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がん治療医が本当に知りたかった緩和ケアのレシピ 改訂第2版

  • ページ数 : 464頁
  • 書籍発行日 : 2026年6月
  • 電子版発売日 : 2026年6月30日
¥4,400(税込)
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商品情報

内容

「もう少しできる・ちょっと上手くできる」をテーマに,がんの緩和ケアの最新情報を掲載したポケットブックの改訂版。新規薬剤の掲載など,全面的に内容をアップデート。
症状やシチュエーション別に具体的な服薬レシピを紹介しているので,困った時にすぐに答えが見つかります!
基本的な疼痛治療薬について使い分けの考え方を具体的に解説したうえで,症状を緩和するためにどの薬を選び,どんな用量・期間で投与すべきかを示しています。さらに「こんな時どうしたらいいのか」というがん治療医が悩みがちな疑問について明快に回答。かゆいところに手がとどき,かつ難しすぎない,エビデンスとエキスパートの経験に基づいた,すぐに使える具体的な情報が満載!
改訂にあたり,薬価情報も掲載。

序文

改訂第2版 編集の序

ある患者さんが、「今日より明日、明日より明後日と、少しでも良くなることを一緒に信じてくれていると感じられるだけで、生きている意味がある」と話してくださいました。その言葉は、特別な治療だけではない、医療の根っこにある関わりの意味を静かに示しているように思われました。

本書の初版は2020年9月に刊行され、「見てすぐ使える」実践的な一冊として、多くの先生方にご活用いただいてまいりました。日々の診療のなかで白衣のポケットから取り出し、患者さん・ご家族のつらさに向き合う際の一助となってきたことを、大変嬉しく思っております。

この数年で、緩和ケアの対象はがん領域にとどまらず、慢性疼痛や慢性心不全・腎不全・呼吸不全といった非がん疾患へと広がり、さらに早期からの緩和ケアや支持療法の重要性も広く認識されるようになってきました。一方で、診断や治療が容易ではない疾患や病態はいまだ少なくなく、つらい思いを抱えながら日々を過ごされている患者さん・ご家族が多くいらっしゃいます。

そのような臨床においては、疾患名に基づくアプローチだけでなく、症状や苦痛の成り立ちに着目した「病態ベース」の視点が不可欠です。緩和ケアの領域では、十分なエビデンスが整っていない場面も少なくありません。しかしだからこそ、これまで多くの臨床家が積み重ねてきた経験や工夫、すなわち“現場で磨かれてきたレシピ”が重要な意味を持ちます。それらは決して体系化され尽くしたものではありませんが、患者一人ひとりに寄り添うための実践知として、今なお大きな力を持っています。

最期までキュアすることが難しい場合であっても、ケアは最後まで提供することができる――その前提のもと、本書では薬剤の使い方やケアの工夫を具体的な「レシピ」として整理し、必要なときにすぐ取り出して活用できる形で提示しました。改訂第2版では、こうした視点を踏まえ、対象疾患や臨床場面の広がりに対応するため、内容の見直しと拡充を行いました。本書が、専門領域を問わず日々患者さんと向き合う医療者の皆さまにとって、引き続き実践の一助となり、その積み重ねが患者さん・ご家族のより良い時間へとつながることを心より願っております。

最後に、ご監修・ご執筆いただきました先生方、そして本書の刊行にご尽力いただいた加賀智子様、小澤祥子様に、心より感謝申し上げます。


2026年5月吉日

関西医科大学心療内科学講座主任教授
蓮尾英明

目次

第1章 がん治療医に伝えたい! 緩和医療で用いる薬剤のアドバンス的な使い分け

1 鎮痛に使う薬剤の使い分け  横田小百合/石木寛人

2 NSAIDs/アセトアミノフェンとオピオイドの使い分け  原田紘子/田上恵太

3 弱オピオイドの使い分け 遠藤百恵/田上恵太

4 強オピオイドの使い分け(内服)  猪狩智生

 強オピオイドの使い分け(注射)  細野由希子/田上恵太

5 鎮痛補助薬の使い分け(内服)  綿引奈苗/田上恵太

 鎮痛補助薬の使い分け(注射)  神谷浩平

6 鎮痛に対するステロイドの使い分け  平塚裕介/田上恵太

7 オピオイドの副作用対策  蓮尾英明

8 呼吸困難で用いる薬剤の使い分け  奥山 恵

9 悪心・嘔吐で用いる薬剤の使い分け  浅石 健/木内大佑

10 倦怠感で用いる薬剤の使い分け  服部友歌子

11 不眠で用いる薬剤の使い分け  伊達泰彦

12 うつ状態で用いる薬剤の使い分け  伊達泰彦

13 せん妄で用いる薬剤の使い分け  伊達泰彦

14 緩和的鎮静での鎮静薬の使い方  今井堅吾

15 抗精神病薬の副作用対策  伊達泰彦

第2章 こんなとき、こんなシチュエーションでは、何をどう投与する?

疼痛を抑えたい

1 オピオイドが効きにくいときは?(難治性疼痛)

 ① 総論  蓮尾英明

 ② 骨転移関連痛  夏目まいか/小杉和博

 ③ 神経障害性疼痛  矢島 緑/松本禎久

 ④ 腹部膨満感関連痛  杉本侑孝/田上恵太

 ⑤ 髄膜播種関連頭痛  三枝美香

 ⑥ 悪性腸腰筋症候群  小杉和博

 ⑦ がん治療に伴う疼痛

   慢性術後痛  久保絵美/清水正樹

   化学療法関連疼痛  鈴木尚樹/神谷浩平

   放射線照射後疼痛症候群  久保絵美/清水正樹

 ⑧ がん・がん治療と直接関連のない疼痛

   帯状疱疹後神経痛  久保絵美/清水正樹

   筋筋膜性疼痛  蓮尾英明

 ⑨ 感受性低下  松岡弘道

 ⑩ 耐性化  佐藤哲観

 ⑪ 中枢過敏性疼痛、せん妄関連疼痛  佐藤哲観

 ⑫ 慢性疼痛・ケミカルコーピング  松岡弘道

2 大量オピオイド使用患者のスイッチング方法  清水正樹

3 こんな患者に対する鎮痛薬の使い分け

 ① 肝障害患者  藤井良平/蓮尾英明

 ② 腎障害患者  藤井良平/蓮尾英明

 ③ 胃瘻/腸瘻の患者  佐々木洸太

4 手技で抑えてみたい

 ① 神経ブロック(総論)  上原優子

 ② 脊髄鎮痛法(硬膜外鎮痛法/くも膜下鎮痛法)  上原優子

 ③ 交感神経ブロック・知覚神経ブロック  上原優子

 ④ 緩和的放射線治療  角田貴代美

 ⑤ 緩和的IVR  新槇 剛

5 漢方で疼痛を抑えてみたい  佐竹宣明

6 軟膏で疼痛を抑えてみたい  藤井良平/蓮尾英明

7 ケアで疼痛を抑えてみたい  森川みはる

症状を抑えたい

1 Oncologic emergencyの対処法  廣瀬綾菜/石木寛人

2 スッキリしない症状の対処法

 ① 便秘  浅利建吾

 ② 下痢  浅利建吾

 ③ 吃逆  西村瑠美/石木寛人

 ④ 味覚障害  渡辺啓太郎

 ⑤ 口渇  小城原 傑/大嶋健三郎

 ⑥ 口腔粘膜炎  八岡和歌子/石木寛人

 ⑦ 咳嗽  三枝美香

 ⑧ 死前喘鳴  吉武 淳

 ⑨ 浮腫  山崎敦子/大嶋健三郎

 ⑩ 痒感  渡辺啓太郎

 ⑪ 自壊創(出血・滲出液・悪臭・痛み)  寺田立人/三浦智史

 ⑫ 血尿  井上裕次郎/三浦智史

 ⑬ 排尿トラブル(排尿困難、頻尿)  吉田健志

 ⑭ けいれん  大嶋健三郎/斎川善行

3 支持療法で抑えてみたい

 ① 殺細胞性抗がん薬・分子標的薬に対する支持療法  藤井良平

 ② 免疫療法(免疫チェックポイント阻害薬など)に対する支持療法  藤井良平

 ③ 術後急性期の疼痛管理  清水正樹

 ④ 放射線治療に対する支持療法  角田貴代美

 ⑤ 心理的アプローチを用いた支持療法  吉田幸平

 ⑥ケアを用いた支持療法~抗がん薬誘発性

   末梢神経障害(CIPN)〜  佐久間博子

4 手技で抑えてみたい

 ① 気管ステント  堀 哲雄

 ② 消化管ステント  平本秀二

 ③ 胆膵管ステント  平本秀二

 ④ ドレナージ  木内大佑

第3章 がん治療医が悩みがちな緩和医療についての疑問に答えます

1 レスキュー薬のアドバンス的な使い方・考え方  田上恵太

2 鎮痛薬が効くのか、効かないのかの評価  佐藤麻美子/田上恵太

3 痛いから眠れない? 眠れないから痛い?  佐藤麻美子/田上恵太

4 医療用麻薬の海外への持ち出しの手続き  鮫島美来/蓮尾英明

5 非がんの呼吸器疾患で使える薬剤のバリエーションは?  松田能宣

6 慢性心不全で使える薬剤のバリエーションは?  大森崇史

7 倦怠感に対する適切なステロイド用量は?  下津浦康隆

8 悪液質で使える薬剤や対処法はあるの?  内藤立暁

9 終末期の身の置き場がないときに使える薬剤は?  奥山 恵/神谷浩平

10 早期からの緩和ケアって実際何をするの?  臼井優子/松本禎久

11「食事はどうしたらいいですか」と聞かれたら、何て答える?  大谷弘行

12「運動はどうしたらいいですか」と聞かれたら、何て答える?  大谷弘行

13「私はもうダメですか」と聞かれたら、何て答える?  大谷弘行

14「早く逝かせてくれませんか」と聞かれたら、何て答える?  大谷弘行

15 末梢ラインが取れないときはどうする?  橋本孝太郎

16 在宅医療で用いることが多い薬剤は?  橋本孝太郎

17 緩和ケア領域でエビデンスのあるケアは?  角甲 純/森川みはる

18 緩和ケア領域でエビデンスのあるリハビリは?  小串直也/蓮尾英明

19 認知症をもつ患者への緩和ケア  岩田有正

20 神経発達症をもつ患者への緩和ケア  榎戸正則

21 日常臨床で使える心理的技法とは?

  コミュニケーション  吉田幸平/蓮尾英明

  リラクセーション  吉田幸平/蓮尾英明

巻末資料  阿部健太郎

 オピオイド製剤換算表

 持続静注/皮下注組成シート

 医療用麻薬廃棄方法推奨一覧

 レスキュー薬の投与量早見表

 予後予測スケール

 鎮痛補助薬のNNTとNNH

 向精神薬の等価換算表

 抗精神病薬の受容体結合親和性(Ki値)

 デルマトーム(皮膚分節知覚帯)

 オステオトーム(骨の知覚神経支配)

 神経障害性疼痛スクリーニング質問票

薬価一覧表

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書籍情報

  • ISBN:9784758324663
  • ページ数:464頁
  • 書籍発行日:2026年6月
  • 電子版発売日:2026年6月30日
  • 判:B6変型
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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