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- JRC蘇生ガイドライン2025に基づく 新生児蘇生法テキスト[Web動画付] 第5版
商品情報
内容
第5版では,分娩室に掲示され蘇生現場で利用することを念頭に,JRCアルゴリズム2025年版を現場において必要な情報に限定したうえでスリム化。蘇生の「救命の流れ」「安定化の流れ」に沿って構成も一新し,「PBLSとの違い」などの新規項目も加え,より理解しやすく使いやすい内容へと更新した。ストリーミング動画(QRコード)や講習会のスライド・問題集も掲載。分娩に携わるすべての医療従事者必携の書。
序文
序文
本書は,国際蘇生連絡委員会(ILCOR)による最新の科学的根拠(CoSTR 2025)を受け,日本蘇生協議会(JRC)と日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法委員会が,わが国の医療実情に合わせて策定した「JRC蘇生ガイドライン2025」に基づき,5年ぶりに全面改訂されました。
1990年代以降,世界の蘇生科学は急速な発展を遂げてきましたが,日本における新生児蘇生法(NCPR)普及事業は,諸外国に遅れて2007年に開始されました。以来,私たちは「すべてのお産に,赤ちゃんの初期蘇生ができるスタッフが少なくとも1人立ち会う体制」の整備を一貫した目標に掲げてまいりました。本テキストは,その教育・実践の要となる一冊です。また,2015年版よりWEBでの無料公開を開始した英語版テキストは,ILCORに未加盟のアジア諸国(モンゴルやネパール等)における蘇生教育の普及にも寄与しています。
第5版となる今回の改訂では,「エビデンスに基づく最新知見の導入」と「現場での実践しやすさ(簡略化)」の両立を追求しました。CoSTR 2025で示されたアルゴリズムは,2020年版からの変更はありません。新生児仮死の病態に鑑み,気道開通,呼吸補助,循環補助,薬物投与の順で進める基本手順や,蘇生・安定化の流れにおける評価と介入についても,これまでの枠組みを維持しています。
一方で,適切な蘇生には役割分担が不可欠です。わが国では,リスクの低い分娩において,新生児担当者が看護師または助産師1名である場合が多いという実情を考慮し,今回の改訂では「応援要請」の重要性をより強調しました。あわせて,臨床現場での使いやすさを意識し,アルゴリズムのスリム化と視認性の向上を図っています。
新生児蘇生は,わずか数十秒の適切な処置がその子の生涯を左右する極めて重要な医療行為です。日本では小児科医以上に,産科医,助産師,看護師が蘇生の第一線に立つ場面が多く,多職種が共通のアルゴリズムを共有する意義は極めて大きいと言えます。
現在,病院前救急の分野では,胸骨圧迫の質を高め,中断時間を極限まで短縮する「HighPerformance CPR」(米国シアトル発祥)の概念が国内でも急速に浸透しています。NCPRにおいても,今後5年間で「High Performance NCPR」の概念整理と普及を目標に,講習会事業を推進していく所存です。
本書を通じて最新の知識と技術が広く普及し,わが国で誕生するすべての赤ちゃんが,安全で質の高い蘇生を受けられる体制がさらに強固なものとなることを切に願います。
最後に本書を作成するにあたり,執筆者以外に新生児蘇生法委員会委員を中心としたワーキンググループの委員,新生児蘇生法普及事業事務局(栗田真貴女史,矢野裕子女史,森谷磨衣女史,志村絵梨奈女史),およびメジカルビュー社に感謝いたします。
2026年2月20日
日本周産期・新生児医学会 新生児蘇生法委員会 委員長
細野茂春
目次
1章 新生児蘇生法とは
1. 新生児蘇生法(Neonatal Cardio-Pulmonary Resuscitation;NCPR)普及プロジェクト
2. GRADEによるエビデンスの確実性と推奨レベルの評価
3. CoSTR 2025に基づく日本版新生児蘇生ガイドライン2025の主な改正点
2章 新生児蘇生法の実際(救命の流れ)
1. 新生児蘇生に必要な基礎知識
Ⅰ 新生児蘇生に必要な解剖
Ⅱ 出生時の呼吸循環生理
2. NCPRのアルゴリズム
Ⅰ NCPRのアルゴリズム
Ⅱ アルゴリズムにおける評価
Ⅲ NCPRアルゴリズムの理論的背景
(一次性無呼吸と二次性無呼吸の認識)
3. 新生児蘇生法の対象
4. PBLS(小児蘇生法)との違い
Ⅰ PBLSの基本
Ⅱ PBLSとNCPRの主な違い
・新生児蘇生
STEP0 チームメンバーによるブリーフィング
Ⅰ ブリーフィングとは
Ⅱ ブリーフィングの実際
Ⅲ 有効なブリーフィングによって期待できること
STEP1 出生直後の児の状態評価
STEP2 ルーチンケア
Ⅰ 保温
Ⅱ 気道開通
Ⅲ 皮膚乾燥
Ⅳ さらなる評価
STEP3 蘇生の初期処置
Ⅰ 保温
Ⅱ 体位保持
Ⅲ 気道開通(胎便除去を含む)
Ⅳ 皮膚乾燥
Ⅴ 刺激
STEP4 蘇生の初期処置後の評価
Ⅰ 呼吸と心拍のチェック
Ⅱ パルスオキシメータの装着
Ⅲ 心電図モニタ
Ⅳ 心拍の評価の実際
Ⅴ 救命の流れと安定化の流れの分岐点
STEP5 人工呼吸
Ⅰ 人工呼吸
Ⅱ 声門上気道デバイス
Ⅲ 気管挿管
STEP6 人工呼吸の効果の評価と次の処置
Ⅰ 人工呼吸後の評価方法
Ⅱ 人工呼吸がうまくいかない場合の原因と対策
STEP7 胸骨圧迫
Ⅰ 胸骨圧迫の開始
Ⅱ 胸骨圧迫の方法
Ⅲ 効果判定
Ⅳ 胸骨圧迫時の酸素投与とその減量
STEP8 薬物投与
Ⅰ 薬物投与の適応
Ⅱ 薬物投与経路
Ⅲ 新生児蘇生に使われる薬物
Ⅳ 蘇生において有効な薬物投与を行うための準備
3章 新生児蘇生法の実際(安定化の流れ)
1. 呼吸の安定化
Ⅰ 評価
Ⅱ 行動
2. 蘇生後のケアと観察
Ⅰ 一貫した体温管理
Ⅱ 呼吸・循環管理
4章 新生児蘇生法のその他の推奨
1. 血糖管理
2. 臍帯管理
Ⅰ 臍帯管理の用語の整理
Ⅱ 正期産児や後期早産児の臍帯管理
Ⅲ 早産児の臍帯管理
Ⅳ 臍帯管理法の手技
3. 低体温療法
Ⅰ 低体温療法の適応基準
Ⅱ 冷却の方法と復温
Ⅲ 冷却による副作用
Ⅳ フォローアップ
Ⅴ 標準的適応以外における低体温療法と体温管理
4. 早産児
Ⅰ 保温
Ⅱ 努力呼吸のある児に対する持続的気道陽圧(CPAP)療法
Ⅲ 人工呼吸,酸素濃度
5. 新生児蘇生に関するその他の推奨
Ⅰ ビデオ喉頭鏡
Ⅱ 人工呼吸時のモニタリング
Ⅲ 意図しない低体温新生児の復温
Ⅳ 蘇生時の家族の立ち会い
5章 新生児蘇生法をより活用するために
1. NCPRの歴史
Ⅰ 21世紀初頭のわが国での新生児蘇生に関する課題
Ⅱ NRPの受講体験
Ⅲ ILCORの新生児部会への接近
Ⅳ 厚労科研事業による日本版新生児蘇生法の普及活動の準備
Ⅴ なぜ日本周産期・新生児医学会の学会事業としてNCPR事業が始まったか?
Ⅵ ILCORのCoSTR 2005を受けてのNCPR事業の開始
2. 新生児蘇生におけるチームワーク
Ⅰ 出生前:情報の共有・リスク予期・役割分担
Ⅱ 出生後:状況認識・コミュニケーション・リーダーシップ
Ⅲ 蘇生後:デブリーフィング
Ⅳ その他:蘇生中の心理的要因・援助行動・チームの安全
3. NCPRにおける継続学習と実践トレーニング(OJT)の必要性
Ⅰ 資格のその先にある「態度」と「実践」
Ⅱ 継続学習
Ⅲ 実践トレーニング(OJT)
講習会講義資料
問題集
一般社団法人日本周産期・新生児医学会新生児蘇生法(NCPR)普及事業について
索引
利益相反(COI)リスト
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書籍情報
- ISBN:9784758323567
- ページ数:242頁
- 書籍発行日:2026年4月
- 電子版発売日:2026年4月16日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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