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- 整形外科SURGICAL TECHNIQUE BOOKS 15 若手医師のための 新 脊椎外傷
商品情報
内容
序文
編集にあたって
今回,脊椎外傷シリーズで新しい企画を担当させていただいた.前回の『若手医師のための 脊椎外傷の診断・保存的治療・手術』は2018年の刊行であったので8年経過しての同テーマでの新企画である.救急医療における脊椎外傷は,まさに横堀將司先生(日本医科大学救急医学教室教授)の序文に書かれているとおりであろう.すなわち脊椎・脊髄損傷は,患者の生命を脅かすだけでなく,永続的な四肢麻痺や感覚障害といった重篤な機能的後遺症を残し得る,整形外科医が扱うべき最も緊急性の高い外傷の1つである.特に高エネルギー外傷による多発外傷の一環として発生することが多く,その初期診療はまさに時間との戦いであり,一刻の猶予も許されない.初期対応の成否が,救命率はもとより,その後の患者の人生を左右する機能的予後を大きく決定づける.したがって,標準化された診療プロトコルに則った,迅速かつ系統的なアプローチが不可欠である.ファーストタッチをする初期研修医,また整形外科専攻医,そしてこれから脊椎外科医になろうとしている,またはなったばかりの若手脊椎外科医にとって,本書はまさにバイブルと言って過言ではない.2018年版との大きな違いは,脊椎外傷患者緊急搬送時の初期対応を日本の救急医療第一人者である横堀將司先生,その教室員の方に担当して執筆していただいたことである.この初期対応を,救急医の目から見た治療戦略と,須田浩太先生(北海道せき損センター病院長)を中心とした日本で一番多く脊椎外傷を初期対応から周術期,そしてリハビリまで携わっている脊損チームから見た初期対応と治療戦略を比較できることである.私も大変興味深く拝見させていただいた.読者がどのように感じるか,興味深々である.また上位頚椎損傷,特に椎骨動脈損傷の頻度と対応を新たに追加し,また中下位頚椎脱臼骨折の治療で後方アプローチと前方アプローチの必要な症例の解説を前田健先生(総合せき損センター病院長)を中心としたグループにお願いし,さらに胸腰椎脱臼骨折,破裂骨折の後方アプローチ,前方アプローチを初版と異なる施設の藤田順之先生(藤田医科大学整形外科教授),川端走野先生(藤田医科大学整形外科講師)に執筆いただいた.動画も添付いただいているので若手脊椎外科医には大変参考になる.
また脊髄損傷がある場合のリハビリ医の対応,薬物選択も興味深い.
さらに超早期手術を行う北海道せき損センター出身の清水知明先生(筑波メディカルセンター病院整形外科)と猪股兼人先生(県北医療センター高萩協同病院整形外科科長)に解説いただき,また待機手術について前田健先生に解説していただいた.すべて新しいバージョンになっており,お忙しいなかご執筆くださった先生方に感謝の意を表したい.
最後に牛久智加良先生(東京慈恵会医科大学附属柏病院整形外科准教授)が本文内に引用された須田浩太先生の言葉を載せたい.
『どの症例が救済できる症例なのか超急性期には判断が不可能であり,逆に救済するチャンスは超急性期にしかない.したがって,個々の症例に応じて最善を尽くし,未来の脊髄再生に望みをつなぐことが,急性期医療を担うものの使命である』.われわれ脊椎外科医の心を打つ言葉である.
医療法人社団 明徳会 十全記念病院病院長
浜松医科大学名誉教授 松山幸弘
目次
【第1章 脊椎・脊髄損傷の初期治療】
1 脊椎外傷患者が運ばれてきたらまず何をするのか
1)搬送時の初期対応・診療の心得
2)神経所見のとり方とそのチャート,障害部位の高位診断
3)必要な画像診断と読影の注意点
4)脊椎外傷における緊急手術適応と「待てる」手術判断
5)脊椎外傷の緊急手術における術前評価
:麻酔科医の視点からみた必要な術前検査2 脊椎外科医としての初期治療:初期合併症にも注目して
1)搬送時の初期固定
2)既往歴で気を付けるポイント(内服など)
3)必要な全身検査:血液検査,画像検査
4)緊急手術の適応:適応を決めるポイント
5)緊急手術時の家族・本人へのインフォームド・コンセントのポイント
6)緊急手術時の血圧コントロール,脊髄モニタリング,ポジションをとる際のポイント:
手術時のイメージ,ナビの必要性
7)周術期の観察で気を付けること
【第2章 脊椎損傷の診断と治療】
1 上位頚椎の外傷:初期診断のポイントと対応,手術治療
1)環椎骨折(Jefferson骨折)の診断のポイントと初期対応,治療
2)外傷性軸椎分離症の診断と治療
3)歯突起骨折:診断のポイントと対応,手術適応と手術手技
2 頚椎損傷による椎骨動脈損傷
1)頚椎損傷による椎骨動脈損傷の診断と治療
2)椎骨動脈損傷の確認方法,損傷時の対応
緊急手術を行う前に椎骨動脈損傷の有無をどのように確認するか,また損傷がある場合の対応
3 中下位頚椎損傷の治療
1)中下位頚椎損傷の治療法選択を見据えた分類,手術適応と術式選択
2)下位頚椎損傷における保存的治療:ハローベストを中心に
3)下位頚椎脱臼骨折の手術の実際
・1 前方からの整復固定
・2 後方からの整復固定
・3 前後方からの整復固定が必要なケース
4 胸腰椎脱臼骨折の治療
1)胸椎・腰椎脱臼骨折の治療法選択を見据えた分類・評価,手術適応と術式選択
2)胸椎腰椎脱臼骨折の手術の実際
・1 後方からの矯正固定
・2 前後方固定が必要となる胸腰椎脱臼骨折症例
5 胸腰椎破裂骨折の治療
1)破裂骨折の評価と治療法選択
:保存的治療の適応,手術適応と術式選択2)胸腰椎破裂骨折の手術の実際
・1 前方および前後方からの矯正固定が必要なケース
・2 後方からの矯正固定
6 頚椎・胸椎・腰椎破裂骨折の治療
テンションバンド損傷(Chance骨折,シートベルト損傷,強直脊椎の骨折)の診断と治療
7 骨粗鬆症性胸腰椎椎体骨折の保存的治療
診断から治療戦略,地域連携パスを活用した実践的アプローチ(浜松方式)
【第3章 脊髄損傷の診断と治療】
1 脊髄損傷の急性期治療:薬物治療
2 脊髄損傷の急性期治療:手術治療
1)早期手術の観点から
2)待機手術の適応
3 保存的治療の適応
4 脊髄損傷の慢性期治療
最新の慢性期治療
5 脊髄損傷のリハビリテーション治療
脊髄損傷治療におけるロボットリハビリテーション
・索引
【執筆者施設提供動画】
・上位頚椎外傷に対するOccipito-cervical posterior fixation(OCPFix)
・第10胸椎脱臼骨折:両側椎間関節ロッキングに対して後方からの脱臼整復操作
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書籍情報
- ISBN:9784840491303
- ページ数:232頁
- 書籍発行日:2026年7月
- 電子版発売日:2026年6月18日
- 判:A4変型
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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