まるわかり!基礎生物 改訂2版

  • ページ数 : 197頁
  • 書籍発行日 : 2026年3月
  • 電子版発売日 : 2026年2月28日
¥2,200(税込)
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商品情報

内容

医療系学生には必須の生物を基礎から丁寧に解説!

本書は医療従事者を目指す学生が教養を身につけるための書籍です.高校教科書の作成に携わった高校教諭と「わかりやすい」と評判の大学教授が協同で制作しています.見やすいイラストと豊富な例によりやさしく解説.生化学や分子生物学を無理なく学ぶためのファーストステップとして最適です.知識の確認や重要なポイントをまとめておさらいしたい時に活用できる確認問題も各章末に設けています.さらに,改訂2版からは,好評だった「臨床につながる知識」を大幅に強化!これらをフル活用して,ぜひ医療の基礎力マスターしてください!

序文

改訂2版の序

「教養基礎シリーズ」の第三弾である本書「まるわかり!基礎生物」は,医療系を中心とした大学・学部における専門分野の学びへの橋渡しとして,2014年に刊行されました.初版の刊行から12年,多くの学生さんたちに愛され,ちょうど干支が一回りしました.

高等学校の理科の教科書では生物の領域が最も改訂の頻度が高い,ともいわれます.それだけ,現代生物学の進歩が早いということがわかります.そこで,ノーベル生理学・医学賞を例にして初版の刊行から今回の改訂までを振り返ってみましょう.日本人の受賞者として,2015年には大村智先生が寄生虫感染症治療薬の開発で,2016年には大隅良典先生がオートファジーの仕組みの解明で,さらに2018年には本庶佑先生が免疫チェックポイント阻害因子の発見で,それぞれ受賞されました.いずれの研究成果も創薬,治療に結びついています.また,2012年に山中伸弥先生が受賞されたiPS細胞の研究成果が,最近パーキンソン病などの難治性疾患の治療で効果をあげつつあります.さらに,2025年には坂口志文先生が制御性T細胞(Treg)の発見によって受賞され,免疫制御を基盤としたアレルギーやがんなどの新しい治療戦略の確立につながっています.

2019年末から始まった新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)によるパンデミック(全世界的な大流行)は,世界中に大変な健康被害をもたらし,経済への影響も甚大でした.これに対し,mRNAワクチンという新規の技術によって迅速なワクチン開発が成功し,この業績に対して2023年にノーベル生理学・医学賞が贈られたことも記憶に新しいところです.また,2020年の同賞はC型肝炎ウイルスの発見が受賞理由でしたが,筆者が大学でウイルス学を習ったときにはまだ「C型」が命名されておらず,卒業した年に「発見」されそれによって一気に診断や治療が進んだことをよく覚えています.

このように,医学の発展と生物学・医科学の発展とは切っても切り離せないものです.同時に,医学や医療のフロンティアを理解するためには,アップデートされた生物学の知識が不可欠です.このたび本書を改訂した理由がまさにそこにあります.さらに今回の改訂では,生物学と医科学(人体)とのつながりをより感じてもらえるようなコラムを追加しました.実際にみなさんのからだで体験できる内容もあるので,ぜひ試してみてください.

最後に,本書が,多くの学生さんたちにとって大学での高度な授業の理解に少しでも役に立つことを願い,改訂版の序といたします.

なお,著者である小林秀明先生は,2020年春に逝去されました.先生はこれまで高等学校・大学での現場教育をはじめ,教科書や参考書の編集にも精力的に取り組んでこられました.当教養基礎シリーズの「基礎生物」の執筆のほか,「基礎物理」ならびに「基礎化学」のシリーズ編集者としても多大なご尽力を賜りました.今回の改訂にあたっては,小林秀明先生の記述内容を尊重し,可能な限り継承することを基本方針としています.これまでのご指導に感謝を申し上げるとともに, 謹んで哀悼の意を表します.


2026年1月

愛媛大学医学部附属総合医学教育センター 教授
小林 直人

目次

第1章 生命とは

1 生命の定義

 ・細胞(Ⅰ)

 ・代謝(Ⅱ)

 ・生殖(Ⅲ)

 ・遺伝(Ⅳ)

 ・調節(Ⅴ)

2 生命の見かた

 ・共通性と多様性

 ・階層性 ─ミクロ↔マクロ

 ・生態系

 ・進 化

3 生命の起源

 ・化学進化

 ・細胞の起源

 ・生命の誕生

 ・RNAワールドからDNAワールドへ

 ・光合成生物の誕生

 ・真核生物の誕生

4 生物学とは

 ・探求の方法

 ・明日の生物学

 ・魅力ある生物学

章末問題

第2章 細 胞 ─生命の基本単位

1 細胞の共通性・多様性

 ・生物の分類─3大ドメイン

 ・原核細胞と原核生物

 ・真核細胞と真核生物

 ・真核生物の分類

 ・単細胞・多細胞

 ・マーグリスの共生説

2 真核細胞の細胞小器官

 ・動物・植物細胞の基本構造

 ・核

 ・ミトコンドリア

 ・葉緑体

 ・リボソーム

 ・小胞体

 ・ゴルジ体

 ・リソソーム

 ・中心体

 ・細胞骨格

3 細胞膜

 ・細胞膜の構造

 ・細胞膜の性質

4 組織と器官

 ・組 織

 ・器官と器官系

 ・植物の組織系と器官

章末問題

第3章 生体を構成している物質

1 生体を構成する元素

 ・生重量と乾燥重量

 ・水

2 タンパク質

 ・アミノ酸

 ・タンパク質の構造

 ・タンパク質の性質

3 炭水化物(糖質)

 ・炭水化物の種類

4 核酸と脂質

 ・核 酸

 ・脂 質

章末問題

第4章 代謝のしくみⅠ─異化

1 代謝とは

 ・酵 素

 ・代 謝

2 エネルギーの貯蔵─ATP

 ・ATP と ADP

3 好気呼吸

 ・解糖系

 ・クエン酸回路

 ・電子伝達系

4 嫌気呼吸

 ・アルコール発酵と酢酸発酵

 ・乳酸発酵

 ・解 糖

5 炭水化物以外の代謝

 ・尿素の合成―オルニチン回路

 ・コレステロールの合成

章末問題

第5章 代謝のしくみⅡ─同化

1 炭酸同化

 ・葉緑体とクロロフィル

 ・吸収曲線と作用曲線

 ・光合成のしくみ

 ・細菌の光合成

2 C4  植物と CAM 植物

 ・C4植物

 ・CAM 植物

3 化学合成細菌

4 窒素同化

 ・植物による窒素同化

 ・植物による窒素固定

 ・動物による窒素同化

章末問題

第6章 生 殖

1 生殖とは

 ・無性生殖

 ・有性生殖

2 細胞分裂

 ・体細胞分裂

 ・染色体と DNA

 ・核型と核相

 ・細胞周期

 ・減数分裂

3 動物の生殖と初期発生

 ・動物の配偶子形成

 ・動物の受精

 ・動物の初期発生

4 ヒトの発生

 ・受精から着床

 ・胎盤の形成

章末問題

第7章 発生のしくみ

1 未受精卵から胞胚期

 ・腹側と背側の決定

 ・モザイク卵と調節卵

 ・卵の極性

2 胞胚期から神経胚期

 ・フォークトの実験

 ・予定運命の決定時期

 ・形成体と誘導

3 神経胚期以降

 ・眼の形成と誘導の連鎖

 ・組織や器官の形成

4 発生と遺伝子の関係

 ・分節遺伝子

 ・ホックス遺伝子

章末問題

第8章 遺伝の法則

1 遺伝のルール1

 ・メンデル

 ・メンデルに選ばれたエンドウマメ

 ・一遺伝子雑種

 ・顕性の法則

 ・分離の法則

2 遺伝のルール2

 ・二遺伝子雑種

 ・独立の法則

 ・検定交雑

3 特殊な遺伝

 ・一遺伝子雑種の例

 ・二遺伝子雑種の例

4 連鎖と組換え

 ・独立と連鎖

 ・乗換えと組換え

 ・組換える場合と組換えない場合

 ・完全連鎖と不完全連鎖

 ・ベーツソンとパネットの実験と組換え価

 ・三点交雑と遺伝子地図

5 ヒトの遺伝

 ・性染色体と性の決定

 ・伴性遺伝

章末問題

第9章 タンパク質の基本的性質

1 タンパク質の分類

 ・調節タンパク質

 ・受容体タンパク質

 ・防御・構造・滋養タンパク質

2 収縮タンパク質

 ・筋肉の構造

 ・筋収縮のしくみ

 ・神経による筋収縮のしくみ

3 輸送タンパク質

 ・細胞膜にあるタンパク質

 ・細胞膜以外の輸送タンパク質

4 酵 素

 ・酵素の構造

 ・補酵素

 ・酵素の性質

 ・酵素の反応速度

 ・酵素阻害

 ・酵素反応の調節

章末問題

第10章 遺伝子発現とタンパク質合成

1 DNAの構造

 ・グリフィスの実験

 ・アベリーらの実験

 ・ハーシーとチェイスの実験

 ・二重らせん構造

 ・DNA が存在する場所

2 DNAの複製

 ・いつ複製されるのか─細胞周期

 ・どのように複製されるのか─半保存的複製

 ・メセルソンとスタールの実験

3 転 写

 ・複製と転写

 ・mRNA の合成

 ・スプライシング

4 翻 訳

 ・遺伝暗号

 ・タンパク質合成

 ・タンパク質の細胞内輸送

5 遺伝子の発現調節

 ・原核生物の転写調節機構

 ・真核生物の転写調節機構

章末問題

第11章 ヒトの脳と神経系

1 感覚の受容器

 ・刺激の受容から行動まで

 ・視覚器

 ・聴覚器と平衡感覚器

 ・その他の感覚器

2 伝導と伝達

 ・神経の構造

 ・静止電位と活動電位

 ・刺激の強さと興奮

 ・伝導のしくみ

 ・伝達のしくみ

3 神経系

 ・中枢神経と末梢神経

 ・脳

 ・脊 髄

4 効果器

 ・筋肉の種類と構造

 ・その他の効果器

5 ヒト以外の動物の行動

 ・生得的行動

 ・習得的行動

章末問題

第12章 恒常性 Ⅰ

1 恒常性と体液

 ・恒常性

 ・体 液

 ・血 液

 ・血液凝固

 ・赤血球による酸素の運搬

 ・白血球とリンパ液

2 循環系

 ・心 臓

 ・血 管

3 肝臓と腎臓

 ・肝 臓

 ・腎 臓

4 免 疫

 ・免疫に関係する細胞

 ・免疫機構

 ・物理防御

 ・自然免疫

 ・獲得免疫

 ・免疫疾患

章末問題

第13章 恒常性 Ⅱ

1 内分泌系とホルモン

 ・ホルモンとは

 ・外分泌腺と内分泌腺

 ・内分泌系の中枢

 ・内分泌腺の種類

 ・ホルモンとそのはたらき

 ・分泌調節

 ・性周期の調節

 ・浸透圧の調節

2 自律神経系による調節

 ・自律神経系

 ・交感神経と副交感神経

 ・自律神経の拮抗作用

3 内分泌系と自律神経系の協調

 ・血糖値の調節

 ・糖尿病

 ・体温の調節

章末問題

第14章 専門教育への道案内として

1 科学の歴史をたどる

 ・物質の名前の歴史

 ・2つの名前を持つ物質

2 科学の未来を探る

 ・「正しい」は変わる ?!

 ・研究は発想力

 ・専門科目はいくつあるのか?

3 おわりに─科学の真の姿とは

章末問題

章末問題 解答

[ STEP UP ]

・ウイルスは生物? 非生物?

・バクテリアとアーキア

・遺伝子発現による背腹の決定

・核以外の遺伝子による遺伝

・アセチルコリン ―神経伝達物質の作用

[ 観察してみよう! ]

・基礎体温を測ってみよう

・対光反射を実感してみよう

・膝蓋腱反射をやってみよう

・静脈弁をさがしてみよう

・脈拍と血圧を測ってみよう

・尿の色の変化を知ろう

[ 応用編! ワンポイント生物講座 ]

・抗体を応用した実験法

・mRNAの抽出方法

・再生医療 ―ES細胞とiPS細胞

・PCR法の原理

・DNAシークエンサーの原理

・メンデルの「遺伝の法則」が成り立たないケース

・分子標的薬 ―新しい創薬の戦略

・マイクロアレイの原理

・遺伝子の名前


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書籍情報

  • ISBN:9784525054120
  • ページ数:197頁
  • 書籍発行日:2026年3月
  • 電子版発売日:2026年2月28日
  • 判:AB判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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