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- パーフェクト大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI) 診断・治療・リハビリテーション
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内容
序文
序文
大腿骨寛骨臼インピンジメント(Femoroacetabular impingement:FAI)は2003年にBern大学のGanz教授らによってその概念が提唱され、それまで原因不明とされてきた一次性変形性股関節症の一因となりうるとの認識が示されました。さらにスポーツ傷害としての面も注目され、股関節鏡視下治療の確立と普及という画期的な展開をもたらしました。病態と治療という両面で、まさに股関節診療におけるブレイクスルーとなった概念と言えます。
わが国においては、今回執筆いただきました宮崎大学の帖佐教授(当時)によってその概念が初めて紹介され、2008年の第35回日本股関節学会で初のセッション、翌年の第36回日本股関節学会でシンポジウムが組まれて徐々にその存在が知られるようになってきました。
私は2007年の大学任用時、当時の上司であった糸満盛憲教授からFAIの存在を初めて教えていただき、「日本人におけるFAIの疫学」を研究テーマとして与えていただきました。その当時はFAIに関する文献はBern大学からのものがほとんどで、日常診療において自分がFAIと診断しているものが本物なのか、治療へのプロセスは正しいのか、自分の見解がBern大学の知見を正確に反映しているものかを日々自問自答していました。その後2011年、Bern大学への留学の機会を得て、FAIの診療を系統だって自分の目で見て勉強させていただき、理解を深めることができました。帰国後、幸運にもライフワークとしてFAIについて今回執筆いただいた先生方とともに議論し、勉強させていただきながら日本股関節学会によるFAIの診断指針の提唱、変形性股関節症ガイドラインにおけるFAI章の作成、日本整形外科学会プロジェクト研究によるFAI全国疫学調査などに携わり、寛骨臼形成不全に基づく二次性変形性股関節症が大きな割合を占めるわが国において、安全にFAI診療ができるよう継続的に活動をしてまいりました。
その中で、常々気になっていたのがこれまでFAI診療について体系的な教科書がないということです。そこで、股関節診療の中の一部分、スポーツ診療の中の一部分という位置づけではなくFAIを軸とした教科書を作りたいと考え、本書の企画に至りました。この企画にご賛同いただき、多大なるご協力をいただきました金芳堂の皆様にはこの場を借りて深謝申し上げます。
今回執筆をお願いしたのは、まさに日本へのFAIの伝道師であった帖佐先生をはじめとして、現在のわが国におけるFAI診療を確立されてきた先生方です。特に治療の部分については、目の前の患者さんにすぐ還元できるように、詳細かつ実践的な記載をお願いしました。お忙しい中、編者の意向をくみ取っていただき素晴らしい原稿をご執筆いただいた各先生方、本当に有難うございました。
本書は、わが国におけるFAI診療の現在地を示しています。本書を基にした診療からさらなるエビデンスが創出され、今後FAIの診療がさらに発展していくことを切に願っています。
2026年7月
北里大学医学部整形外科学
福島健介
目次
第1章 大腿骨寛骨臼インピンジメントの基礎
1 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の歴史的背景
2 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の病態と自然経過
3 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の疫学
4 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の治療を行ううえで知っておくべき解剖
第2章 大腿骨寛骨臼インピンジメントの診断
1 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の診断・評価概説
2 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の診断に必要な身体所見
3 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の診断に必要な画像所見
4 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)と鑑別すべき疾患
第3章 大腿骨寛骨臼インピンジメントの治療
1 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)に対する薬物療法―内服療法、局所注射療法
2 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の運動療法
3 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の手術治療―股関節鏡以外の治療
4 大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の股関節鏡治療―Periportal capsulotomy access
5 腸骨大腿靱帯温存したスキップ関節包切開を用いた大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)の股関節鏡治療
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書籍情報
- ISBN:9784765321082
- ページ数:228頁
- 書籍発行日:2026年7月
- 電子版発売日:2026年7月14日
- 判:B5判
- 種別:eBook版 → 詳細はこちら
- 同時利用可能端末数:3
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