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麻酔 2026年6月号 術後を見据えたフレイル患者の周術期管理~麻酔科医ができること、やるべきこと~

  • ページ数 : 96頁
  • 書籍発行日 : 2026年6月
  • 電子版発売日 : 2026年6月10日
¥2,970(税込)
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商品情報

内容

雑誌『麻酔』75巻6号 特集 術後を見据えたフレイル患者の周術期管理~麻酔科医ができること、やるべきこと~
超高齢社会、その最前線で麻酔科医に何ができるのか。“フレイル”は、単なる術前リスクではなく、術後せん妄、機能低下、要介護化を防ぐ鍵として、周術期医療の中心概念となりつつあります。本特集では、術前評価からプレハビリテーション、術中管理、早期回復支援までを第一線の専門家が詳説。患者の「術後の人生」を守るための知と戦略を凝縮した特集です

序文

麻酔科医の「やさしさ」


臨床実習を通じて医学部の学生と話をする機会が増えている。実習の場で学生たちに接していると,こちらが教えているつもりで,麻酔科という仕事について改めて考えさせられることが少なくない。

実習は主に手術室で行っているが,集中治療,ペインクリニック,緩和ケアもローテーションしてもらうようにしている。1 週間のプログラムが終了する金曜日に実習の振り返りがあり,これを私が担当する。麻酔科について,あるいは麻酔科での実習について質問や感想を求めると,麻酔科医が行う診療の守備範囲の広さに驚く学生が多い。そしてしばしば,「なぜ麻酔科医が,このように異なる分野に関わるのか」という問いを受ける。

経験上,手術室の麻酔や集中治療,ペインクリニックや緩和医療が麻酔科学という枠に収まっているというスキームをあたりまえのものとして受け入れていたので,麻酔科の実習として手術室外の診療も経験してもらうことに違和感はなかったのだが,小説やドラマでは手術以外に麻酔科医が登場することはまれであり,そのように考えると学生達の疑問はもっともなものかもしれない。私は,手術室で麻酔科医が築き上げた全身管理や疼痛治療の知識や技能が集中治療やペインクリニックに応用されている実態を説明し,麻酔科医が手術室で身につけた臨床力が手術以外の患者にも広く役立つことを話している。

もう一つ学生たちに伝えていることがある。それは,一般的な医療では,患者の体内にある病気という悪者を見つけ,それを取り除くことを目指すが,麻酔科では少し違う,ということである。麻酔科医は,病気をもつ患者がそれぞれの条件の下でできるかぎり最善の状況に置くことを目指している。手術室で侵襲を制御し,集中治療室で重症患者を安定化させ,ペインクリニックで痛みを緩和し,緩和ケアで患者を苦痛から解放することは,このコンセプトに基づいた麻酔科医の行動原理である。麻酔科医は個性もさまざまで,一人一人がやさしい医者かどうかはわからない。それでも,麻酔科医は,その役割からして患者にやさしいのだ,と。

各大学に医学生がおよそ100 名いるとして,そのうち麻酔科医になるのは7 名ほどの計算になるのだという。医学生全員が麻酔科医を目指すのも困るのだが,麻酔科医のような考え方ができる医師がもう少し増えれば,日本の医療は今よりももっとやさしくなるのではないだろうか。臨床実習で学生たちに麻酔科医の価値観を伝える意味は,麻酔科医を増やすことだけではない。麻酔科的なまなざしを持つ医師を育てることにもあるのだと思っている。もちろん,本当に麻酔科医になってくれる学生が増えるとするならば,このうえなくうれしいのだが。


(京都府立医科大学教授 天谷文昌)

目次

巻頭言

・麻酔科医の「やさしさ」 天谷 文昌

特集 術後を見据えたフレイル患者の周術期管理~麻酔科医ができること, やるべきこと~

・緒言とまとめ 青木 善孝

・なぜ麻酔科医にフレイルか?~麻酔科医におけるフレイル対策の重要性と周術期管理への応用~ 宇賀田 圭

・フレイル患者のリスク評価と術前管理 後藤 俊作ほか

・フレイル患者の術中管理~自立を支える麻酔の役割~ 縄田 瑞木

・術後管理:フレイル患者の特徴的な合併症と術後管理 植木 隆介

・麻酔科医が知るべきフレイルのエビデンスと,周術期リハビリテーション介入の効果 岩崎 夢大

症例報告

・開心術における人工心肺使用中に肺動脈カテーテルによる右室穿孔を来した1症例 早田 宜史ほか

・食道がん手術の胸腔鏡操作中に発作性上室性頻拍を繰り返した症例 瀧山さゆりほか

・低侵襲僧帽弁形成術中に起きた対側緊張性気胸の1症例 藤井 涼馬ほか

・直接作用型活性化第Ⅹ因子阻害薬内服中の右室穿孔患者にアンデキサネットアルファを投与して外科的止血術を行った1症例 山崎 翔太ほか

外国文献紹介

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書籍情報

  • ISBN:9784014007506
  • ページ数:96頁
  • 書籍発行日:2026年6月
  • 電子版発売日:2026年6月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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