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乳癌サブタイプと乳腺病理 第2版~乳腺診療に活かすサブタイプ別病理と画像診断

  • ページ数 : 216頁
  • 書籍発行日 : 2026年6月
  • 電子版発売日 : 2026年6月16日
¥7,700(税込)
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商品情報

内容

乳癌サブタイプを病理と画像所見の比較で解説!乳癌取扱い規約第19版対応の改訂版!

乳癌治療の基軸となるサブタイプ分類は,遺伝子解析に基づき治療方針を決定する重要な指標である.本書はサブタイプごとに組織型や形態的特徴を詳説し,病理組織と画像所見の対比を解説した.また,「乳癌取扱い規約 第19版」に合わせ,規約の改訂点および肉眼型分類について大幅に加筆.多数の図を用いてわかりやく解説しており,サブタイプと画像診断の関連の理解に最適な一冊.

序文

第2版 序文


乳癌診療は分子生物学的知見の進歩とともに大きく発展してきましたが,その理解の基盤として形態学の重要性は現在も変わっていません.『乳癌サブタイプと乳腺病理〜これからの画像診断 乳腺診療のために〜』(アトムス社)発刊から6年が経過しました.前版で予想しておりましたように,2000年頃にPerouらによって提唱された乳癌サブタイプの概念は,現在では乳癌診療における重要な共通言語として臨床に深く根付いています.近年は新規薬剤の登場に伴い,従来のサブタイプ分類をさらに細分化したカテゴリーに基づくコンパニオン診断も進んでおりますが,その基盤となる生物学的理解や形態学的評価の重要性は大きく変わっていないと考えます.

僭越ではございますが,前版に対しては「本書を通して乳腺病理が理解できた」「画像所見との関連が整理できた」といったお声を頂戴しました.前版刊行と同時期にはWHO分類第5版が発刊され,さらに日本乳癌学会による『乳癌取扱い規約』第19版(2025年)が出版されるなど,この数年で組織分類を取り巻く環境は大きく変化しています.こうした流れを踏まえ,このたび文光堂様のご協力のもと,改訂版『乳癌サブタイプと乳腺病理〜乳腺診療に活かすサブタイプ別病理と画像診断〜』を上梓する運びとなりました.

本書では,「形(腫瘍形状)は生物学的特性を反映し,それが画像所見にも表出する」という前版からの基本理念を継承しつつ,WHO分類第5版を基盤に,改訂された乳癌取扱い規約の内容も取り入れて再構成いたしました.国際的にはWHO分類が共通基盤として機能し,本邦では乳癌取扱い規約が画像・臨床情報との橋渡しを担うという位置づけを踏まえ,両者を補完的に理解できるよう構成しました.前版より提唱してまいりました肉眼型分類は乳癌取扱い規約にも採用され,本書ではその意図を継承するため独自のネーミングも併記しました.臨床医,画像診断医,検査技師の皆様のみならず,病理医の日常診断にもお役立ていただければ幸いです.

本書が若い先生方をはじめ,乳腺疾患に携わる多くの医療関係者にとって,形態学を基盤に分子生物学的知見と画像所見を統合して理解する一助となれば望外の喜びでございます.今回の出版に際し,前版よりお世話になっております久留米大学関係者の皆様,そして2023年より赴任いたしました長崎大学のスタッフの皆様,特に本書の根拠となる研究を一緒に行った4人の先生,森田 道先生,赤司桃子先生,三原勇太郎先生,原 勇紀先生,新しい画像所見に関してご助言をいただいた磯本一郎先生に深謝申し上げます.外科医であった天国の父にも,本書刊行の報告ができることを嬉しく思います.


2026年3月

長崎大学病院乳腺センター/病理診断科・病理部
山口 倫

目次

総論1 サブタイプとは?

1 本質的(内因性)サブタイプ

2 臨床的サブタイプ

総論2 ここが知りたい組織型分類—乳癌取扱い規約分類とWHO分類—

1 病理学的組織型分類

2 乳癌取扱い規約組織型分類の変遷

3 WHO組織型分類

4 組織型分類(乳癌取扱い規約とWHO,ICCRの関係)

5 Grade(異型度)—癌を顔つきで評価する—

6 画像分類を反映した肉眼型分類

7 肉眼型分類の例

8 肉眼型から良悪性(充実性)の鑑別疾患を考える

総論3 浸潤癌のサブタイプには何がある?

1 Luminal乳癌(Luminal A/B-like)(HR陽性乳癌)

2 HER2陽性乳癌(HR(+)HER2(+)/ HR(-)HER2(+))

3 トリプルネガティブ(TN)乳癌(Basal-like(BL)乳癌)

総論4 サブタイプはどんな“かたち”?—サブタイプ別腫瘍形態の特徴—

1 3亜型分類の概念を継承した肉眼型分類とサブタイプの関係

2 Luminal A-like乳癌の代表—浸潤型[鋸歯状型]—

3 Luminal A-likeとB-likeの肉眼的・組織学的差異,組織型との関係

4 HER2陽性乳癌の代表—非腫瘤型[面疱型]—

5 HER2陽性乳癌の肉眼的・組織学的差異,組織型との関係

6 TN“BL”乳癌の代表—圧排型(充実性)[充実増殖型・リング/ドーナツ型]—

7 TN“BL”乳癌の形態的特徴

8 造影MRI,T2はTN“BL”乳癌の組織像を反映する

9 TN乳癌の肉眼的・組織学的差異,組織型との関係

10 サブタイプと主な腫瘍形態の頻度を勘案したまとめ

総論5 上皮内癌の腫瘍進展とサブタイプ

1 乳癌は上皮内腫瘍(癌)から浸潤増大し浸潤癌となる

2 古典的乳腺腫瘍プログレッションモデル

3 現在の乳腺腫瘍プログレッションモデル

4 乳癌は低異型度(LG)経路と高異型度(HG)経路に大別されそれぞれ浸潤する

5 多段階プログレッションモデル

6 非浸潤性乳管癌(DCIS)の形態的分類〜核異型度・Van Nuys分類 Van Nuys分類と石灰化との関係

7 石灰化もLG(分泌型)とHG(壊死型)に分かれる

8 LG経路=ER高発現Luminal A-like HG経路≒HER2(+)

9 上皮内癌のサブタイプ LGはLuminal/HGはHER2,TN

10 上皮内病変(良性上皮性増殖性病変・前駆病変・非浸潤性小葉腫瘍)の関係性

11 近年提唱されているプログレッションモデルのまとめ

総論5のまとめ 各サブタイプの代表的プログレッションイメージ

総論6 乳癌取扱い規約 第19版の改訂点

1 臨床編・病理編の主な改訂点—総説—

2 病理編の主な改訂点—各論—

3 肉眼型を踏まえた画像との対比

各論1 上皮内病変,乳頭状病変,Paget病,微小浸潤癌

1 上皮内病変

 1.良性病変

  通常型乳管過形成

 2.前駆病変

  ①円柱状細胞病変

  ②平坦型上皮異型

  ③異型乳管過形成

  ④非浸潤性小葉腫瘍(異型小葉過形成および非浸潤性小葉癌(LCIS))

 3.悪性病変

  ①非浸潤性小葉癌,開花型

  ②非浸潤性小葉癌,多形型

  ③低異型度非浸潤性乳管癌(乳管内癌)

  ④中異型度非浸潤性乳管癌(乳管内癌)

  ⑤高異型度非浸潤性乳管癌(乳管内癌)

2 乳頭状病変

  ①乳頭状非浸潤性乳管癌(乳管内癌)

  ②非浸潤性充実乳頭癌

  ③被包型乳頭癌

3 Paget病

4 微小浸潤癌

各論2 浸潤癌のサブタイプと組織型

各論2-1 Luminal乳癌

1 浸潤性乳癌非特殊型(NST)(浸潤型/“硬性パターン”)(旧乳癌取扱い規約のいわゆる狭義の硬癌(硬性型))

2 管状癌

3 篩状癌

4 (古典型)浸潤性小葉癌

5 粘液癌

6 上皮内優位に増殖を示すLG浸潤癌(微小浸潤癌含む.comedo壊死なし/comedo壊死少量)

7 浸潤性充実乳頭癌

8 浸潤性微小乳頭癌

9 浸潤性乳癌非特殊型(旧乳癌取扱い規約広義の硬癌,その他)

各論2-2 HER2陽性乳癌

1 HG comedo(面疱)癌(旧乳癌取扱い規約乳頭腺管癌の一部)

2 微小浸潤癌・乳管内癌優位1~5mmの浸潤癌(HGcomedo DCIS優位型(旧乳癌取扱い規約乳頭腺管癌の一部))

3 非特殊型髄様パターン癌(旧乳癌取扱い規約髄様癌/充実腺管癌の一部)

4 HG浸潤性乳癌非特殊型,HGアポクリン分化癌,多形型浸潤性小葉癌,扁平上皮癌,浸潤性微小乳頭癌

各論2-3 TN(BL)乳癌—予後不良群TN“BL”乳癌—

1 充実性増殖を示すHG癌(NST(圧排型/“充実パターン”癌),旧乳癌取扱い規約充実型,充実腺管癌の一部)

2 HG化生癌

2+ 化生癌

3 中心無細胞癌

各論2-4 TN乳癌—比較的予後良好/治療反応良好群—

1 低異型度腺扁平上皮癌

2 線維腫症様化生癌

3 その他のTN乳癌の代表的組織型

各論2-5 まとめ

1 肉眼型とサブタイプと組織型の関係

2 今後の乳腺腫瘍の見方・考え方

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書籍情報

  • ISBN:9784830623516
  • ページ数:216頁
  • 書籍発行日:2026年6月
  • 電子版発売日:2026年6月16日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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