- m3.com 電子書籍
- 利尿薬の考え方,使い方
商品情報
内容
様々な場面や目的で用いられ「一剤多用」の典型とも言える利尿薬は,初学者にとってはいつどの薬をどう使うかが理解しにくいことがある.本書ではそんな利尿薬の“実際”に光を当て,第一線で活躍する臨床家たちが利尿薬を「浮腫を呈する病態」「利尿薬それぞれの特性」「臨床現場での使い分け」という三つの切り口から整理した.利尿薬を必要とする病態生理,各利尿薬の作用機序,シチュエーション毎の使い方に加え,高齢者や腎移植患者などこれまで十分に体系化されていなかったテーマも組み込み,多角的かつ実践的に解説している.
序文
はじめに
利尿薬は,内科系診療においてきわめて多様な場面で用いられる薬剤です.体液量の調節,神経・内分泌系の制御,あるいは降圧といった目的によって,その使用法は医師ごとに大きく異なります.まさに「一剤多用」の典型といえる存在ですが,その一方で,初学者にとっては「なぜこの状況で,どの薬を,どの量で使うのか」が直感的に理解しにくい領域でもあります.
本書は,そうした利尿薬の“実際”に光を当てることを目的としました.「浮腫を呈する病態」「利尿薬それぞれの特性」「臨床現場での使い分け」という3つの切り口から整理し,執筆をお願いした臨床の第一線の先生方には,それぞれの経験と知見を余すところなく記していただきました.分担執筆のため文体の差異はありますが,校正を重ね一貫性を保つよう努めました.むしろ重要な論点が繰り返し登場することで,読者に深い理解を促すものと考えています.
編集にあたっては,私が臨床医として大きな影響を受けた谷澤雅彦先生にご協力をお願いしました.谷澤先生とは中部ろうさい病院,さらには私が聖マリアンナ医科大学に国内留学していた折にご一緒し,常に科学的視座と臨床的直観を両立される姿に,深い尊敬の念を抱いてきました.今回,谷澤先生とともに編集作業を行ったことで,私一人では見落としかねない観点が加わり,より多角的かつ実践的な利尿薬の使い方を盛り込むことができたと感じています.
また執筆をお願いした先生方は,電解質セミナーでともに学んだ方々,あるいは臨床現場でその力量に驚嘆した方々ばかりです.いずれの原稿も,読み手の臨床力を確実に高めてくれる内容であり,私自身大いに学ぶところがありました.
さらに監修には,聖マリアンナ医科大学の柴垣有吾先生,中部ろうさい病院の藤田芳郎先生にご尽力いただきました.お二人は一症例ごとに卓越した洞察を示される臨床家であり,その助言によって本書は一層実践的で信頼に足るものとなりました.
最後に,執筆の遅れにもかかわらず終始温かく支えてくださった中外医学社の弘津香奈子様,中村文様に心より感謝申し上げます.本書が,利尿薬の理解と活用を深め,日常診療の確かな助けとなることを願い,序文といたします.
2025年9月
龍華章裕
目次
I 体液維持機構の生理と病理(病態)
Na+貯留と循環の生理学
1 正常な体液量の維持機構 〈藤丸拓也〉
浮腫の生理学
2 浮腫の病態生理 〈門多のぞみ・長浜正彦〉
3 浮腫の鑑別 〈廣瀬知人〉
4 腎臓の病態生理 〈龍華章裕〉
5 心臓の病態生理 〈山下健太郎〉
6 肝臓の病態生理 〈山本健太〉
7 薬剤性浮腫をきたす薬剤とその機序 〈脇田 篤・龍華章裕〉
II 浮腫の検査・エコー
1 浮腫の身体所見と検査所見 〈廣瀬知人〉
細胞外液量評価で知っておくべきエコー所見
2 下大静脈(IVC)・頸静脈圧(JVP) 〈金原佑樹〉
3 腎うっ血の評価〜VExUS grading systemについて〜 〈堀川武宏〉
4 心エコー 〈山下健太郎〉
III 利尿薬の作用機序とエビデンス
1 利尿とは?〜水利尿,塩利尿,浸透圧利尿の違い〜 〈志水英明〉
2 利尿薬のオーバービュー 〈志水英明〉
3 利尿抵抗性 〈渡邉絢史〉
各利尿薬の作用機序とエビデンス
4 炭酸脱水酵素阻害薬(アセタゾラミド)〈間崎 護・緒方聖友・谷澤雅彦〉
5 ループ利尿薬 〈山口 真〉
6 サイアザイド系利尿薬 〈龍華章裕〉
7 ミネラルコルチコイド受容体拮抗薬 スピロノラクトンのエビデンス 〈藤田陽子・冨永直人〉
8 バソプレシンV2受容体拮抗薬トルバプタン 〜ナトリウム利尿薬抵抗性を示す病態に対するその使用〜 〈小竹 徹・冨永直人〉
9 カルペリチド(hANP) 〈田中章郎〉
10 アンジオテンシン受容体ネプリライシン阻害薬(ARNI)〈田中章郎〉
11 SGLT2阻害薬 〈寺下真帆〉
12 マンニトール 〈田中章郎〉
13 五苓散 〈渡邉絢史〉
利尿薬の注意点
14 利尿薬の副作用 〈渡邉絢史〉
IV 状況別の利尿薬の考え方,使い方
腎臓内科編
1 急性腎障害に対する利尿薬管理 〈山口 真〉
2 慢性腎臓病患者の体液管理 〈山口 真〉
3 ネフローゼ症候群の体液管理 〈浅野麻里奈〉
4 ネフローゼ症候群や代謝性アルカローシスを伴う体液過剰で炭酸脱水酵素阻害薬を使うタイミング 〈緒方聖友・谷澤雅彦〉
循環器内科編
5 急性心不全・慢性心不全・大動脈弁狭窄症での体液管理 〈中野雄介・安藤博彦〉
6 心不全患者におけるうっ血腎の病態生理とその解決方法 〈寺下真帆〉
消化器内科編
7 肝硬変の腹水管理について 〈山本健太〉
プライマリケア編
8 高血圧患者に対しての利尿薬管理 〈廣瀬知人〉
9 高齢者へ利尿薬を使用する際に注意すること 〈谷澤雅彦〉
V 腎代替療法と利尿薬
1 血液透析と利尿薬 〈谷澤雅彦〉
2 腹膜透析と利尿薬 〈丸山之雄〉
3 腎移植と利尿薬 〈谷澤雅彦〉
索 引
便利機能
- 対応
- 一部対応
- 未対応
- 全文・
串刺検索 - 目次・
索引リンク - PCブラウザ閲覧
- メモ・付箋
- PubMed
リンク - 動画再生
- 音声再生
- 今日の治療薬リンク
- イヤーノートリンク
- 南山堂医学
大辞典
リンク
- 対応
- 一部対応
- 未対応
対応機種
iOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:14.4MB以上(インストール時:36.1MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:57.8MB以上
AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください
外部メモリ:14.4MB以上(インストール時:36.1MB以上)
ダウンロード時に必要なメモリ:57.8MB以上
- コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
- コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
- Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
- Androidロゴは Google LLC の商標です。
書籍情報
- ISBN:9784498117303
- ページ数:350頁
- 書籍発行日:2025年11月
- 電子版発売日:2025年11月5日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
お客様の声
まだ投稿されていません
特記事項
※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。
※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍アプリが必要です。
※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。


