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レジデントノート増刊 Vol.28 No.2 抗菌薬選択スタートナビ 研修医が必要なことだけ覚える!

  • ページ数 : 261頁
  • 書籍発行日 : 2026年3月
  • 電子版発売日 : 2026年3月26日
¥5,170(税込)
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商品情報

内容

研修医が迷わず自信をもって抗菌薬選択をする判断軸が身につく!
研修医がまず知っておきたいことから,迷わず自信をもって抗菌薬選択をする判断軸が身につく!セフトリアキソンを基準に抗菌薬を整理し,外来,病棟,救急,集中治療室など,様々な臨床場面での処方の考え方・使い方を学べる1冊です.

序文

夜間救急当直.救急車のサイレンが鳴り響き,搬送されたのは70代男性.発熱38.8 ℃,脈拍116回/ 分,血圧は90 mmHg台に低下している.呼吸も浅く速く,額には冷や汗を認める.「重症感染症かもしれません!」救急隊の報告が終わらぬ間に,「先生,早く指示をお願いします!」とややきつい口調であなたを一瞥しながら看護師が酸素投与と採血の準備をはじめる….

あなたは初期研修医.同じ当直帯業務にあたっている上級医は別の重症患者の対応中のため,初期対応の判断はあなたに委ねられた.

「とりあえず,血液培養を2セット採取,細胞外液で輸液を開始します!」

少し前の勉強会で習ったことを口から発したが,それ以上何をしたらいいのかわからない.「感染臓器はどこだ?尿路か,呼吸器か,胆嚢か?起因菌を推定した初期治療を心がけなさいと言われたことがあるが,皆目見当がつかない…」頭のなかで必死に推論するものの,思考はすぐに行き詰まる.「あぁ,もっと感染症の勉強をしておくんだったなぁ」,そう思いながら,やむなく,昨日のカンファレンスで提示された症例で上級医が処方していた抗菌薬を思い出しながらオーダーしたのだった…

すべての研修医がこのような体験をしたことがあるのではないでしょうか.抗菌薬選択は感染症患者の予後を決定づける重要な因子です.頭のなかの抗菌薬リストがバラバラな知識の断片に過ぎないと,どの薬剤を第一選択にすべきか自信がもてないのも当たり前です.

抗菌薬の世界は奥深く,非常に複雑です.外来,病棟,救急,集中治療室――感染症は診療科を問わず発生するため,あらゆる臨床場面で抗菌薬を選択する能力が求められます.感染症の診断・治療はすべて感染症専門医に任せておけばいいという考え方もあるかもしれませんが,日本の診療環境でそのような状況をつくり出すことは到底無理であり,だからこそすべての臨床医が抗菌薬処方に精通しておく必要があるわけです.とはいえ,抗菌薬は種類も数も膨大,治療対象の微生物も薬剤耐性パターンも多様ですべて覚えきれないというのが率直な感想だと思います.さらに,患者背景・基礎疾患,臓器障害の程度,薬物相互作用など,抗菌薬選定プロセスには多くの変数が絡み合います.よく勉強している研修医でさえ,頭では理解しているかもしれませんが,いざ目の前に患者さんがいる実際の診療現場では判断に迷い,ベストな選択を下すのは容易ではありません.本書は,そんな不安を抱えた研修医のためにつくられました.抗菌薬を勉強するための類書は多数発行されているため,本書ではすべての抗菌薬を網羅することはいたしません.

「初期研修医がまず現場で必要とする知識」

「判断に迷いやすい状況を突破する思考法」

現場で即応できる判断力を養うことを目的に,あえてこのようなポイントに焦点を絞り,徹底的な基礎鍛錬をしていただくことを念頭に構成しました.ページをめくれば,前半では代表的な抗菌薬が臨床的視点から整理されています.中盤では,病棟・外来での実際の症例をふまえながら,なぜその薬を選んだのか,なぜほかの選択肢は除外されたのかが明快に示されています.さらに後半では抗菌薬の選び方にかかわるよくある疑問に対する解説をしていただきました.

執筆陣は,感染症診療の第一線で研修医と向き合ってきた経験豊富な指導者たちです.著者たちが日常診療で実践している思考プロセスを追体験しながら,あなたは「考える力」を手にしていきます.それは,臨床経験とリンクさせることで,どの診療科に進んでも使える普遍的な武器になることでしょう.

抗菌薬を正しく使うことは,目の前のあなたの患者を救うだけでなく,薬剤耐性菌の出現・拡大を防ぎ,未来の医療を守ることにもつながります.決して誇張した表現ではありません.あなたの抗菌薬選択が次世代の命を救えるか否かにかかわってくるのです.

本書を読み終えたとき,あなたは抗菌薬を賢く,安全に,そして自信をもって使いこなす力が身についているはずです.初期対応で必要な判断軸を手に入れることで,夜間当直を恐れることもなくなるでしょう.さあ,この一冊とともに,抗菌薬の世界へ踏み出してください.現場で戦う力を身につけ,あなたの診療を変える旅をはじめましょう.


2026年2月

岡山大学学術研究院医歯薬学域 感染症学分野
萩谷英大

目次

第1章 セフトリアキソンと比べて覚える必須抗菌薬3選

1. 抗菌薬学習の登竜門 まずはセフトリアキソンを覚えよう!【萩谷英大】

2. β-ラクタム系抗菌薬【萩谷英大】

3. マクロライド系抗菌薬【藤谷好弘】

4. キノロン系抗菌薬(フルオロキノロン) セフトリアキソンとの比較を踏まえた臨床的使い方【横田恭子】

第2章 その他の知っておきたい抗菌薬

1. 抗MRSA薬の使い分け バンコ・ダプト・リネゾリドをどう選ぶ? 初期対応で迷わないためのポイント【椋田権吾】

2. テトラサイクリンの使いどころ【福島伸乃介】

3. アミノグリコシド系抗菌薬の使いどころ【奥野修平,安達英輔】

4. ST合剤の使いどころ【吉野友祐】

第3章 疾患・病態ごとの抗菌薬の使い方 〜病棟編

1. 市中肺炎・院内肺炎【関 雅文】

2. 尿路感染症(市中・院内発症)【藤田浩二】

3. カテーテル関連血流感染症(CRBSI)【小倉薫平】

4. 胆嚢炎・胆管炎【北川浩樹】

5. 髄膜炎(市中・院内発症)【佐藤達哉】

第4章 疾患・病態ごとの抗菌薬の使い方 〜外来編

1. 咽頭炎【関 雄太郎,中村(内山)ふくみ】

2. 膀胱炎【大重和樹】

3. 蜂窩織炎・外傷・動物咬傷【中西俊就】

第5章 抗菌薬の選び方にかかわるあれやこれやの疑問にお答えします!

Q1. 初期治療の選択はどうしたらよいですか?【鈴木康大】

Q2. アンチバイオグラムってどうやって使うんですか?【鈴木 哲,富樫篤生】

Q3. 感受性検査ってどうやって行われているんですか?【兒島裕樹,原田壮平】

Q4. バイオアベイラビリティって何ですか?【真鍋洋平】

Q5. 腎機能障害時の調整ってどうやればいいですか?【小田川誠治,羽田野義郎】

Q6. 投与時にローディングするべき抗菌薬を教えてください【石郷友之】

Q7. 抗菌薬の併用療法が推奨される場面ってどんなときですか?【北浦 剛】

Q8. 抗菌薬の投与期間って,どうやって決めていますか?【汐田航平】

Q9. 各疾患における治療効果判定の方法を教えてください【菅野芳明】

Q10. 点滴治療から内服薬への切り替えタイミングの目安はありますか?【石金正裕】

Q11. 覚えておくべき内服抗菌薬のレパートリーを教えてください【木原久文,末盛浩一郎】

Q12. ピペラシリン・タゾバクタムってなんでよく処方されているんですか?【柿内聡志】

Q13. β-ラクタムアレルギー=β-ラクタム禁忌なの?【梶田志保】

Q14. 感染症以外にCRPが上がる病態を教えてください【山田晴士】

Q15. 血液培養陽性の患者さんは全例で陰性化確認をした方がいいですか?【藤原辰也】

Q16. 誤嚥性肺炎の治療選択について教えてください【中村信元】


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書籍情報

  • ISBN:9784758127509
  • ページ数:261頁
  • 書籍発行日:2026年3月
  • 電子版発売日:2026年3月26日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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