7日間でプロになる 分子生物学これだけドリル

  • ページ数 : 208頁
  • 書籍発行日 : 2025年12月
  • 電子版発売日 : 2025年12月15日
¥4,950(税込)
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商品情報

内容

忙しいあなたのため、プロの目で、大事なとこだけまとめました。
分子生物学の知識は膨大です。学習にあたり、分厚い教科書を読むのも大事ですが、はじめから全てを覚えるのは至難の業。そこで本書は、分子生物学の「効率よい学び」を追求しました。「これだけは頭に入れておきたいこと」を各分野のエキスパートが厳選し、ポイントまとめ→解き応えある問題→知識の深まる解答解説の流れでパッケージ。短期間での基礎固め、学び直し、講義の補助教材に最適です。

序文

はじめに

かつてトーマス・エジソンは、「失敗は発明の母である」と言いました。

それはその通りですが、よく考えるとその前に何かに挑戦しようと思わなければ、そもそも失敗も成功もできません。ですので失敗よりも大切なことは、何かにチャレンジする精神、科学の言葉で言えば「強い探究心」となります。これは失敗をも支えるという意味では「発明の母のお母さん」、つまりおばあちゃんとなります。「探究心は発明の祖母である」という格言が、とても流行るとは思えませんが、わからないことを解明してやろう、これまでにないものをつくってやろうという気持ちが、科学の根源になっていることは間違いないでしょう。実際に私たち研究者はその「探究心」をモチベーションに日々研究に励んでいます。

分子生物学に限らず科学を学ぶのであれば、自然現象を観察し不思議に思う感性を磨くことが大切です。探究心を鍛えるのです。例えば秋にイチョウの葉っぱが落ちるのはなぜか? と枯れ葉を掃除しながら考えます。もしかしたら科学者の卵は、これは冬に雪が積もって枝が折れるのを防ぐように進化した、生物学的に表現するならば「そのような形質を持つものが選択されて生き残った」と仮説を立てるかもしれません。それで実際に探求してみると、確かに雪が降るような寒い地域の木は落葉樹が圧倒的に多いことがわかります。なるほどと進化の重みを感じられれば、研究者になる素質は十分です。理由がわかれば、逆に集めた枯れ葉の重みは多少軽く感じられるようになるのかもしれません。自然を知り畏敬の念を抱けば探究心というパワーが得られて、世界が明るく見えてきます。人類700万年の進化の間、ヒトはずっとこのような「探求」を楽しみながら生きてきたのかもしれません。その結果多くの発見がなされ、役に立つものも立たないものも作り上げ、最終的にヒトよりも賢いAIまで誕生させてしまいました。もう人に残された探求の対象は「宇宙」くらいしか残っていないようにも思えます。しかし実際には、そんなことはありません。技術力の進歩により今まで見えなかった様々な現象や「もの」も見えるようになり、探求対象は逆に増えています。例えばクライオ電子顕微鏡によるタンパク質の構造解析やスーパーコンピュータとAIによるシミレーションなどは、生命科学に革命的な進歩をもたらしています。誰でも簡単にというまではいきませんが、大学院生が十分に活用可能なレベルです。

本書では、執筆者が自身の研究のモチベーションを支えてきた「疑問」を、これから分子生物学を学ぶ若い方と「ドリル」という形で共有しております。現役研究者たちの「疑問」は、分子生物学の過去・現在・未来が映し出される宝の山です。共感し、納得し、その疑問を自らの手で解き直すことで、プロ級(?)の知識が身につくことでしょう。特に発展問題とその解答にはそれぞれの研究者の「こだわり」と「思い」が込められています。研究者が挑んできた研究の面白さ、奥深さを感じていただければ、執筆者一同嬉しい限りです。

興味をもてれば学ぶ効率も意欲も上がります。目標1週間! 頑張りましょう!


2025年10月

小林武彦

目次

DAY1-1 分子生物学の基本

執筆:小林武彦(東京大学定量生命科学研究所)

①生命とは

②分子生物学とは

③DNAとRNA

④遺伝子とゲノム

⑤プロモーター・エンハンサー・サイレンサー

⑥タンパク質・多糖類・脂質

⑦オルガネラ

DAY1-2 クロマチンとエピゲノム

執筆:中山潤一(基礎生物学研究所)

①エピジェネティクス

②染色体とクロマチン

③ヌクレオソームとヒストン

④ヒストンの翻訳後修飾

⑤DNAメチル化

⑥細胞記憶

⑦遺伝子量補正

⑧インプリント

DAY2-1 遺伝情報の維持

執筆:①~③ 荻 朋男(名古屋大学環境医学研究所),④~⑥ 鵜木元香(東京大学大学院医学系研究科)

①複製

②DNA損傷と変異

③修復

④組換え

⑤分離

⑥染色体異常

DAY2-2 遺伝情報の発現

執筆:①~③ 古久保哲朗(横浜市立大学大学院生命医科学研究科),④~⑥ 前田佳穂(理化学研究所開拓研究所/東京大学)・岩崎信太郎(理化学研究所開拓研究所)

①転写

②転写調節

③分化と可塑性

④転写後調節

⑤翻訳

⑥非典型翻訳

DAY3-1 RNA生物学とLLPS

執筆:①~⑤ 齋藤都暁(国立遺伝学研究所),⑥⑦ 廣瀬哲郎(大阪大学大学院生命機能研究科)

①リボザイム

②RNA修飾

③RNAi・siRNA

④microRNA

⑤piRNA

⑥lncRNA・eRNA

⑦LLPSと非膜オルガネラ

DAY3-2 非真核生物と植物の遺伝子発現制御

執筆:①② 仁木宏典(国立遺伝学研究所),③④小柳義夫(京都大学国際高等教育院),⑤⑥東山哲也(東京大学大学院理学系研究科)

①原核生物のゲノムと遺伝子の発現

②プラスミドと水平伝播

③ファージ

④ウイルス

⑤植物:環境による制御

⑥植物:発生における制御

DAY4-1 細胞の機能と情報の伝達

執筆:進藤麻子(大阪大学大学院理学研究科)

①細胞とは

②多細胞化とボディープラン

③細胞骨格・細胞接着

④細胞極性・細胞運動

⑤細胞間・細胞内シグナル伝達

⑥力と細胞

DAY4-2 細胞の増殖と死

執筆:①~③ 石黒啓一郎(千葉大学大学院医学研究院),④⑤ 中野裕康(東邦大学医学部)

①細胞周期

②体細胞分裂と減数分裂

③対称分裂と非対称分裂

④アポトーシス

⑤非アポトーシス細胞死

DAY5-1 遺伝学

執筆:岩崎博史(東京科学大学総合研究院)

①メンデルの法則

②連鎖・相同組換え・遺伝子地図

③遺伝的多様性

④連鎖不均衡(連鎖不平衡)

⑤量的形質(quantitative trait)

⑥統計遺伝学

⑦GWAS(ゲノムワイド関連解析)

⑧ゲノムインプリンティング

⑨超遺伝子(スーパージーン)

⑩エピスタシス

DAY5-2 進化

執筆:颯田葉子(総合研究大学院大学)

①ヒト集団の塩基多様度

②ゲノム進化と表現型進化

③ゲノムの進化メカニズム

④ゲノムの系図と人口史

⑤de novo突然変異

⑥ヒトゲノムにみられる適応進化

[Ex] 古代DNAと人類進化

DAY6-1 老化とがん

執筆:周 翔宇・山内翔太・高橋暁子(がん研究会がん研究所)

①個体の老化

②細胞老化

③がんの基礎

④変異・発がん

⑤腫瘍微小環境とがんの浸潤・転移

⑥細胞老化とがん

⑦がんの治療法

DAY6-2 高次生命現象の分子基盤

執筆:①② 岡崎 拓(東京大学定量生命科学研究所),③④ 奥山輝大(東京大学定量生命科学研究所),⑤⑥ 林 克彦(大阪大学大学院医学系研究科)

①自然免疫

②獲得免疫

③神経の伝導と伝達

④記憶と学習

⑤生殖

⑥発生・多能性幹細胞

DAY7-1 遺伝子とテクノロジー

執筆:守屋央朗(岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域)

①遺伝子組換えとベクター

②ゲノム編集

③合成生物学

④ゲノム解析

⑤トランスクリプトーム解析

⑥プロテオーム解析とRibo-seq

⑦エピゲノム解析

⑧システムバイオロジー

DAY7-2 遺伝子情報と医療

執筆:①④ 浅野吉政(日本大学薬学部)・程 久美子(東京科学大学国際医工共創研究院),② 長門石 曉(東京大学大学院工学系研究科),③ 吉岡耕太郎・坂上史佳・程 久美子(東京科学大学国際医工共創研究院),⑤ 井上治久(京都大学iPS細胞研究所)・近藤孝之(京都大学iPS細胞研究所),⑥⑦ 井上治久(京都大学iPS細胞研究所)

①ゲノム医療

②分子標的薬

③核酸医薬

④遺伝子治療

⑤iPS細胞

⑥iPS創薬

⑦再生医療


索引

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書籍情報

  • ISBN:9784758121392
  • ページ数:208頁
  • 書籍発行日:2025年12月
  • 電子版発売日:2025年12月15日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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