子宮頸部病理・コルポスコピーの手引き

  • ページ数 : 376頁
  • 書籍発行日 : 2026年5月
  • 電子版発売日 : 2026年5月7日
¥16,500(税込)
m3.com 電子書籍ポイント: 最大 900pt ( 6 %)
m3ポイント:1%相当
point-info
今すぐ立ち読み
今すぐ立ち読み

商品情報

内容

日本婦人科腫瘍学会子宮頸部病理・コルポスコピー小委員会のエキスパートにより,子宮頸がんをはじめとする子宮頸部病変の発症機序,ヒトパピローマウイルス(HPV)感染,細胞診・組織診,がん検診,コルポスコピー所見評価と質保証,さらに子宮頸部円錐切除術や子宮頸部蒸散術の実際まで完全網羅。豊富なコルポスコピー像、細胞像、組織像により、子宮頸部病変のスクリーニング,診断,治療のポイントが明快にわかる。実臨床の力強い味方となる婦人科医必携の1冊。

序文


日本では,子宮頸がんの予防は現在も重要な公衆衛生上の課題の一つであり,継続的な対応が求められています。欧米の先進諸国では,検診体制の整備とヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの普及により,子宮頸がんの罹患率・死亡率は減少傾向を示しています。一方,わが国においては,こうした取り組みの成果が人口全体として十分に反映されているとはいいがたく,今後も前がん病変から浸潤癌に至るまで,幅広い子宮頸部病変に対する適切な診療が引き続き重要であると考えられます。

このような状況を踏まえると,子宮頸部腫瘍を診療対象とする医師に対する体系的な教育の重要性は,今後ますます高まるものと思われます。子宮頸部腫瘍の診療には,その自然史や分子生物学的機構,細胞診・組織診,HPV感染に関する知識に加え,検診の意義と限界,さらに子宮頸部円錐切除術や子宮頸部蒸散術の特徴,手技そのものに対する理解が求められます。これらを正しく理解したうえで,患者に対して疾患の説明を行い,適切な経過観察や治療選択肢を提示できる能力が必要です。また,患者の心理的側面にも配慮しながら,検査や診療の質を担保するための知識を備えることも重要です。すなわち,コルポスコピストとは,単に子宮頸部を観察し生検を行う医師ではなく,包括的な診療能力を有する専門家であることが求められます。

こうした背景の下,2022年3月に日本婦人科腫瘍学会内に「子宮頸部病理・コルポスコピー小委員会(Committee on Colposcopy and Cervical Pathology;CCCP)」が設立されました。本委員会は,シニアメンバーと公募により選出された若手実行委員によって構成され,コルポスコピー研修会の定期開催をはじめとする教育活動を推進してきました。2024年には,がん予防・コルポスコピー国際連合(International Federation for Cancer Prevention andColposcopy;IFCPC)のe-learning教材の日本語訳を完成させ,受講者がこれを履修し,さらにTrainer Courseを受講することで,IFCPC認定trainerとして修了証が発行される体制が整えられました。

わが国においては,本委員会主導による研修会が継続的に開催されるようになり,参加者の理解を深めるため,十分な質疑応答の時間を確保するなどの工夫が重ねられてきました。しかしながら,研修会で扱えるテーマや時間には限りがあり,子宮頸部腫瘍の診療に必要な知識と技能を体系的かつ網羅的に学ぶためには,参照可能な教材の整備が不可欠です。

そこで本書は,これまでの小委員会の活動を基盤として,子宮頸部腫瘍診療に必要な知識と技能を包括的に学べるよう編纂されました。本書は,コルポスコピーおよび子宮頸部の診療・教育に携わってきた委員会のメンバーが教育教材としてまとめたものであり,診療ガイドラインを策定することを目的としたものではありません。コルポスコピーは観察者の判断が重要となる検査であり,経験を積んだ医師の技量が診断精度に大きく影響する側面を有しています。一方で,そのような経験的な判断の背景には,これまで蓄積されてきた多くの研究知見が存在します。本書では,可能な限り関連文献を参照しながら解説を行うことを心がけました。その意味において,本書は教育教材であると同時にコルポスコピー診療を理解するための文献レビューとしても活用できる内容となっています。基礎編,診断編,治療編,さらに教育および質の担保に関する章から構成され,実際の臨床現場での活用を意識した内容となっています。豊富な図表や臨床写真を用い,視覚的にも理解しやすい構成とするとともに,最新の国際的ガイドラインを踏まえつつ,日本の診療環境に即した記述を心がけました。

本書が,これからコルポスコピーを学ぶ初学者のみならず,日常診療において判断に迷う場面を経験する中堅医師,さらには後進の指導にあたる立場の医師にとっても,有用な手引きとして広く活用され,日常診療および教育の質向上に資することを期待しています。


2026年(令和8年)4月吉日

公益社団法人 日本婦人科腫瘍学会 子宮頸部病理・コルポスコピー小委員会
委員長 藤井多久磨

目次

1章 子宮頸部の正常と良性疾患・生理的変化

2章 HPV感染と子宮頸がん発生機構

3章 細胞診,組織診,コルポスコピーの位置付けと相互関係

4章 子宮頸がん検診:日本の現状と国際的動向

5章 子宮頸がん検診に用いられる検査手法とその評価

6章 コルポスコピーの実際と所見評価

7章 疾患別にみたコルポスコピー所見

8章 コルポスコピーの質保証

9章 子宮頸部上皮内腫瘍に対する治療介入

10章 検診受診者・患者の不安とその対応

11章 コルポスコピーの教育

12章 Q&A

便利機能

  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応
便利機能アイコン説明
  • 全文・
    串刺検索
  • 目次・
    索引リンク
  • PCブラウザ閲覧
  • メモ・付箋
  • PubMed
    リンク
  • 動画再生
  • 音声再生
  • 今日の治療薬リンク
  • イヤーノートリンク
  • 南山堂医学
    大辞典
    リンク
  • 対応
  • 一部対応
  • 未対応

対応機種

  • ios icon

    iOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:40.2MB以上(インストール時:94.5MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:160.7MB以上

  • android icon

    AndroidOS 最新バージョンのOSをご利用ください

    外部メモリ:40.2MB以上(インストール時:94.5MB以上)

    ダウンロード時に必要なメモリ:160.7MB以上

  • コンテンツのインストールにあたり、無線LANへの接続環境が必要です(3G回線によるインストールも可能ですが、データ量の多い通信のため、通信料が高額となりますので、無線LANを推奨しております)。
  • コンテンツの使用にあたり、m3.com電子書籍アプリが必要です。 導入方法の詳細はこちら
  • Appleロゴは、Apple Inc.の商標です。
  • Androidロゴは Google LLC の商標です。

書籍情報

  • ISBN:9784758321457
  • ページ数:376頁
  • 書籍発行日:2026年5月
  • 電子版発売日:2026年5月7日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

まだ投稿されていません

特記事項

※ご入金確認後、メールにてご案内するダウンロード方法によりダウンロードしていただくとご使用いただけます。

※コンテンツの使用にあたり、m3.com 電子書籍アプリが必要です。

※eBook版は、書籍の体裁そのままで表示しますので、ディスプレイサイズが7インチ以上の端末でのご使用を推奨します。