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- さがす・読む・伝える はじめての医学系情報
商品情報
内容
信頼できる医療・健康情報の見極め方・読み解き方をわかりやすく解説。ヘルスリテラシーと情報リテラシー向上を目指した1冊。
【対象】学生・医療従事者・記者・ジャーナリスト・図書館員・患者支援者・ヘルスサイエンス系企業関係者・信頼できる医療情報を得たい方々
序文
序文
本書は、「はじめての医学系情報」と題し、医療に関する情報や論文を「さがす」「読む」「伝える」の各シーンにおいて必要となる基本的な知識をまとめたものである。メディアドクター研究会プレセミナーと定例会の内容を中心に各分野の幹事が執筆し、医療や臨床研究に関する情報発信の専門家である島根大学の大野智先生に監修をお願いした。
「メディアドクター」とは、医学・医療に関する報道の質の向上を目指す活動で、日本では2007年に始まった。一見難しい医学研究や医療に関する情報について、相互理解と対話を広げる機会を提供している。本書は、信頼できる医学研究や医療に関する情報を「さがす」「読む」「伝える」メディアドクター研究会の活動をご紹介しながら、定例会で使用している評価指標や、そこで繰り広げられている議論のエッセンスをまとめることを通じて、医学系情報や論文の見極め方・読み解き方をわかりやすく伝えることを目指した。
第1章「さがす」は、医学系情報や論文を検索するための基礎知識と、検索エンジンやPubMed、医中誌Webなどの主なデータベースの使い方を、具体的なCQ(Clinical Question:クリニカル・クエスチョン)をもとに学ぶ。
第2章「読む」では、学術ジャーナルの歴史を紐解き、21世紀はじめから主流となったオンライン・ジャーナルとOpen Access(オープン・アクセス)をめぐる,知っておきたい話題を紹介するとともに、論文を選び、読む上で必要な知識である研究デザインや考え方、注意点について詳しく解説する。
第3章「伝える」では、「メディアドクター研究会」の活動を紹介し、健康・医療情報を吟味するための「メディアドクター指標」について,具体例や関連情報を交えながら述べる。
想定する読者層として、はじめて医学系論文に関わる方々、すなわち大学生・大学院生、医療従事者、医療担当記者・ジャーナリスト、医学図書館員、健康・医療情報を担当する公共図書館員、患者支援者、ヘルスサイエンス系企業関係者、信頼できる医療情報を得たい市民等を対象としている。本書が読者のヘルスリテラシーと情報リテラシー向上の一助となれば幸いである。
メディアドクター研究会(http://mediadoctor.jp/)では、「医学系論文の探し方や読み解き方」をテーマにしたセミナーや最近の医学研究や医療健康報道をテーマにした定例会を定期的に開催している。関心のある方はぜひ定例会にもご参加いただきたい。
最後に、メディアドクター研究会にご参加の皆様,また本書の出版にお力添えをいただいた株式会社日本医学出版の渡部新太郎氏に謝意を表します。
2023年3月
執筆者一同
目次
第1章 さがす
医学系論文検索の基礎知識 (佐藤 正惠)
はじめに
リサーチ・クエスチョンを整理する
情報源の階層と「6Sピラミッド」
検索エンジン:Google(グーグル)とYahoo!Japan(ヤフー)、
Google Scholar(グーグル・スカラー)
文献データベース:CiNii Reserch(サイニィ・リサーチ)
文献データベース:J-STAGE(ジェイ・ステージ)
文献データベース:医中誌Web(イチュウシウェブ)
PubMed(パブメド)
Cochrane Reviews(コクラン・レビュー)、
Cochrane Library(コクラン・ライブラリー)
【コラム】お気に入れておきたいWebサイト
【コラム】図書館と司書の活用
第2章 読む
1. 学術ジャーナルの歴史と現在 (佐藤 正惠)
はじめに
医学系学術ジャーナルの歴史
オンライン・ジャーナルの誕生
オンライン・ジャーナルと著作権
:クリエイティブ・コモンズ(CC)・ライセンス
オンライン・ジャーナルと論文投稿料(APC:Article Publishing Charge)
論文評価指標
ハゲタカジャーナル・ハゲタカ学術集会
さまざまなオンライン研究者コミュニティ
2. 論文の選び方・読み方 (北澤 京子)
なぜ論文を読むのか?
疑問には2種類ある
フォアグラウンドの疑問とEBM
EBMとは
EBMの5つのステップ
EBMのステップ1:疑問の定式化
EBMのステップ2:情報の収集
【コラム】インターネット上の健康・医療情報
査読(ピアレビュー)とプレプリント
【コラム】研究不正
臨床研究デザインの分類
疑問の種類と研究デザイン
観察研究① 横断研究と生態学的研究
観察研究② コホート研究
観察研究③ ケース・コントロール研究
【コラム】臨床医学の原点、症例報告
介入研究 ランダム化比較試験
バイアスを減らすための工夫
新薬開発で実施されるRCT
システマティック・レビュー
研究デザインのピラミッド構造
EBMのステップ3:批判的吟味
RCTの結果の表し方:相対リスクと絶対リスク
95%信頼区間
P値とP値ハッキング
【コラム】誤解を招く図:グラフの縦軸問題
【コラム】6Sピラミッドと診療ガイドライン
EBMのステップ4:エビデンスの適用
EBMの限界
第3章 伝える
健康と医療情報を吟味する「メディアドクター指標」 (渡邊 清高)
はじめに
「血液1滴で、かくれ○○を診断する画期的な検査法が開発!」は適切か?
「信頼性」「確からしさ」を見極めて情報を吟味する
「メディアドクター」の取り組み
医療者とジャーナリストの協業からはじまった「日本版メディアドクター」
医療・健康情報を見極める「メディアドクター指標」
「新しさ」と「確からしさ」を考える-メディアドクター指標を用いた評価の実際
「メディアドクター指標」徹底解説
①利用可能性:どのような人の利用に適しているか、正確な情報を提供していますか?
②新規性:どのような点が新しいか、正確な情報を提供していますか?
③代替性:既存の代替できる選択肢と比較していますか?
④あおり・病気づくり:あおりや病気をつくり出す内容になっていませんか?
⑤科学的根拠:科学的根拠の質を踏まえて書かれていますか?
⑥効果の定量化:効果を適切に定量化していますか?
⑦弊害:弊害について、正確でバランスのとれた情報を提供していますか?
⑧コスト:入手・利用などに必要な費用について述べていますか?
⑨情報源と利益相反:情報源・研究開発の主体(研究機関・研究者など)・資金源など、利益相反について読者が判断できるように述べていますか?
⑩見出しの適切性:見出しは、内容を適切にわかりやすく要約していますか?
記事の背景を読み解く「メディアドクター指標」
対話による議論と合意形成
医療者とジャーナリストの学びの場
情報を吟味する入り口「5項目のメディアドクター指標簡略版」
メディアドクター指標を用いた「ヘルスリテラシーを学ぶ場づくり」
施策上の意思決定に必要な視点も提供
メディアドクターの広がりと対話を深める取り組み
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書籍情報
- ISBN:9784865770575
- ページ数:128頁
- 書籍発行日:2023年4月
- 電子版発売日:2026年1月9日
- 判:A5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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