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臨床検査と鑑別診断の実践ガイド<小児診療 Knowledge & Skill 6巻>

  • ページ数 : 272頁
  • 書籍発行日 : 2026年6月
  • 電子版発売日 : 2026年7月10日
¥8,800(税込)
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商品情報

内容

臨床推論を軸にした現在の小児診療に役立つ“羅針盤“!

「臨床推論」は医療の質を左右する重要な“知識”と“技”であり、若手からベテランまで小児科医が習得するべきものである。知識の蓄積に頼らず、どのような意図で解析し、検査を組み合わせているか? 疾患や症状ごとに要点をおさえた解説、検査セット例“Authors’ Choice”は必読。小児診療の“羅針盤”として鑑別診断のスキルアップに最適の一冊。

序文

刊行にあたって


小児科医は子どもたちの総合的な健康を支える専門家です.日々の診療では,多様な症候や疾患に向き合う必要があります.一方で,医学の進歩により小児医療は高度化・複雑化し,現場では常に新たな知見や技術が導入され,変化を続けています.病態解明の進展によって,従来の考え方が根本から見直される疾患も増えてきました.また,技術の発展は,新たな検査法や診断法・治療法として次々と診療に取り入れられています.

こうした変化に適切に対応するためには,科学的なエビデンスを知るだけでなく,それをどのように解釈し,活用するかという技術が必要です.また,小児診療では臨床研究による十分なエビデンスが限られている場面も多くあり,臨床経験を基にした対応が求められる場面にもしばしば遭遇します.小児科医には,エビデンスとエクスペリエンスを融合させた「知」と「技」により,最適な方針を考えることが求められます.

2008年10月から2012年4月にかけて刊行された『小児科臨床ピクシス』(ピクシスはギリシャ語で羅針盤の意味)は,30のテーマごとに短時間で読み切れる編集が魅力となり,多くの若手小児科医に支持されました.このシリーズから17年を経た現在,進歩した小児科学を俯瞰し,各分野のテーマを再構成し,あらたな羅針盤とすることを目指して企画いたしました.

医療や医学の進歩を日常の診療に役立てるために,専門的な視点からのエビデンスの解釈や,最新の疾患概念,および広範囲にわたる小児医療の領域ごとの専門家の「知」と「技」をみなさまにお届けします.執筆者である各分野のエキスパートの思考プロセスを垣間見ながら,小児医療の現場で直面するさまざまな場面においてご活用いただければ嬉しい限りです.


2025年5月

加藤元博
東京大学医学部附属病院小児科 教授




「知」と「技」を繋ぎ,小児診療の未来を描く


2011年に刊行された前シリーズ『小児科臨床ピクシス㉔症状別 検査の選び方・進め方』から15年が経過し,小児医療を取り巻く環境は劇的な変化を遂げました.診断技術の高度化やゲノム医療の進展,さらにはデジタルツールの普及など,私たち小児科医の手元にある武器は確実に増えています.しかし,時代がどれほど移り変わろうとも,小児科診療の核となるものは「目の前の子どもに何が起きているのか」を解き明かす,臨床推論(clinical reasoning)です.臨床推論の能力は,知識を蓄積するだけでは向上しません.患者が発する症状,徴候,身体所見,そして検査結果という個々では断片的な情報を統合し,疾患を特定してゆくための一連の思考プロセスが必要です.それは提供しうる小児医療のクオリティを左右する重要な「知(knowledge)」と「技(skill)」であり,キャリアのステージを問わず,すべての小児科医が磨き続けるべき基本技能といえます.

本書『臨床検査と鑑別診断の実践ガイド』は,前シリーズのテーマを再構成して,現代の臨床推論に立脚して全面的にアップデートを遂げた一冊です.編集にあたり私たちが重視したのは,単なるデータの羅列ではなく「臨床の現場で,思考がどのように展開されるか」を再現することです.前シリーズで好評だったグラフィカルなスタイルを踏襲しつつ,紙面には新たに,電子カルテ・ネイティブ世代にとっての実用性を考慮した「検査セットの例(Author’s Choice)」を盛り込みました.エキスパートがどのような意図で検査を組み合わせ,その結果をどう解釈して診断の確信度を高めているのか,読者の皆さんが臨床推論のプロセスを追体験できるような設計を目指しました.

小児医療の醍醐味は,成長,発達,成熟というダイナミックな「時間軸」と,全身の臓器が密接に連関する「空間軸」の双方向から子どもを捉えることだと考えています.本書の項目が,バイタルサインから皮膚,中枢神経,胸腹部,そして発達や行動の問題まで多岐にわたっているのは,まさにその奥深さを体現していると思います.日夜子どもたちのために頑張る臨床現場の先生方にとって,本書が暗夜を照らす光源となり,進むべき道を示す「羅針盤」となることを願っています.


2025年5月

鳴海覚志
慶應義塾大学医学部小児科学講座 教授

目次

1章 緊急性の高い症状・徴候

全身

・ぐったり・ショック

・意識障害

神経

・けいれん重積・群発

呼吸器

・呼吸困難,多呼吸,チアノーゼ

・無呼吸

循環器

・胸痛

消化器

・腹痛

・遷延する嘔吐

・吐血と下血・血便

腎・泌尿器

・乏尿

・血液・腫瘍

・紫斑・出血傾向

2章 プライマリ・ケアで遭遇する症状・徴候

全身

・遷延する発熱

・乳幼児の体重増加不良

神経・精神

・学童期の摂食障害,やせ

・慢性頭痛,反復性頭痛

・学習,行動の問題

・全般的な発達の遅れ

・粗大運動を中心とする発達の遅れ

・言語獲得を中心とする発達の遅れ

・運動麻痺,失調

呼吸器

・咳嗽,喘鳴,呼吸音異常

循環器

・心音の異常,心雑音

・動悸,不整脈

消化器

・慢性便秘・慢性下痢

腎・泌尿器

・頻尿・多尿

・検尿異常(血尿・タンパク尿・尿糖)

・浮腫

・高血圧

内分泌

・低身長・高身長

・肥満

・思春期徴候が早い・遅い

・外陰部異常

免疫・アレルギー

・膨疹・じんま疹,食物アレルギー

血液・腫瘍

・リンパ節腫脹

・腹部腫瘤

皮膚

・急性発疹(紅斑)

・湿疹・皮膚

・血管腫・血管奇形、母斑,あざ

その他

・関節痛・四肢痛

・顔貌異常・頭蓋形態異常

・マルトリートメントを疑ったとき

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書籍情報

  • ISBN:9784521751467
  • ページ数:272頁
  • 書籍発行日:2026年6月
  • 電子版発売日:2026年7月10日
  • 判:B5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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