フローチャートでわかる健康診断の要精査対応 

  • ページ数 : 172頁
  • 書籍発行日 : 2026年4月
  • 電子版発売日 : 2026年4月21日
¥3,960(税込)
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商品情報

内容

やりすぎでも物足りなくもない,適切な「健診異常で要精査」への対応がわかる!
僻地診療所や大学病院の人間ドックなどで健康診断の診察から健診後の対応まで関わってきた筆者が、その数々の経験と反省から見えてきた「要精査」の対応方法のパターンをまとめました.健診異常のうち「無症状で基礎疾患がほぼない健康な住民」に絞り,信頼できるエビデンスと現場で実際にどうしているかをバランスよく解説しています.各章冒頭には健診異常にたいしてどの様に対応を進めるかをシンプルに示したフローチャートを掲載.「今なにをすべきか」を明確に示し, 日々の外来診療の心強い味方となる一冊です.

序文

はじめに


総合診療専門医としての後期研修が始まった医師3年目.健康診断で「要精査(要精密検査,要再検査)」となった患者さんの対応に強い苦手意識がありました.軽度の肝機能障害に対して,教科書に書いてある検査項目を隅から隅までオーダーした日の,指導医の困り顔は今でも忘れません.逆に必要最小限の検査をしようするあまり,必要な項目が抜けて患者さんにご迷惑をおかけした苦い思い出も1回や2回ではありません.

そんな数々の反省を繰り返す中で,「要精査」の対応方法のパターンが見えてきました.私と同じように「健康診断で要精査」を苦手としている先生がいるのではないかと思い,スライドにまとめてスライド共有サービスAntaa Slideに投稿したところ,想像以上の反響をいただきました.本書はAntaa Slideに投稿したスライドを,書籍としてまとめ直した内容になっています.

私は北海道で総合診療専門医,家庭医療専門医を取得し,現在は都内の大学病院を中心に診療している総合診療医です.北海道では僻地診療所で,自治体と健康診断の受診率向上に取り組み,診察から健診後の対応までを経験しました.現在は大学病院の人間ドックや,診療所での住民健診を中心に健康診断に関わっています.

そんな私の外来に欠かせないのが,Antaa Slideに投稿している自らのスライドです.検査項目が抜けていないか確認したり,治療目標の確認を行ったりと,スライドを見ない日はないほど,助けられながら診療を行っています.本書はAntaa Slideの内容に,実臨床を意識した具体的な解説を加えて作成しました.ぜひ皆さんも本書を横に置き,外来の合間にフローチャートを確認しながら診療を進めていただければと思います.私自身がそうであったように,今よりも正確で,抜かりのない診療が行えることを約束します.

スライドは健康診断後の外来を担当し始めた若手医師の他に,担当患者の検査異常がみつかった各科の専門医や,慢性疾患の学び直しを目的としたベテランの先生にもご好評をいただいています.本書もスライド同様に年次,専門科を問わずお役に立てる内容を意識して執筆いたしました.

最後に,困り顔をしながらも根気強く指導していただいた指導医の先生方,本書の構想段階から確認作業に至るまで付き合ってくれた同僚の先生方,外来通院を通じてたくさんの学びをくれた患者さんのおかげで本書の完成に至りました.改めて感謝申し上げたいと思います.


2025年12月

順天堂大学医学部総合診療科学講座
湯浅 駿

目次

1 肝機能障害

肝機能障害のフローチャート 

1 初回検査 3

2 AST,ALT↑(肝細胞障害パターン) 

3 ALP,γ-GTP↑(胆汁うっ滞性パターン)

4 γ-GTP単独↑ 

5 脂肪肝,アルコール性肝障害,薬剤性肝障害の確認 

6 経過が矛盾する場合 

【コラム】有病率を意識した鑑別 

2 高血圧 

高血圧のフローチャート   

1 薬物療法 

2 二次性高血圧の確認 

3 3種類の降圧薬併用も降圧目標に達していない 

▶生活習慣の改善 

▶動脈硬化リスク因子の確認 

▶降圧目標 

▶降圧薬の内服タイミング 

【コラム】予防医療 

3 糖尿病 

糖尿病のフローチャート   

1 診断基準 

2 検査 

3 インスリン分泌・抵抗性の評価 

4 薬物療法 

▶生活習慣の改善 

▶合併症の確認 

▶細小血管合併症 

▶大血管合併症 

▶悪性腫瘍 

▶その他の合併症 

▶血糖コントロール目標 

▶二次性糖尿病 

【コラム】がん検診 

4 脂質異常症 

脂質異常症のフローチャート   

1 続発性脂質異常症の確認 

2 家族性高コレステロール血症の確認 

3 二次予防 

4 高リスクの併存症 

5 リスクの確認 

6 薬物療法 

▶生活習慣の改善 

▶動脈硬化リスク因子の確認 

▶低〜中リスクに対するスタチン 

▶高TG血症の対応 

5 貧血 

貧血のフローチャート   

1 血液検査 

2 RPIの計算

3 RPI>2 

4 小球性貧血 

5 正球性貧血 

6 大球性貧血 

▶知っておくべき疾患 

6 高尿酸血症 

高尿酸血症のフローチャート   

1 二次性高尿酸血症の確認 

2 生活習慣の改善 

3 薬物療法の適応 

4 無症候性高尿酸血症 

5 薬物療法 

▶痛風発作中のアロプリノール 

▶CKDに対しての尿酸降下薬 

7 骨粗鬆症 

骨粗鬆症のフローチャート   

1 検査,診断基準 

2 続発性骨粗鬆症の確認 

3 薬物療法の適応 

4 薬物療法 

▶生活指導 

▶歯科治療時の対応 

▶ビスホスホネートの投与期間 

【コラム】健診? 検診? 

8 尿潜血 

尿潜血のフローチャート   

1 尿沈渣 

2 糸球体性血尿の確認 

3 尿路上皮がんのリスク 

4 腎膀胱エコー,尿細胞診 

▶知っておくべき疾患 

▶肉眼的血尿 

【コラム】Shared decision making 

9 蛋白尿 

蛋白尿のフローチャート   

1 再検査 

2 起立性蛋白尿の評価 

3 原因検索 

4 腎硬化症,糖尿病性腎症の疑い 

5 腎臓内科へ紹介 

▶尿試験紙で検出できる尿蛋白 

▶尿蛋白(±)の対応 

10 ピロリ菌 

ピロリ菌のフローチャート   

1 感染診断 

2 除菌治療 

3 除菌判定 

4 除菌後 

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書籍情報

  • ISBN:9784498010345
  • ページ数:172頁
  • 書籍発行日:2026年4月
  • 電子版発売日:2026年4月21日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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