麻酔科研修医マニュアル

  • ページ数 : 324頁
  • 書籍発行日 : 2026年5月
  • 電子版発売日 : 2026年5月18日
¥5,720(税込)
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商品情報

内容

研修医の「わからない」を「動ける」に変える
麻酔科研修の解像度を劇的に変える一冊が完成しました.麻酔科の役割は手術室だけにとどまらず,集中治療,救急医療,ペインクリニック,周術期と多岐にわたり,まさに全身管理のスペシャリストといえます.本書はそこで必要とされる知識とスキルをコンパクトにまとめ上げました.初期臨床研修や麻酔科専門研修における頼りになる相棒としてご活用ください.また,随所にコラムを掲載し,エキスパートたちの生き生きとした口伝も習得できる構成となっております.マニュアルを超えた,まさに麻酔科バイブルをぜひご覧ください.

序文

発刊にあたって監修者より


近年,医療の高度化と専門分化が進む中で,麻酔科の役割はますます多様化・重要化しています.手術室における麻酔管理はもちろんのこと,集中治療,救急医療,ペインクリニック,周術期の全身管理といった幅広い分野において,麻酔科医は中心的な役割を担っています.そのため,初期臨床研修医に加えて,麻酔科専門研修医にとっても,麻酔科での体系的な研修は今後の臨床における基盤を築く重要な機会となるでしょう.

本書は,初期臨床研修および麻酔科専門研修の場において,日々の臨床現場で直ちに役立つ実践的な知識と判断力を習得できることを目的としています.札幌医科大学麻酔科学講座のスタッフ・大学院生が中心となって長年培ってきた教育資源を活用し,最新の知見を盛り込みながら編集を行いました.可能な限り簡潔かつ具体的な記述を心がけ,現場での即応性と再現性を重視しています.

また,本書には要所にコラムを掲載しています.これは著者の現場での経験や思考,研修医への助言など,通常の教科書では得られない視点を伝えるためのものです.現場の生の声がわかる,こうしたコラムを通じて麻酔科の奥深さや魅力を感じ取っていただければ幸いです.

なお,本書は類書によくあるポケットサイズ(B6判)ではなく,視認性と記載内容の充実を優先し,A5サイズで刊行されます.白衣のポケットに収めるにはやや大きいかもしれませんが,より充実した内容かつ,見やすい図表で臨床現場で携帯可能な実用的なハンドブックとして,常に手元に置いていただける一冊となるよう構成しました.

麻酔科研修は,単に技術を習得する場ではなく,チーム医療の一員として患者の命を預かる責任を自覚し,その使命を果たす姿勢を学ぶ貴重な機会です.本書が,すべての研修医の皆さんにとって麻酔科の研修をより実りあるものとし,臨床医としての礎を築く手助けとなることを心より願っております.


2026年3月 日本麻酔科学会第73回学術集会開催を記念して

札幌医科大学医学部麻酔科学講座 教授 山蔭 道明

目次

第1章 麻酔科学総論

1.“麻酔を行う”とはどういうことか   [吉川裕介]

2.麻酔の基本概念   [早水憲吾]

3.麻酔と患者アウトカムの関係   [早水憲吾]

4.麻酔と周術期管理の役割   [君塚基修]

5.チーム医療における麻酔科の位置づけ   [君塚基修]

第2章 術前評価と準備

1.術前診察とリスク評価   [木井菜摘]

2.術前検査   [木井菜摘]

3.術前の最適化   [立花俊祐]

4.術前薬剤管理   [枝長充隆]

5.周術期禁煙指導と患者教育   [枝長充隆]

6.前投薬   [立花俊祐]

第3章 麻酔の計画と選択

1.患者特性に基づく麻酔方法の選択,麻酔の準備   [茶木友浩]

2.低侵襲手術における麻酔戦略   [茶木友浩]

3.ハイリスク患者の麻酔管理   [佐藤智恵]

4.POCUSの活用   [佐藤智恵]

第4章 麻酔導入・維持・覚醒

1.各種麻酔導入方法   [吉川裕介]

2.静脈麻酔vs吸入麻酔の選択基準   [吉川裕介]

3.オピオイドの使い方   [早水憲吾]

4.筋弛緩薬の使い方   [杉山由紀]

5.術後回復の早期化戦略   [木井菜摘]

第5章 術中管理の実践

1.循環管理   [吉川裕介]

2.輸液管理 

A)晶質液,膠質液,アルブミン製剤   [大野 翔]

B)赤血球濃厚液,新鮮凍結血漿,凝固因子製剤   [大野 翔]

3.呼吸管理   [枝長充隆]

4.体温管理と低体温対策   [立花俊祐]

5.麻酔下の合併症予防と早期対策   [立花俊祐]

6.周術期の抗菌薬適正使用   [菊池謙一郎]

第6章 術後管理と疼痛コントロール

1.術後診察と合併症の早期発見   [澤田敦史]

2.急性疼痛管理   [澤田敦史]

3.慢性術後痛の予防戦略   [澤田敦史]

4.早期離床プログラムの導入   [澤田敦史]

第7章 モニタリング

1.心電図   [救仁郷達也]

2.非観血的・観血的血圧測定   [平畑知輝]

3.肺動脈カテーテル   [佐藤優真]

4.経食道心エコー(TEE)   [前田真岐志]

5.脳酸素飽和度   [高橋可南子]

6.カプノグラム   [小北篤史]

7.脳波モニタリング   [平畑知輝]

8.筋弛緩モニタリング   [杉山由紀]

9.血液凝固モニタリング   [佐藤智恵]

10.体温モニタリング   [田中聡一]

11.血液ガス分析   [東口 隆]

第8章 各診療科別の麻酔管理のポイント

1.消化器外科手術の麻酔 

A)食道がん手術における麻酔管理とERAS戦略   [長谷川 源]

B)胃がん手術における麻酔管理とERAS戦略   [長谷川 源]

C)大腸がん手術における麻酔管理とERAS戦略   [長谷川 源]

D)消化管穿孔の麻酔管理   [長谷川 源]

2.肝胆膵手術の麻酔 

A)肝臓切除術   [松野秀太朗]

B)膵頭十二指腸切除術   [松野秀太朗]

C)膵臓全摘術   [松野秀太朗]

3.心臓血管外科手術の麻酔 

A)弁膜症   [大野 翔]

B)CABG   [前田真岐志]

C)大動脈瘤   [救仁郷達也]

D)先天性心疾患   [玉城敬史]

4.胸部外科手術の麻酔 

A)気胸手術   [高橋可南子]

B)肺がん手術   [中山禎人]

C)縦隔腫瘍手術   [高橋可南子]

5.脳神経外科手術の麻酔 

A)脳腫瘍手術   [田中聡一]

B)脳動脈瘤手術   [田中聡一]

C)頸動脈手術   [齋藤光汰]

D)てんかん手術   [齋藤光汰]

6.整形外科手術の麻酔 

A)脊椎手術   [新田麻子]

B)上肢の手術   [新田麻子]

C)下肢の手術   [村木真美]

D)骨盤手術   [村木真美]

7.産科麻酔 

A)帝王切開術   [木井菜摘]

B)危機的産科出血   [木井菜摘]

C)無痛分娩   [君塚基修]

8.泌尿器科手術の麻酔 

A)腎がん・膀胱がんの手術   [佐藤 慧]

B)腎移植術   [佐藤 慧]

C)褐色細胞腫   [佐藤 慧]

9.婦人科手術の麻酔   [君塚基修]

10.乳腺外科手術の麻酔   [村木真美]

11.耳鼻科手術の麻酔   [根岸航大]

12.眼科手術の麻酔   [郭 光徳]

13.歯科・口腔外科手術の麻酔   [道見眞子]

14.小児麻酔 

A)小児の解剖学・生理学的特徴   [池島雄太]

B)予防接種   [池島雄太]

C)気道感染症への対応   [池島雄太]

15.外傷麻酔   [郭 光徳]

16.腹腔鏡手術の麻酔   [佐藤 慧]

17.ロボット支援手術の麻酔   [小北篤史]

第9章 麻酔関連手技の基本と応用

1.用手的気道確保とマスク換気   [茶木友浩]

2.声門上器具   [茶木友浩]

3.気管挿管   [茶木友浩]

4.困難気道管理   [茶木友浩]

5.静脈路確保   [松野秀太朗]

6.動脈路確保   [佐藤優真]

7.高難易度・小児/新生児の血管確保テクニック   [酒井 渉]

8.中心静脈路確保   [東口 隆]

9.末梢神経ブロック   [新田麻子]

10.硬膜外麻酔   [君塚基修]

11.脊髄くも膜下麻酔   [村木真美]

第10章 麻酔関連薬剤の実践ガイド

1.吸入麻酔薬   [大浦峻介]

2.各種静脈麻酔薬の選択と最適化   [吉川裕介]

3.鎮痛薬の安全な使用と合併症対応   [早水憲吾]

4.局所麻酔薬の安全な使用と合併症対応   [新田麻子]

5.筋弛緩薬関連   [杉山由紀]

6.循環作動薬   [平畑知輝/佐藤優真/救仁郷達也/根岸航大]

7.子宮収縮薬   [池島まりこ]

8.制吐薬   [立花俊祐]

9.電解質液   [近藤麻美子]

第11章 緊急対応と危機管理

1.心停止時の麻酔管理   [前田真岐志]

2.麻酔関連アレルギーとアナフィラキシー対応   [杉山由紀]

3.術中出血への対応(MTPプロトコル)   [郭 光?]

4.悪性高熱症の早期発見と対応策   [杉山由紀]

5.喉頭痙攣   [池島雄太]

6.喘息発作   [宍戸帆奈美]

7.局所麻酔薬中毒   [村木真美]

8.周術期の電解質管理   [松野秀太朗]

第12章 安全管理と医療倫理

1.周術期安全対策(WHO手術安全チェックリスト)   [早水憲吾]

2.チーム医療におけるコミュニケーションの重要性   [吉川裕介]

3.医療倫理と患者の権利   [枝長充隆]

巻末資料   [菊池謙一郎]

1.意識レベル評価スケール 

2.疼痛評価スケール 

3.麻酔薬・鎮痛薬の用量早見表 

索引 

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書籍情報

  • ISBN:9784498055582
  • ページ数:324頁
  • 書籍発行日:2026年5月
  • 電子版発売日:2026年5月18日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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