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- Medical Practice 2026年6月号 43巻6号 輸血医学を学び直す~輸血・細胞治療の現在地と展望
商品情報
内容
特集記事として,[対談]PBMで実現する新しい輸血医療─Win-Winパートナーシップの実現に向けて─,[総説]知っておきたい血液型の基本と落とし穴,[セミナー]赤血球輸血の適応と使い方,[トピックス]わが国における再生医療等製品の開発状況と臨床応用 等.また連載では,[One Point Advice],[今月の話題]MASHの非侵襲的検査法と治療薬,[知っておきたいこと ア・ラ・カルト],[心電図がよめる,得意になるシリーズ]他を掲載.
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序文
輸血医学を学び直す
輸血・細胞治療の現在地と展望
輸血医療は,日常診療で広く用いられ,非常に多くの医師が関わる医療行為のひとつです.緊急時の大量出血,周術期の支持療法,慢性疾患の貧血管理,緩和ケアや在宅医療に至るまで,その適応範囲は極めて広く,現代においても患者の生命やQOLに直結する重要な治療手段です.しかし一方で,輸血は単なる補充療法,当たり前にそこにある治療としてとらえられがちであり,体系的に学び直す機会は決して多くありません.
また近年の細胞治療の進歩は目覚ましく,免疫細胞療法ががんや免疫疾患の治療のフロンティアを切り開く一方,間葉系間質細胞や自家培養細胞を用いた治療が変性疾患の患者の福音となり,iPS細胞由来の細胞治療や人工血液も近未来の臨床を一変させるポテンシャルを有しています.これらの細胞治療も,例外はあるものの,社会の支えの上で成り立ち,生きた細胞を輸注することに関連するさまざまなリスクがあり,高度な専門性を備えたチームとしての医療が求められる点で,輸血と地続きの視点で理解していく必要があります.本特集では輸血・細胞療法に関して,実地医家の先生方にとって明日の診療に直結する話題と最新のトピック,これから備えるべき未来像を,バランスよくお届けすることを目指しました.
輸血医療はエビデンスの十分でない領域が多く,一方多くのRCTがありかえって統一的な解釈が難しい領域もあるため,シンプルに見えて実は奥深く,個々の症例に応じた繊細な判断が求められる医療です.加えてその前提として多くの献血者の善意があり,社会全体の支えの上に成り立っているため,賢明な利用が求められています.
本特集が,輸血医療と細胞治療を学び直し,その魅力と可能性を再発見する機会となり,先生方の日常診療に少しでもお役に立てれば幸いです.
正本庸介
東京大学大学院医学系研究科・医学部 内科学専攻病態診断医学講座輸血医学
目次
【特 集】
扉……正本庸介
対談 PBMで実現する新しい輸血医療─Win-Winパートナーシップの実現に向けて─
出席者:佐藤智彦×正本庸介
総説 実地医が知っておきたい輸血・細胞治療の現在
進化する輸血の安全性─副反応対策の歩みと現在地─……藤原慎一郎
知っておきたい血液型の基本と落とし穴……川端みちるほか
献血と輸血の未来を考える─供給不足への対応と製剤保存の進歩─……田中朝志
セミナー エビデンスに基づく輸血・再生治療の実践
赤血球輸血の適応と使い方……園木孝志
血小板輸血の適応と使い方……高見昭良
FFPの適応とエビデンスに基づく使用……長谷川雄一
アルブミン製剤の臨床的適応─最新エビデンスと国内外ガイドラインを踏まえた実践的整理─……野﨑昭人ほか
自己血輸血の意義……藤田 浩
災害時の輸血医療……長井一浩
交差適合試験と不規則抗体スクリーニング─輸血関連検査の意義と最新情報─……昆 雅士
CAR-T療法の現在とこれから……𠮷田匠汰ほか
トピックス
わが国における再生医療等製品の開発状況と臨床応用……下平滋隆ほか
血液代替物の研究開発と今後の展望……酒井宏水ほか
治療 エビデンスに基づく輸血療法の実践と課題
輸血後合併症を疑ったら─予防と初期対応─……横濱章彦
大量出血時のトリアージと大量輸血プロトコールの運用─「1:1:1」戦略の標準化と領域別(外傷・産科・消化管)の最適化─……大森一彦
心臓・呼吸器疾患を有する患者における輸血対応の実際……中山享之
産科出血に対する輸血管理……酒井あゆみほか
在宅輸血の現状と実装に向けた課題……北澤淳一
新生児・小児の輸血管理……細野茂春
「播種性血管内凝固(DIC)診療ガイドライン2024」の要点と対応の実際……関 義信
心不全を防ぐための輸血戦略……山岡正和
この症例から何を学ぶか
輸血副反応を起こした症例の実際の対応……中島一樹ほか
Self-assessment test
【連 載】
One Point Advice
心不全という障害……網谷英介
隙間時間で刻む「1分」の投資─体幹トレーニングのすすめ─……陶山恭博
在宅医療は「正解のない問い」の宝庫─判断力が育つ場所─……石川元直
全身性エリテマトーデスと子宮頸がんリスク……庄田宏文
出血傾向に悩む女性たち……藤井輝久
聴診器はまだまだ重要……小林 哲
満員電車で蚊を思う─怒りを笑いに変えるメンタル術─……倉井華子
肝硬変患者における潜在性肝性脳症を見逃さない……厚川正則
今月の話題
MASHの非侵襲的検査法と治療薬……中塚拓馬ほか
知っておきたいこと ア・ラ・カルト
これからの片頭痛予防薬の適応と実際の治療……今井 昇
心電図がよめる,得意になるシリーズ
(第10回)ST上昇:たこつぼ症候群,急性心筋炎……新井 陸
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書籍情報
- ISBN:9784011304306
- ページ数:160頁
- 書籍発行日:2026年6月
- 電子版発売日:2026年6月4日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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