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- 医学のあゆみ297巻11号 ワンヘルス・ワンワールド 人・動物・環境の相互連関が医療に与えるインパクト
商品情報
内容
・2004年の「人と動物と野生動物の感染症に関する会議」においては“ワンヘルス・ワンワールド”が提唱され,大学でもワンヘルス・ワンワールドに対応する組織が作られるようになってきた.
・本特集では,ワンヘルス・ワンワールドへの取り組みや,ウイルス探索やワクチンをはじめとする人獣共通感染症の研究について,臨床から世界規模に至るまでを第一線で活躍する研究者達が概説する.
序文
はじめに
高病原性鳥インフルエンザの人での流行の懸念,あるいは新型コロナウイルス感染症が野生動物由来であることが示唆されていることなど,人獣共通感染症は世界的に大きな問題として認識されている.また,人や動物の世界的規模での移動の増加が新たなパンデミックを引き起こす危険性を高めており,世界的な研究の必要性が不可欠となっている.
従来,人獣共通感染症は医学,獣医学,昆虫学などの独立した学問体系として研究がなされてきた.しかし,実際には野生生物や病原体は,生態系や地球環境と密接に関係するため,従来の学問領域の枠組みではなく,総合的な学問として発展させていくことが求められるようになってきた.2004 年に開催された「人と動物と野生動物の感染症に関する会議」において“ワンヘルス・ワンワールド(One World,One Health)”が提唱され,マンハッタン原則として取りまとめられている.この原則では,疾病が健全な環境と機能する生態系を維持するために不可欠な生物多様性に対して脅威となること,土地および水の利用に関する意思決定が健康に現実的な影響を及ぼすことなどが含まれている.わが国でも「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」でワンヘルスの考え方に基づく対応に触れており,厚生労働省は「ワンヘルス・アプローチに基づく人獣共通感染症対策」をURL で公開している(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000172990.html).また,大学においてもワンヘルス・ワンワールドに対応する組織が作られるようになってきている.
本特集では,大学でのワンヘルス・ワンワールドへの取り組み,地球環境規模での影響,急増する人獣感染症へのわが国での取り組みについて,有識者の知見を求め,臨床から世界規模に至る取り組みを理解し,論じる場としたい.
長村文孝
東京大学医科学研究所先端医療研究センター 先端医療開発推進分野
目次
特集 ワンヘルス・ワンワールド 人・動物・環境の相互連関が医療に与えるインパクト
はじめに
長村文孝
東京大学ワンヘルス・ワンワールド連携研究機構の活動 ─ 地球観測を礎とした社会実装と“ワンヘルス・ワンワールド”の共創
竹内 渉
北海道大学One Healthリサーチセンターの活動紹介
堀内基広
ワンヘルス・ワンワールドの国際的な取り組み ─ 現状,課題,そして未来
國井 修
気候変動と感染症の疫学
橋爪真弘
人獣共通感染症とウイルス探索 ─ 新興感染症に備えるためのアプローチ
渡辺登喜子
エマージングウイルス感染症の基礎研究とワクチンの開発
甲斐知惠子・他
ワンヘルスで取り組む重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の研究と医療展開
高橋 徹
エゾウイルスの発見と研究の展開
松野啓太
TOPICS
神経内科学
CIDP治療の現在と未来:免疫グロブリンから分子標的薬へ
水地智基・三澤園子
再生医学
マウスで効果が確認された慢性腎臓病に対する細胞療法
村田 幹・長船健二
連載
医療にいかす行動経済学16
認知症や軽度認知障害の人の意思決定と行動経済学
小川朝生
知っておくと役に立つ!臨床医のための臨床検査医学講座❹
甲状腺超音波検査
志村浩己
FORUM
分子生物学の臨床応用 “分子”から“疾患・患者”へ❸
心筋特異的ミオシン軽鎖キナーゼを標的としたmyotropeの開発
塚本 蔵
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書籍情報
- ISBN:9784006029711
- ページ数:70頁
- 書籍発行日:2026年6月
- 電子版発売日:2026年6月10日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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