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- 楽しくわかる栄養学 第2版
商品情報
内容
「どうしてバランスのよい食事が大切なのか」「そもそも栄養とは何か」という栄養学の基本から,栄養アセスメント,経腸栄養など医療の現場で役立つ知識まで学べます.栄養の世界を知る第一歩として最適のやさしい教科書です.日本人の食事摂取基準(2025年版)に対応しました!
序文
改訂に寄せる
栄養は、子どもの頃からいろいろな場面で聞いているので、話題になっても「そんなことはわかっているよ」と言い返したくなります。ところが、いざ、栄養学を本格的に学ぼうとすると、これが結構、難解なのです。この難しい栄養の話をわかりやすく、正しく、楽しく学ぶために本書を世に出したのが、2020年の2月でした。
あれから約5年の歳月が過ぎ、今回、時代の変化に対応するために改訂版を出すことにしました。この間、世の中は、大きく変化しました。新型コロナウイルスによる「パンデミック」で、一時、街から人の姿が無くなり、個食を強いられたのです。人々の歓喜を直接聞くことが無い「東京オリンピック」も経験しました。一方、全面オンラインで開催された「東京栄養サミット」では、世界のトップリーダーが登場して栄養の大切さを叫びました。コロナ禍後、最初のリアルな国際会議となった「アジア栄養士会議」では、直接対面で議論できる感動を感じながらアジアの栄養問題の深刻さを再確認したのでした。
ウクライナへのロシア軍の侵攻により、世界の食料を支える豊潤な国土は戦場化し、世界の食糧問題に影響を及ぼす現実を知り、イスラエル軍のガザへの侵攻では、食料を求め泣き叫ぶ群衆や餓死する子ども達の姿を目のあたりにしました。科学技術と経済の発展により、世界は成長、発展して、よい時代がくると期待した21世紀も、この5年間は、暗黒時代に突入しました。
地球環境の破壊、経済格差の拡大、民主主義の危機、国際関係の緊張化は、解決の糸口が見つからないままに今後も継続することが予測されます。そして、このような現実は、飢餓と肥満が共存する「栄養不良の二重負荷」をさらに深刻化する危険性を内包しています。このような時代だからこそ、より多くの人々が、「何を、どのくらい、どのように食べれば、人々は健康で、幸せになれるのか?」を基本的命題にした栄養学を学んでもらいたいのです。
今回の改訂では、学問的な進歩や改正された内容の修正や追加と同時に、さらにわかりやすく、楽しく学べるように努力しました。日々の食事は、些細な行為であり、その度、真剣に検討するほどのことではなく、無視しても、直ぐに影響が出るわけではありません。例えば、減塩を無視しても、翌日、血圧が上がるわけではないのです。しかし、減塩を意識してナトリウムの摂取量を減らせば、無視し続けた場合に比べて、高血圧や循環器疾患になる確率は間違いなく低くなり、健康寿命を延ばすことができます。このことは、ここ数年間の科学の進歩により検証されたことであり、実行しないと科学の進歩の恩恵を受けらないことになります。誰もが栄養学という科学の恩恵が受けられるように、より楽しく学べるこの改訂版を世に出すことにしました。
2025年10月
中村 丁次
目次
改訂に寄せる
はじめに(初版)
第1章 栄養学とは
① 栄養、栄養学とは
② 栄養学の歴史
1 エネルギー代謝に関する発見
2 糖質と脂質に関する発見
3 タンパク質に関する発見
4 ビタミンに関する発見
5 ミネラルに関する発見
③ 人体の成り立ちと栄養
1 人体の構成と栄養
2 細胞・遺伝子と栄養
④ 食物の成分と栄養
⑤ 保健、医療、福祉と栄養
1 保健と栄養
2 医療・福祉と栄養
第2章 栄養素の種類と働き
① 栄養素の種類と含有する食物
1 タンパク質―人体を構成する主成分
2 脂質―多種多様な種類がある
3 炭水化物(糖質、食物繊維) ―最大のエネルギー源
4 ビタミン―体にとっての潤滑油
5 ミネラル―体を調整し、材料にもなる
② タンパク質の働きと欠乏症、過剰症
1 働き
2 欠乏症、過剰症
3 タンパク質の食事摂取基準
4 生物学的方法
5 化学的方法
③ 脂質の働きと欠乏症、過剰症
1 働き
2 欠乏症
3 過剰症
④ 糖質の働きと欠乏症、過剰症
1 働き
2 欠乏症、過剰症
⑤ 食物繊維の働きと欠乏症、過剰症
1 働き、欠乏症
2 摂取量の推移、過剰症
⑥ ビタミンの働きと欠乏症、過剰症
1 水溶性ビタミン
2 脂溶性ビタミン
3 ビタミンの食事摂取基準
⑦ ミネラルの働きと欠乏症、過剰症
1 多量ミネラル
2 微量ミネラル
3 ミネラルの食事摂取基準
⑧ 水の働きと摂取量
1 水の働き
2 水の適正な摂取量
第3章 栄養素の生理
① 食物の摂取
1 食欲中枢とその調整機能
2 空腹感
3 食欲と空腹感
4 味覚
5 栄養感覚による摂取量の調整
② 消化
1 消化とは
2 消化器官
③ 吸収
1 吸収とは
2 吸収の機構
3 吸収の経路
4 消化吸収率
④ 排泄
⑤ 栄養素の消化・吸収
1 タンパク質
2 脂質
3 炭水化物
4 ビタミン
5 ミネラル
⑥ 栄養素の代謝
1 タンパク質の代謝
2 脂質の代謝
3 炭水化物の代謝
4 ビタミンの代謝
5 ミネラルの代謝
第4章 エネルギー代謝
① 生命のエネルギーと食物のエネルギー
1 エネルギーの単位
2 エネルギー産生栄養素
② 人体のエネルギー代謝
1 基礎代謝
2 活動代謝
3 食事誘発性熱産生(DIT)
③ 消費エネルギーの測定法と算定法
1 直接熱量測定法
2 間接熱量測定法
3 生活活動調査
④ 推定エネルギー必要量の算定
⑤ 傷病者へのエネルギー投与量
第5章 ライフステージと栄養
① 妊娠期、授乳期
1 母性の特質
2 妊娠と栄養
3 授乳と栄養
② 発育期
1 発育期の生理
2 発育期の栄養
③ 思春期、青年期
1 思春期、青年期の生理
2 思春期、青年期の栄養
④ 成人期
1 成人期の生理
2 成人期の栄養と生活習慣病
⑤ 高齢期
1 高齢期の生理
2 高齢期の栄養
3 高齢期の栄養不良
第6章 栄養アセスメント
① 栄養アセスメントとは
1 栄養アセスメントはなぜ必要なのか
2 栄養アセスメントで行われる評価
② 各種栄養指標の特徴
1 身体計測
2 生理・生化学検査(臨床検査)
3 臨床徴候
4 食事調査
第7章 傷病者の栄養ケア
① 食事療法
② 栄養がかかわる主な疾患
1 肥満
2 痩せ
3 タンパク質欠乏症
4 ビタミン・ミネラル欠乏症
5 糖尿病
6 脂質異常症
7 高尿酸血症・痛風
8 高血圧症
9 慢性腎臓病(CKD)
10 貧血
11 食物アレルギー
12 消化器疾患
13 肝臓病、胆のう病、膵臓病
14 がん
15 外科手術
③ 栄養補給
1 経口栄養(食事)
2 経腸栄養
3 経静脈栄養
第8章 特別用途食品と保健機能食品
① 病者用食品
② 妊産婦、授乳婦用粉乳
③ 乳児用調製乳
④ えん下困難者用食品
⑤ 保健機能食品
1 特定保健用食品
2 栄養機能食品
3 機能性表示食品
第9章 健康づくりと栄養
① 健康増進と疾病予防
1 栄養改善から健康増進へ
2 健康日本21
② 食事摂取基準
1 日本人の食事摂取基準とは
2 日本人の各栄養素の摂取基準
3 生活習慣病の増悪化防止の食事
③ 食生活指針
生活指針改定の趣旨
第10章 これからの栄養
① 栄養不良の二重負荷
② 快適で持続可能な社会の構築と栄養
おわりに
参考文献
付表 日本人の食事摂取基準(2025年版)
索引
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書籍情報
- ISBN:9784758121828
- ページ数:215頁
- 書籍発行日:2025年10月
- 電子版発売日:2025年10月24日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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