病院前精神科救急対応テキスト

  • ページ数 : 134頁
  • 書籍発行日 : 2015年12月
  • 電子版発売日 : 2025年11月27日
¥2,750(税込)
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内容

●救急現場の目線で捉えた精神科救急テキスト。 ●救急隊員が現場で苦慮するのが精神科救急対応である。こうした悩ましい傷病者への対応の原則を、55の事例で提示。 ●傷病者のためにも救急隊員自身のためにも精読したい必携書!!

序文

序文

筆者が東海大学救命救急センターに常駐する精神科医として勤務したのは平成7(1995)年であった。途中で職場を離れた時期もあったが、救命救急センターとはもう20年ものつきあいになる。それまでは、救命救急センターで精神症状を呈する患者の対応をしたこともあったが、多くの時間は精神科病院に勤務して精神疾患の診療を行う普通の精神科医であった。

救命救急センターに勤務して、さまざまなことに気づかされた。精神科医療の枠の中だけにとどまっていては、到底わからなかったであろうことだ。そのお陰で、救急医学の立場から精神医学を考えることができた。

まず、自殺企図者が連日搬送されてくることを知った。しかも、その手段の多くは精神科医の処方した薬であること。身体治療が終了して帰宅しても、また同様に精神科医の処方した薬を過量服薬し、リピーターとして搬送されることが多いこと。患者が自殺企図で入院しても、主治医の精神科医が救命救急センターを訪れたことがないことを知った。

また、身体科救急と精神科救急とは別のシステムで運営されており、夜間・休日の精神科救急がほとんど機能していないこともわかった。本来、精神科救急で扱われるべき事例も、救急医たちが、患者のため、救急隊のために受け入れていることもわかった。

救急現場は他の一般的な診療科に比べて、救急医と救急隊員のつながりが強く、救急隊員のプレホスピタルケアなしには、患者を救えないことも知った。救急医や看護師、検査技師、ケースワーカー、救急隊員による多職種連携によって、救急医療が行われていることを知ったのである。

これらのことは、救急施設に常駐しなくては、一生知らぬままに終わったであろう。精神科医が身体科医とチーム医療を行うための精神医学的対応を体系化した、コンサルテーション・リエゾン精神医学と呼ばれるジャンルがある。近年、救命救急センターに精神科医が積極的にかかわって、コンサルテーション・リエゾン精神医学が行われるようになってきた。しかし、こうした精神科医は全体の一部であり、精神科医不在の救急施設も多い。日本臨床救急医学会では、PEEC(Psychiatric Evaluation inEmergency Care)と呼称される、精神科医のいない状況を想定した、救急外来や救急病棟・救命救急センターの医療スタッフを対象に、精神症状を呈する患者にとって、安全で安心な×標準的Ú初期診療ができるための教育コースを開発している。

しかしわが国では、主に病院に来院または入院した患者への対応に関する書物はあるが、病院前の精神科的対応については、救急救命士や救急隊員のための教科書に少し記載されているのみである。救急現場で精神症状を呈する傷病者に苦慮している救急隊員のための、救急隊員に特化した実践的なテキストがないので、今回、筆者の経験をもとに、そのテキストに挑んでみたわけである。

今まで筆者を成長させてくれた、救急隊員に対する御恩返しのつもりで執筆した。この場を借りて、推薦文を書いてくださった畑中先生・安田先生、そしてぱーそん書房の編集部の皆様に御礼を申し上げます。


平成27年11月吉日

市村篤

目次

第Ⅰ章 総論

1.精神障害と精神病の定義

2.精神障害の分類と治療

3.精神障害の観察と判断

4.重症度・緊急度の判断

5.精神疾患と身体疾患の意識障害について

6.精神科救急傷病者対応時の一般的留意点

7.精神科救急について

8.精神科救急に関連する法律

9.精神保健福祉法について

10.精神保健福祉法による入院形態

11.救急搬送の一連の流れ

12.病院選定の原則

13.精神科救急の現状

14.精神科救急の運営について

15.傷病者への具体的対応法

16.家族への対応

17.搬送先(身体科)医師への対応

18.搬送先(精神科)医師への対応

19.MC(メディカルコントロール)医師への相談

20.警察官への対応

21.一般市民に対する啓発

第Ⅱ章 各論

1 気分障害(双極性障害、単極性障害)(症例1)

2 中毒性精神病(症例2~7)

3 統合失調症(症例8~12)

4 認知症(症例13、14)

5 身体表現性障害(症例15、16)

6 解離性(転換性)障害(症例17)

7 器質性精神病(症例18)

8 症状精神病(症例19、20)

9 神経症性障害(症例21)

10 パニック障害(症例22)

11 急性ストレス障害(症例23)

12 心的外傷後ストレス障害(症例24)

13 適応障害(症例25)

14 精神遅滞(症例26、27)

15 発達障害(自閉症スペクトラム障害)(症例28)

16 ADHD(注意欠如・多動性障害)(症例29)

17 パーソナリティ障害(症例30)

18 てんかん性精神病(症例31)

19 自殺企図(症例32)

20 リストカット(症例33)

21 せん妄状態(症例34~36)

22 興奮状態(症例37)

23 昏迷状態(症例38、39)

24 不眠(症例40)

25 不安(症例41)

26 パニック発作(症例42)

27 過換気発作(症例43、44)

28 解離(転換)症状(症例45)

29 酩酊状態(症例46、47)

30 幻覚・妄想状態(症例48、49)

31 うつ状態(症例50)

32 躁状態(症例51)

33 診療拒否(症例52、53)

34 不搬送事例(症例54、55)

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書籍情報

  • ISBN:9784911601228
  • ページ数:134頁
  • 書籍発行日:2015年12月
  • 電子版発売日:2025年11月27日
  • 判:A4判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
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