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- こだわる! 神経ブロック 頭頚部・体幹
商品情報
内容
神経ブロックを断片的な手技ではなく、臨床で使える「構造」として理解する――大好評「こだわる!」シリーズは頭頚部・体幹編でついに完結.上肢・下肢編の徹底的な追求姿勢はそのままに、より高度な判断と精密な手技が要求される領域を網羅的に解説.機能解剖の再確認から超音波画像の深い読解、穿刺の実際、最新のエビデンス考察まで、一つひとつのブロックを極限まで掘り下げた.シリーズの到達点となる本書は、知識を確実に臨床で使える「構造」へと昇華させる,臨床を究めたい医療者必携の一冊です.
序文
序文
上肢編,下肢編に続き,本書「頭頚部・体幹編」を刊行することができました.本シリーズは,初心者から上級者まで,神経ブロックに携わるすべての臨床医が,知識を確かめ,理解を深め,日々の実践を見直す際に手に取ることのできる一冊を目指して編んできました.本書は,その三部作の最終巻にあたります.
頭頚部の神経ブロックは,これまで主としてペインクリニック領域で発展してきた手技であり,周術期の区域麻酔としては今後さらなる広がりが期待される分野です.解剖学的理解と慎重な手技が求められる一方で,適切に用いられれば患者に大きな利益をもたらします.一方,体幹の神経ブロックは,超音波技術の進歩とともに急速に発展し,多様な手技が提案されてきました.名称の統一や適応の検討も進むなかで,手術の低侵襲化や抗血栓薬使用の増加など,臨床環境も大きく変化しています.蓄積されつつある臨床研究や解剖学的研究の成果を踏まえ,時代に即したブロックの選択と確かな手技の実践が求められています.
頭頚部および体幹のブロックは,いずれも適切に実施されれば術後鎮痛の質を高め,患者の回復を支える重要な役割を担います.本書では,ブロックの歴史的背景から解剖学的基盤,各手技の実際,さらに合併症の予防と対応に至るまでを体系的にまとめました.三部作を通して私たちが大切にしてきたのは,「小さなことにこだわる姿勢」です.体位のわずかな違い,プローブの角度,針先の微調整,局所麻酔薬の広がりの評価―その一つ一つの積み重ねが,安全性と成功率を高め,最終的には患者の満足へとつながります.日常診療のなかで当たり前に行っている手技を,あらためて丁寧に見つめ直す契機となれば幸いです.
本書は,各分野に精通するエキスパートの先生方のご尽力によって完成いたしました.基礎から応用,そして臨床への橋渡しまで,惜しみなく知見をご提供くださった執筆者の先生方に,心より感謝申し上げます.また,本シリーズを通して監修・ご指導を賜りました山蔭道明教授,編集方針を丁寧に汲み取り支えてくださいました中外医学社の上岡里織様,笹形佑子様に深く御礼申し上げます.さらに,画像作成に際し優れた超音波装置をご提供くださいましたコニカミノルタジャパンの堀章大様をはじめ,ご協力いただいたすべての皆様に心より感謝申し上げます.
本書が読者の皆様の診療の一助となり,神経ブロックのさらなる発展と安全な実践につながることを願っております.
2026年3月
札幌医科大学医学部麻酔科学講座
澤田 敦史
村木 真美
目次
CHAPTER 1 頭頚部 解剖,歴史,ブロック解説
SECTION 1 頭頚部の解剖 〈渡辺邦太郎〉
1.頭頚部の神経支配
2.三叉神経の臨床解剖
3.頚神経叢の臨床解剖
4.星状神経節の臨床解剖
SECTION 2 歴史 頭頚部のブロック 〈澤田敦史〉
1.総説
2.超音波を用いた頚神経叢ブロックの歴史
3.超音波を用いた星状神経節ブロックの歴史
4.超音波を用いた三叉神経ブロックの歴史
5.超音波を用いた大後頭神経ブロックの歴史
SECTION 3 頭皮神経ブロック 〈茶木友浩〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表ランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.文献考察
コラム 頭皮神経ブロックの適応症例は? 〈茶木友浩〉
SECTION 4 上顎神経ブロック 〈村木真美〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表ランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.文献考察
SECTION 5 下顎神経ブロック 〈村木真美〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表ランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.文献考察
SECTION 6 眼窩下神経ブロック 〈澤田龍治〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖(画像)
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.文献考察
SECTION 7 オトガイ神経ブロック 〈澤田龍治〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.文献考察
SECTION 8 星状神経節ブロック 〈大石理江子 小原伸樹〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.カテーテル挿入のポイント
13.文献考察
SECTION 9 頚神経叢ブロック 〈中島邦枝〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真 外側からのアプローチ方法
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬液投与のポイント
12.カテーテル挿入のポイント
13.文献考察
CHAPTER 2 体幹 解剖,歴史,ブロック解説
SECTION 1 臨床解剖 体幹 〈澤田敦史〉
1.胸壁の解剖と神経支配
2.腹壁の解剖と神経支配
SECTION 2 歴史 体幹のブロック 〈中本達夫〉
1.総説
2.局所麻酔薬の発見と区域麻酔
3.腹壁筋弛緩法としての体幹神経ブロック
4.疼痛コントロール法としての体幹神経ブロック
5.ランドマーク法から超音波ガイド法への変遷
6.超音波ガイドネイティブな神経ブロック法の台頭
7.体幹神経ブロックの普及と命名法統一のトレンド
8.体幹神経ブロックの将来
SECTION 3 傍脊椎ブロック 〈武田泰子〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
【肋間アプローチ】
6.穿刺時の写真
7.超音波解剖
【傍矢状アプローチ】
8.穿刺時の写真
9.超音波解剖
【傍椎弓アプローチ】
10.穿刺時の写真
11.超音波解剖
12.描出のポイント
13.穿刺のポイント
14.薬剤投与のポイント
15.カテーテル挿入のポイント
16.文献考察
SECTION 4 肋間神経ブロック 〈津久井亮太〉
1.総説
2.解剖
3.効果範囲
4.適応
5.合併症
6.体位
7.体表のランドマーク
8.穿刺時の写真
9.超音波解剖
10.描出のポイント
11.穿刺のポイント
12.薬液投与のポイント
13.文献考察
コラム 肋間神経ブロックの失敗しないコツは? 〈津久井亮太〉
SECTION 5 胸筋神経ブロック 〈村田寛明〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.文献考察
SECTION 6 前鋸筋面ブロック 〈新田麻子〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.穿刺時の写真
7.超音波解剖
8.描出のポイント
9.穿刺のポイント
10.薬剤投与のポイント
11.カテーテル挿入のポイント
12.文献考察
SECTION 7 腹直筋鞘ブロック 〈田中暢洋〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬液投与のポイント
12.カテーテル挿入のポイント
13.文献考察
SECTION 8 腹横筋膜面ブロック 〈藤野隆史 川越いづみ〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.カテーテル挿入のポイント
13.文献考察
SECTION 9 腸骨鼠径・腸骨下腹神経ブロック 〈酒井規広〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.超音波解剖
8.穿刺時のプローブの位置
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.局所麻酔薬投与のポイント
12.文献考察
SECTION 10 腰方形筋ブロック 〈吉田敬之〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.文献考察
SECTION 11 傍胸骨肋間筋面ブロック 〈中澤圭介〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.解剖
8.穿刺時の写真
9.超音波解剖
10.描出のポイント
11.穿刺のポイント
12.薬液投与のポイント
13.文献考察
SECTION 12 脊柱起立筋面ブロック 〈大西詠子〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.薬剤投与のポイント
12.カテーテル挿入のポイント
13.文献考察
SECTION 13 仙骨硬膜外ブロック 〈秦 彬子 佐藤 慎〉
1.総説
2.効果範囲
3.適応
4.合併症
5.体位
6.体表のランドマーク
7.穿刺時の写真
8.超音波解剖
9.描出のポイント
10.穿刺のポイント
11.(超音波補助下での)薬液投与のポイント
12.カテーテル挿入のポイント
13.文献考察
コラム 硬膜外ブロックはもう必要ない? 〈菊池 賢〉
CHAPTER 3 Clinical Questionsに応える
SECTION 1 局所麻酔薬中毒 〈上坂 司〉
CQ1-1 局所麻酔薬中毒の診断
CQ1-2 局所麻酔薬中毒の予防
CQ1-3 局所麻酔薬中毒の治療と対応
SECTION 2 小児における体幹の区域麻酔 〈吉野 淳〉
CQ2-1 小児の神経ブロックの経験がありません.正直怖いです.全身麻酔だけではダメでしょうか?
CQ2-2 ブロック針は何を使ったらよいのでしょうか?
CQ2-3 ブロックは術前・術後どちらが安全で効果的なのでしょうか?
CQ2-4 小児の体幹末梢神経ブロック,まずどのブロックから始めたらよいですか?おすすめは?
CQ2-5 小児心臓外科でブロックは必要でしょうか?
CQ2-6 小児外科開胸または胸腔鏡手術でのPNBは?
SECTION 3 M-TAPAとは何か? 〈相川勝洋〉
CQ3-1 M−TAPAとは何か?
CQ3-2 M−TAPAの作用メカニズムは?
CQ3-3 M−TAPAの今後の展望は?
SECTION 4 体幹ブロックに関する臨床研究とカダバー研究 〈澤田敦史〉
CQ4-1 超音波ガイド下神経ブロックに関するカダバーサージカルトレーニングについて知りたい
CQ4-2 超音波ガイド下神経ブロックにおいてカダバー研究が果たす役割について知りたい
CQ4-3 新しい神経ブロックに関する臨床研究とカダバー研究の結果が相反する場合はどのように解釈すればよいですか?
コラム 体幹ブロックと局所浸潤麻酔の鎮痛効果の違いは? 〈村木真美〉
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書籍情報
- ISBN:9784498056220
- ページ数:206頁
- 書籍発行日:2026年4月
- 電子版発売日:2026年4月14日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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