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これでカンペキ!心不全の理学療法 -現場で一歩リードする知識の整理と攻略法-

  • ページ数 : 312頁
  • 書籍発行日 : 2026年3月
  • 電子版発売日 : 2026年6月1日
¥6,600(税込)
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商品情報

内容

心不全の病態理解から、各病期における理学療法の実践プロセス、高齢心不全への対応までを体系的に解説。
心不全患者に適切な理学療法を提供するうえで、必須となる知識を網羅した唯一の書!

高齢化に伴って心不全患者が急増する“心不全パンデミック”の状況にある今、理学療法士には「どの時期に、どのような強度と方法で介入したらよいのか?」を見極める力が求められています。そして、その判断力を養うためには、心不全に関する知識を断片的に学ぶのではなく、それらを体系的に整理し、評価指標の意味や症状とのつながりを考える視点が欠かせません。

本書では、心不全における各分野のトップランナーが、学術的な知見もふまえつつ、評価・介入の根拠と実践プロセスをわかりやすく解説しています。
必要な情報を、必要なときに活用し、より確かな臨床実践へとつなぐ一助として、ぜひ手元に置いてもらいたい一冊です。

序文

巻頭言


心不全は、理学療法士にとって、今や「特別な疾患」ではなくなりました。高齢化が進む我が国において、特に高齢心不全患者数は増加の一途をたどり、急性期病院から回復期、維持期、さらには在宅医療に至るまで、あらゆる医療・介護の現場で理学療法士が関わる時代となりました。一方で、心不全は病態が複雑で、症状や経過の個人差も大きく、また、心臓という臓器は直接目で見ることができないため、「何を根拠に評価し、どこまで負荷をかけてよいのかわからない」との戸惑いを覚えた経験をもつ理学療法士も少なくないと思います。私もその一人でありました。

心不全の理学療法において最も重要なのは、「運動をさせるか、させないか」という二者択一ではなく、病態を理解したうえで、適切な時期に、適切な強度と方法で介入する判断力です。その判断の裏づけとなるのは、心不全の病態生理、運動時の循環・呼吸応答、薬物療法の基本、そして多職種連携の視点であると思います。これらは断片的な知識として学ぶだけでは、臨床で十分に活かすことができません。

本書は、さらなるステップアップを目指す理学療法士が「心不全を体系的に理解し、臨床で適切な理学療法を提供できる」ことを目的に編集しました。まず、心不全の病態を整理し、評価指標の意味を丁寧にひもとくことで、臨床で目にする検査値や症状の“つながり”を理解できる構成にしています。そして、急性期、回復期、維持期、在宅といった各フェーズにおいては、「なぜこの時期にこの評価が必要なのか」「なぜこの介入が有効なのか」を明確にし、単なる手技の紹介にとどまらない実践的な思考プロセスを提示しています。

また、本書の特徴としては、すべての執筆者が各分野で多くの論文業績を有しており、学術的な面からも心不全に対する循環器理学療法についてまとめている点が挙げられます。さらに、臨床にとどまらず、研究方法論に関してもふれています。日々の臨床で生じる疑問は、理学療法の質を高める重要な種であり、その疑問をどのように研究課題として整理し、検証し、発信していくのかを理解することは、今後の循環器理学療法の発展においてとても重要になると思われます。臨床と研究は個別に存在するものではなく、臨床の質を高めるために研究があり、研究の出発と終点には臨床があるべきだと思います。実際、理学療法士として20年以上が経過した現在でも、患者さん一人一人に丁寧に対応して臨床データを蓄積し、そのデータを丁寧に分析することで臨床が整理されていくといった臨床研究の魅力を多く経験しており、今も臨床研究から離れられません。

本書が、心不全理学療法に対する不安を「理解」と「判断力」に変え、読者一人一人の臨床をより確かなものへとつなぐ一助となれば幸いです。そして、本書を手にした理学療法士が、心不全患者さんに寄り添いながら、専門職として成長し続けることを心から期待しています。その期待も込めて、コラムでは、各執筆者から読者に向けたメッセージを掲載しています。各執筆者の循環器理学療法に対する熱い思いが込められた、ミライにつながる一冊になったと実感しています。

最後に、本書を刊行する機会を与えていただいた協同医書出版社、特に大島千尋氏に執筆者を代表して深く感謝いたします。


2026年3月

執筆者を代表して 河野 裕治

目次

Ⅰ 評価編

1.心不全の捉え方-リハビリテーションの視点より-

はじめに

心不全の定義

疫学

心不全の捉え方

心不全の主な分類

治療

心不全におけるリハビリテーションの意義

2.臨床で役立つフィジカルアセスメント

はじめに-なぜフィジカルアセスメントに関する知識が必要なのか-

問診-フィジカルアセスメントの出発点-

視診-目に見える循環動態のサインを捉える-

触診-触れて得る血行動態の手がかり-

聴診-心音から読み解く血行動態の変化-

まとめ

3.臨床で知っておくべき心不全の臨床検査所見とリスク評価-心エコー、CAG、心電図、胸部レントゲン、血液生化学-

はじめに

臨床検査所見の情報を集める目的

心機能低下リスクの特性を把握するための臨床検査所見

心不全の病態の経過を知るための臨床検査所見

4.臨床で必須の身体機能評価

はじめに

身体機能評価の前に意識すべきこと

身体機能評価とアウトカムの関係

評価の結果で介入内容が決まる!

代表的な身体機能評価の測定方法

おわりに

5.臨床で知っておくべき心不全治療薬

はじめに

心不全で頻用される薬剤と評価のポイント

心不全タイプ別の薬物療法の特徴

おわりに

6.心肺運動負荷試験(CPX)のここがポイント

はじめに

なぜ運動負荷試験が重要か?

心肺運動負荷試験(CPX)とは?

虚血性心疾患症例に対するCPX

心不全症例に対するCPX

フレイル症例に対するCPX

運動処方、活動処方について

おわりに

Column 1 若手へのメッセージ!臨床では「評価」がすべての始まり

Ⅱ 介入編

1.ICU/CCUでの理学療法の考え方と進め方

はじめに

ICU/CCUにおける理学療法の目的

ICU/CCUでの理学療法のエビデンス

ICU/CCUでの理学療法の実践-評価の内容、タイミング、実際の介入、管理方法-

症例で学ぶ心不全理学療法の実臨床

まとめ

2.急性期病棟での理学療法の考え方と進め方

はじめに

急性期病棟での理学療法の目的

急性期病棟での理学療法のエビデンス

急性期病棟での理学療法の実践-評価の内容、タイミング、実際の介入、管理方法-

症例で学ぶ心不全理学療法の実臨床

まとめ

3.回復期病棟での理学療法の考え方と進め方

はじめに

回復期病棟での理学療法の目的

回復期病棟での理学療法のエビデンス

回復期病棟での理学療法の実践-評価の内容、タイミング、実際の介入、管理方法-

症例で学ぶ心不全理学療法の実臨床

まとめ

4.回復期外来での理学療法の考え方と進め方

はじめに

回復期外来での理学療法の目的

回復期外来での理学療法のエビデンス

回復期外来での理学療法の実践-評価の内容、タイミング、実際の介入、管理方法-

症例で学ぶ心不全理学療法の実臨床

まとめ

5.介護保険領域における循環器理学療法の考え方と進め方

はじめに

介護保険領域で循環器理学療法の知識を活用する目的

介護保険領域での理学療法のエビデンス

介護保険領域での理学療法の実践-評価の内容、タイミング、実際の介入、管理方法-

症例で学ぶ循環器理学療法の実臨床

6.心不全患者に対する作業療法の考え方と進め方

はじめに

心不全患者に対する作業療法の目的

心不全患者に対する作業療法のエビデンス

心不全患者に対する作業療法の実践-評価の内容、タイミング、実際の介入、管理方法-

症例で学ぶ循環器作業療法の実臨床

まとめ

Column 2 若手へのメッセージ!臨床での落とし穴-「目的」と「手段」を履き違えないために-

Ⅲ 高齢心不全編

1.高齢心不全とフレイル、サルコペニア、カヘキシア

はじめに-なぜフレイル、サルコペニア、カヘキシアが高齢心不全で重要なのか?-

フレイル、サルコペニア、カヘキシアは高齢心不全患者にどのくらいの頻度で起こり、臨床転帰にどう影響するのか?

フレイル、サルコペニア、カヘキシアはなぜ高齢心不全患者で発生するのか?

フレイル、サルコペニア、カヘキシアをどのように評価すればよいのか?

フレイル、サルコペニア、カヘキシアにどのように介入し、管理するのか?

高齢心不全におけるフレイル、サルコペニア、カヘキシアの研究では何がまだわかっていないのか?

2.高齢心不全と骨粗鬆症

はじめに-なぜ骨粗鬆症が高齢心不全で重要なのか?-

骨粗鬆症は高齢心不全患者にどのくらいの頻度で起こり、臨床転帰にどう影響するのか?

骨粗鬆症はなぜ高齢心不全患者で発生するのか?

骨粗鬆症をどのように評価すればよいのか?

骨粗鬆症にどのように介入し、管理するのか?

高齢心不全における骨粗鬆症の研究では何がまだわかっていないのか?

おわりに

3.高齢心不全と認知機能

はじめに-なぜ認知機能が高齢心不全で重要なのか?-

認知機能低下は高齢心不全患者にどのくらいの頻度で起こり、臨床転帰にどう影響するのか?

認知機能低下はなぜ高齢心不全患者で発生するのか?

認知機能をどのように評価すればよいのか?

認知機能低下にどのように介入し、管理するのか?

高齢心不全における認知機能の研究では何がまだわかっていないのか?

4.高齢心不全とせん妄

はじめに-なぜせん妄が高齢心不全で重要なのか?-

せん妄は高齢心不全患者にどのくらいの頻度で起こり、臨床転帰にどう影響するのか?

せん妄はなぜ高齢心不全患者で発生するのか?

せん妄をどのように評価すればよいのか?

せん妄にどのように介入し、管理するのか?

高齢心不全におけるせん妄の研究では何がまだわかっていないのか?

5.高齢心不全と栄養、オーラルヘルス

はじめに-なぜ栄養、オーラルヘルスが高齢心不全で重要なのか?-

栄養、オーラルヘルスの問題は高齢心不全患者にどのくらいの頻度で起こり、臨床転帰にどう影響するのか?

栄養、オーラルヘルスの問題はなぜ高齢心不全患者で発生するのか?

栄養、オーラルヘルスをどのように評価すればよいのか?

栄養、オーラルヘルスにどのように介入し、管理するのか?

高齢心不全患者における栄養、オーラルヘルスの研究では何がまだわかっていないのか?

Column 3 若手へのメッセージ!臨床での決めの一言

Ⅳ アドバンス編

1.機械的循環補助(MCS)の理学療法

はじめに

MCSの種類と特徴

MCSを使用している患者に対する理学療法の選択

MCSを使用している患者に対する理学療法の実践

症例

まとめ

2.各デバイスと理学療法-ペースメーカー・ICD・CRT、NPPV・ASV・酸素療法-

はじめに

ペースメーカー・ICD・CRT

NPPV・ASV・酸素療法

まとめ

3.心不全と呼吸筋

はじめに

心不全でなぜ呼吸筋か

心不全患者における呼吸筋評価

心不全の吸気筋障害に対するトレーニング

心不全患者に対する吸気筋トレーニングの臨床応用

まとめ

4.腫瘍循環器領域の理学療法

はじめに

腫瘍循環器学

がん治療関連心血管毒性

腫瘍循環器リハビリテーション(CORE)

症例紹介

まとめ

5.心不全患者の骨格筋と微小循環

はじめに

骨格筋における微小循環の基礎

心不全が骨格筋の微小循環に及ぼす影響

運動療法が骨格筋の微小循環に与える影響

若手セラピストは基礎研究を臨床にどう活かすか?

おわりに

6.デジタルヘルスと理学療法

はじめに

デジタルヘルスと理学療法

モバイルヘルスと理学療法の現在地

モバイルヘルスと理学療法が導く未来図

まとめ

7.身体活動量とウェアラブルデバイス

はじめに

身体活動量の目標値と科学的根拠

ウェアラブルデバイスによる身体活動量の評価

今後の展望とまとめ

Column 4 若手へのメッセージ!あなたはなぜ研究をしていますか?

Ⅴ 研究編

1.論文を臨床に活かす際に注意すべきポイント

はじめに

Abstractを読む-論文への入口-

論文全体の構造を理解しよう-砂時計モデル-

Introductionを読むときのポイント

Methodsを読むときのポイント

Resultsを読むときのポイント

Discussionを読むときのポイント

最大の注意点-論文の内容をそのまま患者に適用してはいけない-

まとめ

2.心不全リハビリテーション分野で押さえるべき論文4選!

HF-ACTION

ExTRA-MaTCH

REHAB-HF

ACTIVE-ADHF

Column 5 若手へのメッセージ!“エビデンス”という言葉を正しく理解していますか?

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書籍情報

  • ISBN:9784763995834
  • ページ数:312頁
  • 書籍発行日:2026年3月
  • 電子版発売日:2026年6月1日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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