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- 表現力と診断力を高める 胃内視鏡の読影
商品情報
内容
「内視鏡所見をどう表現すればいい?」「この所見の本質は何?」と悩んだ経験はありませんか? 本書では「胃内視鏡像を正しく観察し,適切に表現し,的確に診断するプロセス」を体系的に解説し,白色光とNBI拡大における着眼点・読影のコツを凝縮しました.胃内視鏡の読影に対する不安を減らし,確かな診断力が身につく1冊です!
序文
監修の序
ついに完成しました!
自分は昔から人前での読影が大の苦手で,会場の緊張感にのまれると,普段考えていることのほんの一部しか浮かばず,うまく言葉にできないことが多かった.しかし,本来読影会というのは診断名を当てるクイズの場ではない.提示された画像を見て,所見を1つひとつ丁寧に言葉にして,さらにそれがどういった意味をもつ所見なのかを考え,そこから診断へとつなげるのが大切である.診断名が正解かどうかよりも,そのプロセスが重要であり,周りを納得させるような説明ができる先生こそ真に「読影がデキる先生」だと思う.
かつての読影会では,若手医師が突然指名され,自分のように右往左往しているのを少しニヤニヤしながらベテランの先生が聴いてるなど,現代ならハラスメント的に受けとられてしまうようなこともあり,それが若い先生が読影会を敬遠する原因にもなったと推測される.最近はあらかじめ読影者を指名したり,経験豊富なエキスパートだけが読影を担当する会も増えてきた.
では,どうすれば真の読影力をつけられるのか.私自身が欲しいと思ったのは,画像を見て正しく言葉で表現し,その意味を解釈し,鑑別診断へとつなげる一連の流れを学べる本だった.例えば目を閉じている人や電話の向こうの人に病変を言葉のみで説明しても同じような病変像を思い浮かべられるくらい,伝わる表現がまずはできるようになる本である.それを実現するために,本書の編者には読影の超エキスパートである順天堂大学の上山浩也先生と仙台厚生病院の濱本英剛先生にお願いした.お二人はまさに診断の鬼であり,あえて流派の異なるお二人にお願いしたことで,見事に化学反応が起き,これまでにない一冊に仕上がったと思う.さらに多くの信頼できる先生方に執筆いただき,ものすごく濃厚な内容になった.初学者からベテランまで,ぜひ幅広い読者に手に取っていただきたい.
最後に,お忙しいなかで執筆してくださった先生方,そしてこの機会をくださった羊土社の鈴木美奈子様をはじめ関係者の皆様に,心より御礼申し上げたい.
2025年9月
神奈川県立がんセンター 消化器内科 部長
滝沢耕平
編集の序
胃内視鏡検査は,消化器診療においてきわめて重要な役割を担っています.H. pylori陰性時代においては,H. pylori除菌後胃癌やH. pylori未感染胃癌などの頻度が増加し,胃病変の疾患頻度も少しずつ変化し,胃内視鏡診断体系もその変遷に対応する必要がでてきています.
日本は内視鏡手技と内視鏡診断において世界をリードしており,特に内視鏡診断の読影のレベルが高いことでも有名です.現在まで内視鏡読影を中心とした多くの研究会が存在し,読影能力を養う機会として大変貴重でしたが,近年はこのような読影を中心とする既存の研究会は減少している印象で,若手内視鏡医が読影を勉強する機会も少なくなっています.消化器内視鏡の読影能力は研究会のみで使う知識ではなく,実臨床で胃病変の検出→診断→生検までのプロセスを正確に論理的に判断するためにも必要です.読影能力が高い=優れた内視鏡医とも判断され,内視鏡医にとって読影能力は非常に重要なスキルの一つと考えられています.
また,実際に読影を行う際,「この内視鏡所見をどう表現すればいいのか?」「この内視鏡所見の本質は何なのか?」と悩んだ経験はないでしょうか.ただ画像を眺めるだけでなく,「正しく観察し,適切に表現し,的確に診断する」 というプロセスを体系的に解説し,読者の皆さまがより自信をもって内視鏡診療に臨めるよう構成してあります.基本から応用まで,わかりやすく整理し,実践的なポイントを随所に盛り込みました.
本書を内視鏡診療のスキル向上に役立てていただければ幸いです.監修は,消化器内視鏡診断・治療の最前線でご活躍されている滝沢先生がご担当されていて,編集には読影のプロである濱本先生に小生が加わり,内視鏡診療の実践に役立つ知識を凝縮しました.本書を手に取った皆さまが,読影に対する不安を減らし,確かな診断力を身につける一助となれば幸いです.
最後に,このような成書を編集する機会を与えてくださいました羊土社編集部/鈴木美奈子氏とお声がけくださいました滝沢先生に深謝いたします.
2025年9月
順天堂大学医学部 消化器内科
上山浩也
編集の序
このたび,『表現力と診断力を高める 胃内視鏡所見の読影』を刊行できることを嬉しく思います.前著に続きお声がけいただいた滝沢先生,ともに編集に携わっていただいた上山先生,羊土社の皆様,筆者の先生方に心より感謝申し上げます.
本書は『読影』をテーマにした点で類書にない切り口をもっています.
内視鏡検査中は,日々「これは癌か?」と悩む場面が多くあります.生検すべきか,フォローでよいのか,考えさせられるシーンで私自身,先人の知恵が詰まった「読影」の知識に今まで何度も助けられてきました.いわば会ったこともないですが,お名前のみ拝見した偉大な先人に救ってもらってきたと言えるかと思います.本書では,令和の胃のエキスパート達がもつ読影の基礎知識やコツを,初学者にわかりやすくまとめていただきました.
そして,本書に目を通していただいた後は,実臨床はもとより,読影の場にもぜひ参加してみてください.近年はオンラインでの研究会やセミナーも各地で開催され,学びの機会が飛躍的に広がっています.読影後は,少しの羞恥と引き換えに,得られる高揚感と知識の定着度が段違いなのは私がお約束いたします.各地でご当地のエキスパート達がお待ちしています.本書をお供に,長い内視鏡道の探求に邁進いただければ,編者として本望です.
今,医療は大きな岐路に立たされ,困難な時代にあると感じます.しかし日々の診療で患者さんや病変に向き合う真な姿勢や,知的探求の喜びは忘れないよう,自戒しています.そして本書を手に取った皆さんの情熱と探求心が,次の時代へ向かう原動力となることを信じています.ひいては医療全体の発展にささやかながらも貢献できれば,これ以上の喜びはありません.
ぜひ楽しんでお読みください.
2025年9月
仙台厚生病院 消化器内科
濱本英剛
目次
監修の序【滝沢耕平】
編集の序【上山浩也】
編集の序【濱本英剛】
略語一覧
第1章 読影に必要な内視鏡所見の基本と用語
1 部位,周在性【濱本英剛】
2 背景粘膜【宮本秀一】
3 大きさ【上山浩也】
4 個数【海野修平】
5 色調【田沼徳真】
6 形態【若槻俊之】
7 IEEの総論(非拡大)【安田剛士】
8 拡大内視鏡所見と粘液形質【内多訓久】
9 早期胃癌の読影のお作法【上山浩也】
10 胃良性疾患の読影のお作法 〜ポリープ・炎症,潰瘍・びらんと癌をどう見分けるか【濱本英剛】
Column 表現力・診断力を身につけるには【濱本英剛】
第2章 表現力を磨く 内視鏡所見の読み方
Ⓐ 胃癌の内視鏡所見
1 肉眼型【金坂 卓】
2 組織型(白色光,NBI)【北村陽子】
3 深達度診断(白色光)【阿部清一郎】
4 深達度診断(EUS)【松浦倫子】
5 範囲診断(白色光,IEE)【土肥 統】
Ⓑ 隆起性病変
1 上皮性の非腫瘍性病変【吉村大輔】
2 上皮性の腫瘍性病変【柴垣広太郎】
3 上皮性の非典型病変【上山浩也】
4 良性のSEL【平澤俊明】
5 悪性のSEL【吉永繁高,橋本大輝】
Ⓒ 平坦性病変
1 非腫瘍性病変【濱本英剛】
2 腫瘍性病変【八辻 将,野中康一】
Ⓓ 陥凹性病変
1 非腫瘍性病変【菊池大輔】
2 腫瘍性病変【名和田義高】
第3章 診断力を試すCaseStudy
Ⓐ 初級編
症例1【北村陽子】
症例2【塩月一生】
症例3【内多訓久】
症例4【森田周子】
症例5【濱本英剛】
症例6【金坂 卓】
症例7【鈴木隆太,濱本英剛】
症例8【八辻 将,野中康一】
Ⓑ 上級編
症例1【岩井直人,土肥 統】
症例2【名和田義高】
症例3【上山浩也】
症例4【上山浩也】
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書籍情報
- ISBN:9784758110877
- ページ数:316頁
- 書籍発行日:2025年11月
- 電子版発売日:2025年11月10日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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