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誰も教えてくれなかった臨床現場の“教え方” ―後輩医師を導くための教育理論―

  • ページ数 : 232頁
  • 書籍発行日 : 2026年7月
  • 電子版発売日 : 2026年7月24日
¥5,500(税込)
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商品情報

内容



教えているのに、手応えがない。そこには理由がある! 臨床現場で指導で、こんな悩みのある方におすすめです。教えているのに、なぜか伝わっていないと感じる。研修医の成長に手応えが持てない。指導が感覚頼りになっている気がする。忙しくて、なかなか教える時間がとれない。研修医との関係づくりに悩んでいる。自分の指導力を高めたい。医学教育にもサイエンスがあります。教育というレンズを通して臨床現場を見直し、教育理論というレイヤーを重ねることで、これまで見過ごしていた指導における構造や意味を浮かび上がらせていきます。

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序文

はじめに

この本のタイトルは『誰も教えてくれなかった臨床現場の“教え方”』です。研修医や後輩医師の指導において、あるいは臨床現場における看護師などのスタッフへの示唆において、

─教えているのに、手応えがない。

何度説明しても、うまく伝わらない。

私自身も、救急医として、そんな経験を繰り返してきました。

─教育には情熱がある。現場でも、それなりに教えてきた。それでも、なぜかうまくいかない。同じように教えているつもりでも、うまくいくときと、そうでないときがある。

その違いがわからないまま、手探りで指導を続けていました。そんなあるとき、ある方から言われました。

「これから君は医学教育のサイエンスを学ぶといい」

…医学教育に、サイエンス? 正直、私は医学教育に“サイエンス”があるなんて、想像すらしていませんでした。教えることは経験で身につくものだと思っていましたし、これまでのやり方にも、それなりの手応えはあったからです。

それでも、ふとした瞬間に「今の指導に根拠はあるのだろうか」「もっと良いやり方があるのではないか」という漠然とした不安が、心のどこかに溜まっていたのも事実でした。

その言葉を投げかけてくれた方とは一期一会で、その後、お会いすることは叶っておりません。しかし、残されたその言葉だけが、ずっと胸に引っかかっていました。

それから私は、必死に答えを探しました。“教育のサイエンス”とは一体何なのか。どこで学べるのか。暗中模索の中でようやく“教育理論”という視点に辿り着いたとき、現場の見え方は大きく変わりはじめました。

─うまくいかなかった場面には理由があり、

うまくいった場面にも再現可能な構造がある。

それまで感覚に頼っていた指導が、少しずつ言葉で捉えられるようになっていきました。

教え方には、構造があります。学びには、原理があります。

それらは決して特別なものではなく、日々の臨床の中に、すでに存在しています。ただ、それに気づくための“レンズ”を、私たちはこれまで持っていなかっただけなのかもしれません。

本書では、教育という“レンズ”を通して臨床現場を見直し、教育理論という“レイヤー”を重ねることで、これまで見過ごしていた構造や意味を浮かび上がらせていきます。そして学習理論だけでなく、学習モデルやフレームワーク、概念的視点も含めて広い意味での“教育理論”として表現しています。

理論そのものを覚えることが目的ではありません。理論は、現場での違和感や手応えのなさを、別の角度から捉え直すための視点です。

この本が、臨床現場で教えることに悩むあなたにとって、自分の実践を見つめ直すきっかけとなり、明日からの指導にほんの少しの変化をもたらす──そんな一冊になれば嬉しく思います。

それでは、一緒に“教える旅”にでかけましょう。


2026年5月吉日

著者 吉田 暁

目次

第1部 基礎編:教育理論で、土台を築く

1章 Millerのピラミッド:あなたの“できる”は、何を指している? 

2章 役割理論:その役割、ちゃんと伝えている? 

3章 教育同盟:“教えているつもり”が“伝わっていない”、それはなぜ? 

4章 正統的周辺参加:教える前に、“居場所”はつくれている? 

掛け算コラム1 1/100×1/100 

第2部 実践編:教育理論で、技を磨く

5章 認知的徒弟制:“見せている”つもりは、伝わっている? 

6章 認知負荷理論:研修医の“メモリ容量”、ちゃんと認識している? 

7章 最近接発達領域:その課題、ちょうどいい“背伸び”になっている? 

8章 足場かけ:今、どのくらい手を“さしのべる”べき? 

9章 経験学習理論:その経験、振り返っている? 

10章 熟達化理論:その経験、きちんと“意図”している? 

掛け算コラム2 教育×救急 

第3部 応用編:教育理論で、学びの場を活かす

11章 R2C2モデル:研修医の成長、線で捉えている? 

12章 4C/IDモデル:全体も、細部も、教え分けている? 

13章 WBA:評価している“つもり”になっていない? 

14章 EPA:その仕事、本当に任せられる? 

掛け算コラム3 教育×映画 

第4部 障壁編:教育理論で、障壁を乗り越える

15章 マズローの欲求階層説:そもそも学びの土台は満たせている? 

16章 経験則と認知バイアス:思い込みで、学習者を決めつけていない? 

17章 困難な教育との遭遇:“本人の問題”にして終わっていない? 

掛け算コラム4 教育×趣味 

第5部 自己成長編:教育理論で、自らも学び輝く

18章 自己決定理論:“やらされている感”になってない? 

19章 メタ認知:自分のことを客観的に見れている? 

20章 自己調整学習:自分で学べる力、育てている? 

掛け算コラム5 教育×学問 

第6部 組織進化編:教育理論で、チームと文化に種を蒔く

21章 ピアラーニング:仲間から学ぶチャンス、活かしている? 

22章 心理的安全性:ここは“安心して学べる場所”になっている? 

23章 隠れたカリキュラム:研修医の振る舞いに、自分の影が映っていない? 

24章 リーダーシップ持論:自分のリーダー像、描けている? 

エピローグ 

付録:さらに臨床教育を学びたいあなたへ  

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書籍情報

  • ISBN:9784621313015
  • ページ数:232頁
  • 書籍発行日:2026年7月
  • 電子版発売日:2026年7月24日
  • 判:A5判
  • 種別:eBook版 → 詳細はこちら
  • 同時利用可能端末数:3

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