサルテーションチーム(EST) 〈木田耕太〉
7. ALS MNDセンター外来の活動 〈木田耕太〉
CHAPTER 12 在宅医療・地域ネットワーク
1. 在宅医療 〈漆葉章典〉
2. 地域ネットワーク 〈齋藤 緑 奥山典子〉
Column 東京都立神経病院の在宅医療の変遷 〈奥山典子〉
Column 東京都立神経病院が取り組んでいる地域貢献活動 〈奥山典子〉
3. 災害に対する備え 〈森島 亮 奥山典子〉
CHAPTER 13 支援制度
1. 難病医療費助成制度(特定医療費の支給) 〈奥山典子〉
2. 難病施策による主な療養支援 〈奥山典子〉
3. 主な関連施策 〈奥山典子〉
Column 各種サービスをスムーズに受けるために 〈奥山典子〉
4. ピア・サポート,患者会 〈奥山典子〉
5. 就労支援 〈松本由美〉
6. 相談窓口 〈奥山典子〉
巻末資料
改訂ALS機能評価スケール(ALS Functional Rating Scale-Revised:ALSFRS-R) 〈清水俊夫 多田啓恵〉
Integrated Palliative care Outcome Scale(IPOS) 〈清水俊夫 多田啓恵〉
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書籍情報
- ISBN:9784498428348
- ページ数:246頁
- 書籍発行日:2025年9月
- 電子版発売日:2025年9月12日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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