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- 関節外科 2026年4月号 45巻4号 整形外科におけるAIと医療応用
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内容
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序文
introduction
人工知能(artificial intelligence;AI)は,1940年代に「考える機械」という概念が提唱されて以来,長く基礎研究の領域にとどまってきた。しかし2010年代,深層学習の飛躍的進展により画像認識精度が格段に向上し,医療分野への本格的応用が現実のものとなった。整形外科においても,X線・MRI画像診断支援,骨粗鬆症評価,脊柱変形解析,歩行解析,キネマティクス予測など,多様な領域でAIの実装が進んでいる。本特集前半で紹介される研究は,その確かな到達点を示すものである。
そして2022年以降,大規模言語モデルを基盤とする生成AIの登場は,AIの役割を質的に変化させた。従来のAIが主として画像解析やリスク予測などを担ってきたのに対し,生成AIは文章の理解や要約,さらには新たな文書の作成にまで機能を広げている。これにより,診療業務や研究活動そのものに直接関与する段階へと進みつつある。診療情報提供書の作成支援,電子カルテの要約,研究データの整理,論文や発表資料の草案生成など,その応用はすでに日常診療の現場に入り始めている。さらに,テキスト・画像・音声を統合するマルチモーダルAIの進展は,診療記録,医用画像,検査データを横断的に解析し,より包括的な臨床判断を支援する新たな分野を切り開きつつある。
生成AIの本質は,医師の判断を代替することではなく,思考の過程を支援する点にある。情報の整理,要約,仮説の提示といった作業を補助することで,医師がより高度な臨床判断と患者との対話に専念できる環境を整える。一方で,その限界とリスクを理解し,最終的な責任を医師が担うという原則は変わらない。また,患者自身がAIを通じて医療情報へ容易にアクセスできる時代において,専門家としての説明責任と対話能力はいっそう重要となる。
本特集では,画像解析から生成AI,さらには倫理的課題までを包括的に取り上げた。整形外科医療におけるAIの現在地と未来像を俯瞰し,読者各位が自らの臨床現場でAIとどのように向き合い,いかに活用していくべきかを考える契機となれば幸いである。
岡山大学学術研究院医歯薬学域整形外科学
尾﨑敏文
目次
特集:整形外科におけるAIと医療応用 企画・編集:尾﨑敏文
AIによるX線画像からの筋骨格定量解析とその臨床応用 大竹義人ほか
単純X線画像を用いたAI骨粗鬆症診断補助システムの開発と展望 茂呂 徹
AIを用いた変形性関節症患者の歩行解析-力学的負荷推定- 井原拓哉ほか
ロボット支援TKAにおける軟部組織バランス「予測」の現状 乾 洋
関節リウマチにおけるAIを活用した関節破壊予測システム 本田 卓ほか
脊髄腫瘍の画像診断におけるAI 伊藤定之ほか
思春期特発性側弯症とAI診断-スクリーニングから進行予測まで- 渡辺航太
AIによる軟部腫瘍MRI画像を活用した診療支援 弘實 透
AIを用いた野球肘の超音波診断 髙辻謙太ほか
大規模言語モデルを用いた電子カルテ解析 中原龍一
整形外科領域における生成AIの変革 長谷井 嬢
整形外科領域における医療AI活用の倫理 藤田卓仙
原著論文
人工膝関節周囲骨折の治療戦略:
Femoral componentの特徴に留意した髄内釘固定 尾藤博信ほか
連載
・すっきりわかる 骨折の分類使い方講座(肩~肘関節編 第10回)
「鎖骨遠位端骨折に使われる骨折分類」 森澤佳三
・人工膝関節 ~大切なのに誰も教えてくれない基本~(第17回)
「TKA後のスポーツ活動-Athleteは止められない?-」 格谷義徳
・おもしろ 医人 ヒストリー(第45回)
「アルツハイマー先生もきっとビックリ!:アルツハイマー型認知症を見つけるアミロイドPETのすごさ」 小橋由紋子
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書籍情報
- ISBN:9784008204504
- ページ数:10頁
- 電子版発売日:2026年3月19日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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