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むち打ち損傷ハンドブック 第4版 頚椎捻挫,脳脊髄液減少症の治療から後遺症のしくみまで

  • ページ数 : 200頁
  • 書籍発行日 : 2023年9月
  • 電子版発売日 : 2026年5月28日
¥5,500(税込)
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商品情報

内容

交通事故による頚椎捻挫や脳脊髄液減少症の診断と治療、後遺症の診断について解説。むち打ち治療に関わる医師だけでなく理学療法士、柔道整復師、裁判・保険審査に携わる法律家や保険会社スタッフにも欠かせない1冊!

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序文

第4版によせて,外傷性頚部症候群と後遺症


近年,慢性疼痛に関する医学的知見が進歩して,むち打ち損傷(外傷性頚部症候群)によって発生した長引く痛みの一部に,事故による組織損傷とは別の機序で発生する疼痛(外傷後慢性疼痛)も存在することがわかってきました.外傷による疼痛は,一般的には外傷の大きさに比例して筋肉や関節に損傷を受け,炎症が発生して痛みとなります.一方で,外傷後慢性疼痛は事故の大きさやケガの大きさと関係なく,外傷を契機として発生した疼痛から生じた疼痛感作による二次性の疼痛です.そのため,2の痛みを8や9に感じてしまい,通常の消炎鎮痛剤の効果が弱いのが特徴です.

事故の大きさから乖離した疼痛であり,しばしば後遺症評価で混乱の原因となってしまいます.

疼痛感作はなぜ発症するかというと,事故によるさまざまなストレスや不安から,脳が痛みを感じやすくなるためです.今後,賠償医学という観点からこのような直接外傷から離れ,二次的に発生した慢性疼痛を後遺症としてどのように評価していくかについて,法曹界の協力を得ながら検討する必要があります.

今回の改訂は,前回から5年ぶりとなり,むち打ち損傷のさまざまな謎に正面から向き合い,後遺症となった痛みの不明な点と現在までわかってきたことを整理し,交通事故後遺症としてどのように評価するかについて検討しています.むち打ち損傷後の遺残性疼痛を,現在の医学で改めて丁寧に分析していくことは疼痛のために不自由な生活を送っている患者様の治療だけでなく,治療中のストレスや不安に役立てることになります.

患者様や医療従事者,法曹界,保険関連に携わるさまざまな方に読んでいただき,むち打ち損傷の知見を整理して再考し,今後の発展の礎となればと思います.

末筆ながら,平素より臨床現場のご指導をいただいている東京医科大学整形外科学分野・山本謙吾教授,分担執筆の鈴木秀和先生,松岡佑嗣先生,西村浩輔先生,編集担当の丸善出版株式会社 渡邉美幸様に心からお礼を申し上げます


令和5年8月

東京医科大学整形外科学分野 遠藤健司

目次

第1章 むち打ち損傷の歴史

1.はじめに

2.最近の追突事故の実情

第2章 むち打ち損傷の分類

1.はじめに

2.土屋の分類(1965年)

3.ケベック報告による分類

第3章 頚椎・頚髄の解剖・生理

1.前庭神経系の生理学

2.椎骨脳底動脈の解剖

3.脊髄固有ニューロンと平衡機構

4.自律神経系

5.頭蓋―上位頚椎

第4章 追突のバイオメカニクス

1.はじめに

2.志願者実験

3.屍体実験

4.ダミー実験

5.コンピュータシミュレーション(FEM)実験

6.まとめ

第5章 むち打ち損傷の国内外での最近の知見

1.はじめに

2.国内外の最近の知見

第6章 むち打ち損傷の急性期症状

1.はじめに

2.補償問題

3.診断・治療法

第7章 むち打ち損傷の慢性期症状

1.はじめに

2.頚部痛

3.頭痛

4.めまい

5.頭部,顔面領域のしびれ

6.眼症状

7.耳鳴および難聴

8.悪心・嘔吐

9.四肢症状

10.腰痛

11.バレー・リュー症候群による脳幹,自律神経症状

12.そのほか

第8章 むち打ち損傷の慢性期病態

1.はじめに

2.椎骨脳底動脈循環不全

3.頚部固有受容器とめまい

4.脳幹,内耳損傷とめまい

5.めまいと自律神経

6.外傷性胸郭出口症候群(外傷性TOS)

7.椎間板性疼痛,椎間関節性疼痛

8.頭頚部外傷後頭痛

9.脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)

10.非骨傷性頸随損傷

11.微小外傷性脳損傷

第9章 脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群,脳脊髄液漏出症)の症状・病態と診断基準

1.脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群,脳脊髄液漏出症)の症状・病態

2.低髄液圧症候群と脳脊髄液減少症の診断基準

第10章 むち打ち損傷の検査

1.はじめに

2.診察

3.画像診断

4.筋電図,体性感覚誘発電位(SEP),運動誘発電位(MEP)

5.重心動揺計

6.電気眼振図(ENG)

7.聴力検査(オージオグラム)

8.サーモグラフィー

9.PET,SPECT

10.脳波

11.膀胱内圧曲線

第11章 むち打ち損傷の診断と自宅・外来治療

1.はじめに

2.診断

3.安静

4.自宅でできる治療

5.外来でできる治療

6.手術治療

7.患者への対応

8.ケベックガイドライン

第12章 むち打ち損傷の薬物治療・神経ブロック治療

1.はじめに

2.薬物治療

3.神経ブロック治療

4.薬物治療と神経ブロック治療について

第13章 代表的頚椎疾患,非骨傷性頚髄損傷

1.非特異性頚部痛

2.頚椎椎間板ヘルニア

3.頚椎症性神経根症

4.頚椎症性脊髄症(CSM)

5頚椎後縦靭帯骨化症(頚椎OPLL)

6.手術治療

7.非骨傷性頚髄損傷

第14章 むち打ち損傷の予後

1.はじめに

2.事故の重症度,種類

3.性別,年齢

4.補償制度

5.賠償請求告訴

第15章 むち打ち損傷の矛盾と疑問,心理的問題

1.はじめに

2.軽度な外傷でなぜ頑固な症状が出現するのか?

3.症状が強い場合でも画像に異常が出ないのはなぜか?

4.遅れて発症する場合があるのはなぜか?

5.心理的要因の関与はないのか?

6.心理状態の実際

第16章 むち打ち損傷の後遺症の法的問題と事故の補償制度

1.はじめに

2.後遺障害とは?

3.後遺症認定機関

4.自賠責保険(共済)

5.裁判所による損害の算定基準

6.事故の補償制度

7.補足:実際の治療,保険と後遺症認定

第17章 むち打ち損傷と代表的脊椎外傷の後遺症書類作成

1.後遺症書類

2.代表事例と解決

3.脊椎障害の種類

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書籍情報

  • ISBN:9784621308400
  • ページ数:200頁
  • 書籍発行日:2023年9月
  • 電子版発売日:2026年5月28日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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