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薬剤師と腫瘍専門医のための がん薬物療法に役立つ腫瘍循環器診療ポケットブック

  • ページ数 : 330頁
  • 書籍発行日 : 2026年3月
  • 電子版発売日 : 2026年3月19日
¥5,280(税込)
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商品情報

内容

がん治療の進歩に伴い、予後を左右する「腫瘍循環器領域」の重要性が急増しています。本書は、薬剤師をはじめとする医療従事者が、がん薬物療法と循環器管理を両立させるための実践的ポケットブックです。心電図・心エコー・バイオマーカーなどの検査値の読み方から、アントラサイクリン系や分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)などによる心不全、血栓症、不整脈、心筋炎といった合併症の管理法を網羅しました。特に現場で判断に迷う「抗がん薬の減量・休薬・中止・再開」の基準や、循環器治療薬との相互作用を薬剤ごとに詳細に解説しています。

序文

監修にあたって

がん治療の進歩は目覚ましく、かつては「不治の病」であったがんは、今や「克服を目指し、長く付き合う疾患」へと変貌を遂げました。治療技術の向上は多くの福音をもたらしましたが、同時に私たちは新たな課題に直面しています。それが、がん治療に伴う心毒性や血管障害をマネジメントする「腫瘍循環器学(Onco-Cardiology)」の重要性です。

せっかくがんを克服しても、その後に心不全や血栓塞栓症などの心血管疾患によってQOLを損ない、命を落とすことがあってはなりません。またがんの治療が奏功しているにもかかわらず、治療によって心血管疾患を発症したために中断を余儀なくされ、結果としてがんの予後を悪化させてしまう事態も少なくありません。「がんを治すこと」と「心臓を守ること」の両立。これこそが、現代のがん治療において私たちが追求すべき至上命題です。特に高齢化が進むわが国では、もともと心疾患を抱えるがん患者も多く、治療開始前からの緻密なコントロールが不可欠となっています。こうしたパラダイムシフトの中で、薬剤師の役割もまた劇的な変化を遂げました。近年の薬機法改正やリフィル処方箋の導入、専門医療機関連携薬局やかかりつけ薬剤師の誕生に見られるように、薬剤師には「薬を正しく渡すこと(対物業務)」を超え、「患者の生活と治療を継続的に見守る(対人業務)」ことが求められています。がん治療薬の進歩と複雑化が進む今、副作用の初期サインをいち早くキャッチし、適切な受診勧奨や医師へのフィードバックを行う薬剤師は、治療の安全性を担保する「門番」であり、患者に最も近い「健康のパートナー」にほかなりません。

本書は、多忙な臨床現場で薬剤師が即座に参照できるよう、実践的な視点で編纂いたしました。循環器の基礎知識や心血管合併症への対応の仕方、休薬・再開の判断基準については第一線の循環器医に、また腫瘍薬と循環器治療薬との相互作用やがん治療薬特有の心血管合併症については、がん診療の最前線であるがんセンターやがん研有明病院、大学病院などのエキスパート薬剤師の方々に執筆を依頼しました。

本書が、病院・薬局を問わず、がん患者を支えるすべての薬剤師にとっての羅針盤となることを願っています。患者さんががんを乗り越えたその先の人生を、健やかな心臓と共に歩んでいけるよう、共に知恵を出し合い、手を取り合っていきましょう。最後に本書を編集していただいた岡亨先生と高木麻里先生、ならびにご執筆いただいた多くの先生方に心より感謝申し上げます。


2026年1月

国際医療福祉大学教授、東京大学名誉教授・特任教授
小室一成

目次

Ⅰ 薬剤師の役割

1.腫瘍循環器領域における薬剤師の重要な役割

Ⅱ 腫瘍循環器診療に役立つ循環器検査の基礎知識

1.心電図

2.バイオマーカー

3.心エコー図の読み方

4.心臓MRI、CT、核医学

5.心筋生検の読み方:基礎知識とアドリアマイシン心筋症、心筋炎の病理像の解説

6.下肢静脈エコーの読み方

Ⅲ 心血管合併症への対応

1.高血圧

2.血栓症

3.心不全

4.不整脈

5.心筋炎

6.肺高血圧

7.末梢動脈疾患(動脈硬化性疾患)

8.がん性心タンポナーデ

Ⅳ がん治療薬の減量・休薬・中止・再開の判断

1.がん治療関連心血管毒性とがん治療薬継続の可否

Ⅴ がん治療薬と循環器治療薬との相互作用

1.がん治療薬とDOACとの相互作用

Ⅵ がん治療薬分類別心血管合併症

1.アルキル化薬

2.代謝拮抗薬

3.微小管阻害薬

4.白金製剤

5.トポイソメラーゼ阻害薬

6.分子標的薬(高分子抗体)

7.分子標的薬(低分子化合物)

8.ホルモン療法薬

9.免疫調整薬

10.免疫チェックポイント阻害薬

11.再生医療等製品(CART細胞療法)

12.その他(支持療法薬・緩和領域)

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書籍情報

  • ISBN:9784765320887
  • ページ数:330頁
  • 書籍発行日:2026年3月
  • 電子版発売日:2026年3月19日
  • 判:B6変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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